紙の本
ほしのあきのナース姿を観てみたい!
2007/01/20 00:25
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の勝手な想像だが、主人公の精神科医、伊良部一郎は大病院のどら息子で、とてつもなく楽天的で明るいが、わがまま放題に育った様子だ。まともな病院経営も診療もとても無理と、おそらく親が特別の診察室をあたえたのだろう。それが地下の神経科病棟である。そして看護婦の中でも最も素行があやしく、つまはじきのナースがあてがわれたのだろう。それがマユミである。
異様な雰囲気をもつ診療室でくりひろげられる奇妙な診察の数々。カウンセリングともおしゃべりともつかない医師からの一方的な会話は、どれも自分勝手な論理に満ちている。相手の不安と怒りをあおるかのような暴言の数々、常識を逸した患者との交際、診察前、誰に対してもかならず打つ注射...しかし、患者たちはこのような診療を続ける伊良部医師に不満や頼りなさを感じつつ、不思議と彼のもとへと通い続け、やがて各々の精神を蝕む病理をみずから解決するきっかけをあたえられるのである。
特に感動的な物語でもないが、軽い笑いを求めているときにはおすすめの一冊である。むしろテレビドラマにするといいかもしれない。おおらかな3枚目デブの主人公はイシちゃんことホンジャマカの石塚英彦(色白という設定からは外れるが・・・)、そしてグラマラスな露出系ナースはほしのあきがいい。患者は毎回個性豊かなゲスト俳優が演じる...古畑任三郎のようにきっと人気のシリーズになるだろう。
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ヒット作ではあるが
2023/05/12 12:09
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者奥田英朗のヒット作ではあるが、コメディタッチを狙いすぎて人物造形がパターン化しているきらいがある。様々なシリアスな作品も発表している作者だけに、ここまで徹底してコメディに徹しているのもまあ一つのやり方かなとは思うが、改めて読み返すと心に何も残らない作品とも言える。
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プール?
2021/03/28 09:24
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投稿者:吉村ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の題名からは信じられないほど、
破天荒なお医者さんのお話。
漫画の表現もみたが、
活字のほうがよりリアルに主人公の容貌を
感じさせる。
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伊良部の馬鹿さ加減にやられます。
ちっぽけなことで悩んでる自分がアホらしい。精神科にいますが、伊良部みたいな先生がいれば楽しいんだろうなぁって、つい思ってしまいました。
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主人公の伊良部医師をあの、阪神にちょっとだけいたクセ毛で顔の濃い伊良部投手で想像してしまったので、余計イライラした。
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どうにも面白おかしくって、思わず笑っちゃうような内容なんだけど、
その反面、すごく深いことも考えさせられる作品。
伊良部、なんなのこの人ー!?
って思いながらも読み進めていく内に目が離せなくなること間違いナシ!
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「いらっしゃーい」な伊良部先生1作目の文庫本版。表紙から始まってる伊良部ワールドに一気にテンションアップ。
個人的には伊良部先生2作目『空中ブランコ』の方が楽しめる気がするけれど、とにかくどちらも目くるめく伊良部ワールドに引っ張っていってくれます
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初めての奥田英朗。新規開拓。よしよし。いくつかの短編からなっているのだが、表題である「イン・ザ・プール」が一番好き。無理がないっていうか。そんな感じ。意図して?意図せずに?患者と同じかもっと非道い症状になってみせる精神科医・伊良部。(名前からして野球の伊良部を想像させようとしてるのか?)
(個人的には金田一秀穂氏な感じなんだけどな。)ま、問題がスッキリ解決するから良いじゃない。奥田さんの「空中ブランコ」と関連しているらしいのでこっちも読んでみたい。そーいやー両方とも、表紙に天使が居たな。。(2005/3/23読了)
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精神科医 伊良部を中心とした短編集。めちゃ自己中なんだけど、憎めない伊良部。そして、誰もが持ってる部分が極端なものになってしまった患者たち。
つい笑ってしまう、痛快、爽快な作品。
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患者と一緒に強迫神経症や依存症を楽しんでしまう、とんでも精神科医、伊良部の愛すべきキャラクターは完璧だけど、同じパターンで5話続くとさすがに飽きて来るなあ。直木賞受賞作の「空中ブランコ」も同じシリーズなんでしょ?ちょっと不安になって来た・・。
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初めて奥田氏の小説読んだけど、うまいよねこの人。書くのが。なんか、上手にまとまってるっていうか。そう感じた。一人称やのにねちっこくないし。一人称の人が暴走し始めた時には「オイオイオイ、どうなっちゃうんだ」って読んでてたじたじするんやけど、最後ちゃんと落ち着くっていうのも後味が良くって宜しい◎憑き物が落ちる、って感じがした。ほんまに伊良部医師は名医なんかただの変人なんか分かりません。帯に書いてある通りやわ。露出趣味の看護婦さんもイイねえ。強くって。(20060328)
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精神科の病院ということで、興味をもって買ったんですがこれがまた結構面白かったです。買って損はしない本だと思います
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伊良部総合病院の地下にある神経科。
「いらっしゃーい」と出迎えてくれる甲高い声。
医学博士・伊良部一郎。
デブで注射フェチでマザコンでコスプレ好きでナルシストで友達がいなくて。
こんな医者には絶対にかかりたくない。
かかりたくはないけれど。
…くだらない相談相手としては安心する、のかもしれない?
私はナルシスマザコンデブなんて真っ平ごめん、きっと実際側にいたら張り倒して逃げるはず。
でも…面白かったから、今回は許す(笑)!
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神経科の伊良部先生のもとを訪れた患者さんたちの短編小説集。心が病むのと普通?の状態は紙一重なんだなと思った。先生が面白くて、こんな人いないよって思うけど、いたらいいなって思う。笑える小説ふだけど、ちょっと怖くなる話だった。
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とにかく面白くてテンポ良く読める。
でもいろいろ考えさせられる。深い。
「いらっしゃーい」と患者を迎える、精神科医・伊良部一郎の話。読み終わった後は、全身から余計な力が抜けてます。