紙の本
階段を駆け抜ける高校生を描いた青春ドラマ
2009/04/04 15:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルをひらがなで書くと「がっこうのかいだん」。夏にぴったりの怪談集かと思ってしまうかもしれないけれど、漢字で書くと「学校の階段」。階段を、廊下を、いや、校舎中を全力疾走する、階段部という奇妙な部活の物語です。
神庭幸宏は新高校一年生。体験入部期間中に、非公式かつ体制側から睨まれている階段部なる変な部活に勧誘される。はじめは嫌々ながら見学させられていたが、実際に校舎を疾走し、部活のメンバーたちの走る姿に感じるものがあり、結局入部することになる。
しかし、廊下を走ってはいけません、というのは小学校から教え込まれるルール。いかにゆるい校則が売りの高校とは言え、思いっきり規則に違反した部活が部活として認められるはずもなく、彼らを目の敵にする生徒会執行部による、階段部の解散に向けた謀略が仕組まれる。
廊下を走るという既存のルールに抵触しつつも、彼ら自身のルールを作り、出来る限り他人に迷惑をかけない形で、いかに校舎内を速く走るかに切磋琢磨するメンバー。そのひたむきな姿は、部活に対する迫害を撥ね退ける力となるのか。あんまり普通ではない種目ですけれど、熱いスポーツの物語。階段を上り下りするテクニックに色々と名前がついていて面白い。
この巻では、階段部の活動を中心に描いているので、メンバーそれぞれの個性みたいな部分まではあまり踏み込めてはいない感じ。主人公の幸宏も、両親を相次いで亡くし、従姉四姉妹と甘い生活を送っているという設定なのだけれども、まだまだ設定の方が過剰で消化しきれていない気もする。そのあたりは、今度のお楽しみといったところだろう。
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学校の階段を使っての部活。
斬新な発想だと思いました。
実際に行ったら危険ですが、すごく高度な競技だと思います。
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学校の中を若さ故に暴走する生徒のお話。ってわけでも無かったけど、なかなか面白かった。続巻が出ているけど、どうしようかな…
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学校の「階段」という誰もが思いつく逆を題名にしたこの作品。
「階段部」という部活で奔走する主人公や部員の姿が楽しめます。
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凜が学校の図書館で借りて、初めて読んだ本です。
『学校の階段』は、“怪談”の方じゃないですよ!
怖くないです!!すごく面白いです!!
読んでいて、すごく続きが楽しみになる本です!!
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買った文庫にしおりではさまっていたのが知ったきっかけでした。そのときに惹かれたのはタイトルとイラスト、そしてこの一言。
走れ!青春の無駄足!!
まさにその通りです。かなりおもしろいです。
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表紙から漂う地雷臭……しかし読んでみると意外と読めた。
キャラクタが多く、設定の消化不良感が否めない。ここで気に入れば続きが面白いかも。
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ちょっと続けすぎちゃってる感 階段を使ったレースをするから階段部 でも長距離はそこまで階段にこだわってない 薄い説得力 校舎の見取り図がつくようになった 「二つ名」という言い方 そろそろ卒業する(した)んだっけか あとがき「恒例のショートショートでした。」
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内容:階段を走る、駆け抜ける
感想:
負けた、とうとう負けてしまった・・・。
時間がなかったのでとうとうライトノベルに逃げましたorz
感想は、やっぱラノベは読みやすいです。
ガッツリ読めます、はい。
内容は確かに「学校の階段を走る」って言う
小学生バリにしょーもない事なんですが、そんなしょーもない事に一生懸命になれるのが
すごい事に思えるし、面白かったし。
キャラクター性とかも今まで読んだ小説とは軸が違うし。
挿絵もアニメみたいだけどその分息抜きしやくすて面白かったです。
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校舎内を走り回るという迷惑行為を正当化する根拠も
主人公が階段部に入部する客観的な根拠もないまま
テンプレ通りのキャラクター達がノリと勢いだけで最後まで突っ走り
ありきたりな結末に至る当作品には残念ながら魅力を見出す事ができませんでした
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過不足無く、といった感じ。
キャラクターや設定は悪くはないと思うんだけど、随所の展開や演出にもうひとひねり欲しいなぁと感じる、特に主人公。
でも、筋肉部と主人公の従姉妹4姉妹は良かった(笑)
続編も刊行されているようなので(まだ読んでない)、これから先、面白くなる可能性は十分あると思う。
故に、もったいない感のある作品だった。
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シリーズものの最初はこんなものかな。走る衝動を止められない少年少女たちの爽やかかつ病的な青春模様を読んで少し昔にかえれた気が。青春とは病気だね。
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“はっきりわかった。
「あーあ。階段部って嫌だよな。神庭、行こうぜ」
「…………ごめん」
幸宏は階段を降りる。ゆっくりと。二人を見つめて。
「ごめん。やっぱりダメだ。確かに三枝さんの言う通りだよ」
「……何が?」
「悪いことだってわかってる。はた迷惑だって小学生でも知ってるよ。でもね」
幸宏は笑みを浮かべていた。
「走り出したら止められないんだ!」
駆け出す。刈谷を追って。吉田たちをすり抜け、階段を駆け下りた。
「神庭!」
「ごめん!バスケ部はパスだっ。僕は」
二階に降りたところで、一度だけ振り返る。
「階段部に入るよっ」”
読みやすいし面白い。
最後の展開には思わずうるっときた。
彼ら彼女らが階段を走り続ける理由とは。
これから明らかになるのかね。
“「ドラマみてえ」と誰かが言った。
回り道をした幸宏の作戦に賛辞が届き、
鋭い井筒の動きに「他の運動部でも通用するんじゃない」と囁きが漏れる。
二人は最後の階段に飛び込んだ。
幸宏を応援する声がした。
井筒の逃げ切りを望む声があがった。
掛け声はそのうち大きな叫びへと変わり、
講堂中を一つのうねりとなって包み込む。
そして、
幸宏が奇跡的な切り返しを見せた瞬間、
ワアアアアアアア!
会場を揺るがす大喝采が轟いた。”
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なんというか、部活(?)で青春な作品。
先月読んだファミ通作家コラボで読んで気になったので読んでみた。
学校の階段や廊下を走るという変なクラブに入った新入生の話なんだけど、アホなことでも一生懸命頑張れるのは青春だよなあと、妙に懐かしかった(笑)
いや、でも、そんなアホな設定も主人公がだんだん部活に嵌っていく過程が丁寧に描かれていて、すんなり引き込まれた。
この辺り、『ベン・トー』にも通じるものがある。
最後のラリー対決にいたる盛り上がりと、その後の生徒総会場面の安心感が作品を温かくしている。
とはいえ、恋愛要素は希薄で、熱血成分もまだ足らないと思う。
次巻以降、さらに熱い展開になるのかなあ?
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コミックから入って気になったので原作も読んでみました。部活の面々が無駄に熱い!主人公が階段部に傾倒していく過程が微妙かも。従姉四姉妹の違った優しさがよかった。