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文明崩壊のパターンを考察した本。気候変動や痩せた土地、本国から離れた立地などの外部要因のみならず、「逆境に打ち勝った過去の価値観にこだわる」という内部要因があげられてるのが興味深い。
成功体験を捨てることは、口でいうほど簡単じゃない。
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気候などの条件のいい時に人口が増えて、条件が悪化した時には抱えきれないほどの人口になっているというところが最も心に残った。全部読むのはしんどいけれど、イースター島の章だけでも読む価値はあると思う。
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(図書館本)グリーンランドとはどんな島なのだろう。メルカトル図法の地図の左上にあるあの大きな島。子供の時からの疑問が頭の片隅に残っており手に取った。wikiによると地下資源で中東に匹敵する程の原油が眠っているそうな。今後注目の島ですね。閑話休題。グリーンランドの章だけ読んだが赤毛のエイリークが入植してから策略で“緑の国”と命名し人々を誘き寄せたりした歴史と過酷な気候に左右され文明が崩壊していく原因を掘り下げていくのは興味深かった。
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『銃・病原菌・鉄』に続く著作。前作とは逆にどのようにして文明が滅んでいったのか、そしてどうのように危機の回避ができるのかを、多様な地域の歴史と文化・交流と孤立度・環境の科学的な事実の裏づけをとりながら考察していく。前作を読んでいると理解しやすいと思う。
そして現在、地球をひとつの環境としてとらえなければならない時代に突入している。歴史の教訓に学び未来を考えることの重要性を本当の意味で伝えている必読の書。
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いくつかの分野にまたがった知識が、歴史に名だたる文明の
崩壊について紐解かれていく様は、読んでいて特別な本を
読んでいる気持ちになれる。冒頭はモンタナの著者自身の
境遇の話で、情緒もありつつ本題に入っていき、イースター島や、
マヤ文明、北欧バイキングなどおなじみの文明が登場する。
ただ、文明崩壊の大筋を言うと、どの文明も
資源乱獲・旱魃→滅亡という決まった展開なので、
話として退屈に感じる部分もある。
そう言った点で同著者の本を読んだことない人ならば、
重鉄病原菌の方を先に読むことをおすすめする。
あちらの方が単純に読み進める楽しみが大きいと思う。
値段も少し安いし。
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過去の事例より、著者が述べる文明衰退の原因は大きく3つ。①環境破壊②資源枯渇③人口爆発。グローバル化、科学技術の発展により影響を局所化することが困難なため、世界は一蓮托生な状況になってます、との現状分析。「文明崩壊」に共感するのは、"大変だ~"で終わらず"具体的に何ができるの?"まで落とし込んでいる所。著者の本気度と危機意識を感じる。スタンスは現状の深刻さを認識しつつ、希望を失わない「慎重な楽観主義者」だそう。「まだ希望ありそうなので息子つくりました、テヘ」とか言うとるし w
で、現状必要なことは2つ。1つ目は長期的な思考を実践する勇気。人間の病気でも同じやけど、定期的に検査して予防に力入れたほうが結果的に安上がりなことが多い。目先の問題に対処しつつ、将来に対する想像力を持てるか、てのが必要やと思います。政治家も私たちも。
2つ目は既存の価値観を捨て去る勇気。マーケティング理論で「イノベーションのジレンマ」いうのがあります。過去の成功体験に足を引っ張られず、変化する状況をゼロベースで分析して残すものは残す、捨てるものは捨てる、その冷静な判断が大事。
そして、環境破壊の主役、企業にも2つ申してました。1つ目は「環境保護的な経営方針を採らせたいなら、倫理とか良心に訴えず、環境保護が企業の利益になるよう仕向ける」。信用できる団体から認証された製品を購入する、など。団体の例としては、森林管理協議会(FSC)や海洋管理協議会(MSC)。家具のイケアや日本のイオンも参加してました。持続可能な林業、漁業になっているか、というところを見てるようです。余裕があれば少々高くても認証済みの製品を買ってみる、などはどうでしょう。
