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自分の国、日本に誇りを持つ大切さ、真の国際化の意味、武士道、ダメなものは絶対ダメなどなど面白かった。今まさにホリエモン事件で拝金主義のことを言われているからそれを思いながら読みました。
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この人が担任教師だったら、きっと学校が楽しかっただろう。今、日本の教育に何が必要なのか。真の国際人とは。日本人が知恵を振り絞って考え出したものを、憐れんだ物言いで批判するのがなんとも笑える。
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(2006年2月7日読了)(2006.02.05購入)
藤原さんは、アメリカやイギリスで暮らしたことがあり、その中で日本人であることを意識しながら考えてきた。
幾つかのエッセイの中で、日本人について、日本の教育について述べてきているけど、とうとう国家の品格と言う題の一冊を出した。
日本が敗戦とともに捨て去ったものの中に実は大事なものも混じっていたのではないのか。教育改革と称して、良かれと思ってやってきたことがとんでもない間違いを含んでいたのじゃないか。卑怯なことをやっちゃいけない。恥を知れ!恥ずかしくないのか。
日本の文化の特徴と言われた「恥の文化」といわれたものもいつの間にかなくなってしまったようです。
個人の自由やら、人の迷惑にならないなら何をやっても、と言う風潮の中で、この本はどれだけの力を持ちうるでしょうか。
●委任統治(21頁)
1919年、第一次大戦が終わった後にパリで講和会議が開催され、そこで新しくできる国際連盟の規約が決められました。その規約の「委任統治」に触れた箇所を読むと、自ら統治できない人々のために、彼らに代わって統治をしてあげる事は、「文明の神聖なる使命」である、と言う趣旨のことが書いてあります。
そういう見事な論理によりイラク、ヨルダン、パレスチナはイギリスの、シリア、レバノンはフランスの委任統治領となったのです。日本も、ドイツ領だったマーシャル諸島、カロリン諸島など南洋の島々を委任統治領としました。
パリ講和会議のときに、日本が本気で提案した「人種平等法案」が否決されています。
●実力主義(25頁)
世界中の人々が賛成しようと、私は徹底した実力主義には反対です。終身雇用や年功序列を基本とした社会システムを指示します。
実力主義に反対する人は世界中にほとんどいない。カッコ悪いからです。
●株主(28頁)
会社は、言うまでもなくそこで働く従業員のもので、株主は多くの関係者の一つくらいの存在でしかない。株主によっては一週間とか一ヶ月とか一年とか言う短期間で株を売り買いします。ほとんどの株主は値上がりによるキャピタルゲインを狙っているのであり、その会社には何の愛情も持たない人々です。
●論理の正しさ(37頁)
アメリカ人のすべてが社会に出たらタイプを打つ。だから、タイプはできなければいけない。ならば学校で教え、みながタイプを打てるようにしよう。これは正しい論理です。その結果、思惑通りにタイプは打てるようになりましたが、打つべき英語のほうが崩壊してしまいました。
●社会に目を開く(38頁)
小学生が新聞の経済欄なんかに目を通す必要はありません。そんな暇があったら漢字を、国語をきちんと学び、足し算、引き算、・・・をきちんと学ぶことです。
●押し付け(49頁)
本当に重要な事は、親や先生が幼いうちから押し付けないといけません。たいていの場合、説明など不要です。頭ごなしに押し付けてよい。
●卑怯(63頁)
いじめを本当に減らしたいなら、「大勢で一人をやっつける事は文句なしに卑怯である」と言うことを、叩き込まないといけない。
●グローバリズム(136頁)
グローバリズムの中心的イデオロギーである��市場経済」は、社会を小数の勝ち組と大多数の負け組にはっきり分ける仕組なのです。
●国際人(143頁)
「国際人」と言うと、すぐに「英語」となるのですが、英語と国際人に直接の関係はない。ここでいう国際人とは、世界に出て、人間として敬意を表されるような人のことです。
著者 藤原 正彦
1943年 生まれ
作家・新田次郎と藤原ていの次男
お茶の水女子大学理学部教授
数学者
(「BOOK」データベースより)amazon
日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。
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理系の人が論じている感じ。
論理の崩し方が面白い。
ちょっと難解だけど、読んで納得のオトナな一品です。
