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紙の本

七つの物語が織りなす時代の変化

2005/10/09 06:00

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昭和30年代とはどんな時代だったのか。振り返れば激変の時代だったのかもしれない。35年生まれの私には振り返るすべはないが、子供時代の記憶からも「そうだったんだ」という情景が蘇ってくる。
 別々の物語でありながら、7つの物語から時代をうかがい知ることができる。そして、素晴らしいひとつの物語として読めるから不思議である。
 海女とその船を操る夫を描く『磯笛の島』、100年後を見据えた植林の世界を描く『オヨネン婆の島』、土地があれば耕作するのが当たり前とされた田舎を描く『お狐さま』、出稼ぎと農家の嫁を描いた『鈍行列車の女』、身を売るしか生きる術を見出せない女性を描いた『X橋にガール』、集団就職を描いた『鈍色の卵たち』。
 こんな見方をすれば、労働と人間の生の問題が浮かび上がってくる。
 ところが、これは一つの試みであって、7つの物語には、いつくもの共通点と独自性がある。離島と町、農村と都市、米軍基地のある街とその撤収後の街、風習と文明、様々なものが複雑に絡まっている。
 それぞれの物語に登場する女性が、時代の変化を刻みながら生きていく。時には、女性がその変化を与える側にある。
 7つの物語を読み終えれば、一つの物語が出来上がってくる。とても言葉では言い表せない、そんな小説集である。
 『邂逅の森』で惹かれた著者の魅力が存分に発揮されているのかもしれない。これらの作品には、懸命に生きる人間へのエールが聞こえてくるからだろう。
 ただ、『銀嶺にさようなら』はすべての過去を断ち切ってしまう、『X橋にガール』には女性の未来が見えない、『鈍色の卵たち』で約束違反の会社への憤りはあるものの、その社会的解決を示すのではなく、我慢して働くことを止むなしとする中途半端な終わり方など、いくつか不満を感じた。

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2015/04/03 09:11

投稿元:ブクログ

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2023/01/23 23:15

投稿元:ブクログ

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