で、2つ目は「ビジネスの鎖の中で、一番敏感な輪を狙って圧力をかけろ」。例としては、狂牛病対策に5年抵抗したアメリカの食肉業界が、売り上げ減に苦しむマクドナルドの圧力により数週間で対策受け入れ。金鉱山のシアン化物汚染対策を訴える環境団体がティファニーに圧力をかけ、環境対策に力を入れているリオ・ティントと契約を結んだ事例、などが挙げられてました。そういえば「ザ・コーポレーション」いう映画(本も)ありましたね。
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イースター島の滅亡とモアイ像の関係。
アメリカ モンタナ州
グリーンランド アイスランド
ヴァイキング 赤毛のエイリーク
文明が崩壊する原因の法則。
・環境被害(資源の取りすぎ)
・気候変動
・外敵
・交易からの孤立
・問題への社会の対応
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入植から食糧調達のために環境破壊が進み、人口増加を支えられずに、やがて共同体は崩壊していく。これが文明崩壊の共通項だ。
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『銃・病原菌・鉄』も面白かったですが、これも読み応えのある本。過去の歴史において、崩壊した文明と崩壊を免れた文明をそれぞれ取り上げ、その理由を検証しています。
著者らしく、崩壊の大きな要因の一つとして環境破壊や気候変動、環境変化に対する社会の対応の成否などを挙げているほか、近隣の敵対集団の有無、友好的な集団との取引の変化などもポイントとして述べられています。崩壊の時期も場所も異なるイースター島や太平洋の島々、南米のマヤ文明、グリーンランドやアイスランドなどがこれらの要件のほとんどを満たしているという論の進め方はさすがだな、というところです。
この上巻では、崩壊した文明の詳細な検証までで話が終わっています。下巻では崩壊しなかった文明と、現代において崩壊の危機にある文明について検証するようです。下巻の最後に著者がどのような論を提示してくるのかが楽しみなところです。
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〇ひ書店店主おすすめの一冊
(http://bookbookokitama.wordpress.com/event/hitohako/)
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過去に存在した各種文明が崩壊した要因を
環境にみて検証を行う一冊。
非常に読みやすく、かつ示唆に富んでおり好奇心を強く煽る。
特にノルウェー領グリーンランドに関する内容には
疎かったこともあり、非常に興味深く読めた。
また、著者が極力その視点を該当する文明に属していた
個々人にあてている点にも共感できる。
下巻の内容も楽しみ。
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2005年刊。◆環境・交易・気候変動・戦争など種々の要因から文明が崩壊し、あるいは存続する様を、世界史的に論じようとする大作。上下巻のうちの上巻。◆人間がコントロールできるのは人為的な環境・交易・戦争だが、他者を必要としないのは人為的な環境改変のみである。本書を読めば、環境改変を防ぐべく、森林保全・土壌保全の必要性の大なることが痛感される。この点、森林保全・田園保全を軽視しているように見える日本も他人事ではない。降水量が多いことに安住していると、気がついた時には取り返しがつかなくなっているかもしれない。
上巻ののテーマは、次のとおり。①アメリカのモンタナ、②イースター島(ちなみにモアイ像は1600年頃まで作られていた)、③東ポリネシアのピトケアン諸島(ヘンダーソン島を含む)、④アメリカのアナサジ族、⑤マヤ文明、⑥ヴァイキング植民地(イギリス北部・アイスランド・北米大陸ヴィンランド)、⑦ノルウェー領グリーンランド。
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取り上げられている文化文明のエピソードが実に面白く、また時に寒気を感じるようなおぞましいものもあったりしつつ、たちまち読み終えてしまった。
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内容はとても興味深く、目から鱗のことも多く面白いはずなのですが、何故か私には読みずらい本でした。よく寝られたし…。
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過去の文明はなぜ崩壊したのか。その理由を探り未来へ生かそうとする試みである。考古学や生態学の成果を生かしてイースター島、マヤ、グリーンランドなどの衰亡を緻密に描き出す。まるでその場にいるような迫力だ。