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日本人が失った武士道精神が復活すれば、日本は世界で唯一の経済大国でありながら弱者に心を砕ける国になれる、と説く。
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2006年8冊目。2006/02/17-02/18
読んでも、そこまで違和感がなかった。反論したいところがないわけではないが。
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著者が数学者だけに論理的で読み易い文章である。ただし、著者自身は論理を主張して物事を進めることを批判している。日本人の情緒や武士道に至るまで明快でわかりやすく書かれた文章に惹かれ、2度読みしてしまった。
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日本が本当に品格のない国家であるかどうか、私にはわからない。しかし昨今の様子を見るに、少なくとも「世界に誇る、品格ある国家」でないことは悲しいが認めざるを得ない。なぜそんな事態に陥ったのか、どうすればいいのか、著者は「武士道」の復興がその答えを導く鍵だと説く。数学者らしく、論理についての考察なども書かれており勉強になった。
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話題の新書だったこともあり読んでみた。さらりと読めるが、なかなか考える部分もあった。ロジックだけでは成り立たないものもあり、なぜ人を殺してはいけないかといえば、いけないものはいけないのだ、とダメだからダメと説明せよと言う。しかし、これは正しいように思う。ただ、ではダメだからダメとする項目は何なのか。本書では武士道を挙げて説明する。この部分は連綿と続く日本文化に答えを探すしかないのであろう。日本という国をもっとよく知らなければいけないと思った。真の国際人を目指すならば。
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「国家の品格」とはどのような国家のことか。
品格のあった日本は、今どうなってしまっているのか。
日本が誇れるもの、今の日本に必要な物など、日本を見直すきっかけを与えてくれる本です。
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日本人を批判するのでは無く、人生の指針と社会の規範を甦らすための提言の書。
数学者でありながら科学万能信仰と論理の重視を否定し、情緒と形と言う人間性にこそ、日本ひいては世界を救う道があると、論理的に説いて居られます。
新渡戸稲造先生の「武士道」をもう一度、熟読しようとする気持ちにさせてくれました。
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いまこそ武士道、礼、わびさびなど日本の古来の伝統を復活させるべきだと主張。んで西欧式システムを批判。個人的に嫌いじゃないけど、この本がベストセラーになっている日本に若干危機感を覚えます。
むやみなナショナリズムとか外国人の排斥につながらなければいいなーと思ったり。
日本人の良さってのを知ること、再認識することはいいことだと思うが、できれば文化とか精神面のみで留めておきたい気持ちがある。政治体制と絡めたり、他国と比較することは若干の危険性をはらむと思う。
そういう思いは、心に忍ばせておいて、他国への対応は柔軟性を持って・・ていうわけにはいかんのだろーな。
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日本の現在の姿に嘆いているおじいちゃんが、口を酸っぱくして言いたかった、けれどそんなことを男がぐちぐち言うのは醜くて、また、なんて言っていいかわからず、どうせ誤解されて変にとらえられるだけだと口をつぐんできた、そういった事が全て書かれている、そう思いました。おそらく、古き良き日本を生きた方々は落涙の思いで同感なさるのではないでしょうか。部分的には誤りや、良くも知らないことを浅く批判しているだけといったところもありましたけれど、その思いは本当に伝わった。武士道、人間はお金よりも命よりも大切なことがある。立ち上がろう日本人。私も生き方をもう一度考え直させられた。
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あらためて日本のことが好きになるとともに、自分にできることをちゃんとしよう。そう考えさせてくれる本です。
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日本人であることの誇りや気持ちを教えてくれた気がします。
お金よりも、地位よりも、名誉すらよりも大事なものがある。
岡潔やラマヌジャンの本も読んでみたくなりました。