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ハーフの19歳の女の子と、指揮者を名乗る31歳の男性がドナウ川で心中をしたことから、謎を追求する旅が始まった。指揮者の男性の妄想壁について読んでいるうちに、とても怖いものを感じた。
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数年前に読み、絶対に買いたいと思っていたところ、文庫版でサイン本が手に入ったので、とても嬉しかった。本当に、すばらしい一冊だと思う。言葉では語れない。[06/06/22]
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ドナウが好き、てか前に見に行ったのでタイトルが気になって読んでみた。
異国の地、ヨーロッパでの邦人男女(33歳と19歳)の心中を追っていく話。何と、ノンフィクションだってから更に驚き。
最初の方はもどかしかったけど、100P越えた辺りから一気に読んだ。壮絶な愛というか人生というか。
ノンフィクションだと意識せずに読んでた時もあった。これすごいけど、現実にあった話なんだよねぇ。
読んでる最中も、自分は男女の周りの人々と同じ意見だったし、何で女の方が男に付いて行くのかわからなかった。そんな男から早く逃げろよ、と。
でも、だからこそ女の方の強い愛が存在してたんだと思った。周りに愛されてる実感がなくて、だからこそ自分は、自分を愛した人を愛し抜こうと。どんなに駄目な男でも、この人だけは見捨てられない、見捨てたら自分も周りと同じ畜生だ。
女が本当にこう思ってたのかはわからないし、それは著者の一意見でしかないけど、ちょっと感動した。
意見は人それぞれ分かれると思う。でも、優雅なドナウに身投げした男女という事実は変わらないんだよなぁ。あぁ、ドナウ・・・
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「19歳の女子大生と33歳の指揮者の心中」という、実際にあった事件を追っていくノンフィクションです。でも最後までこの事件が事実だと思えないような、小説のような気持ちで読みました。正直なところノンフィクションってなんのためにあるのか良く分かりません。それこそマリアのように「事実なんてない」と思ってます。それを踏まえた上で「本当に事実はないのか」と考える著者の強さが羨ましいです。日実のような女の子は身近にいないので、彼女の気持ちは分からないことも多いです。いたところで友達になれたとも思いません。ただ恋愛を超えた愛情とでもいうのか、もっと大きくて色々な気持ちの詰まったもの、19歳でそこに到達してしまうのは決して幸せなことじゃないと思います。そんなに悲しい道を辿らなくてよかったのに、とぎゅっと抱きしめたくなる。「生まれてくる川」ドナウで死んだ二人を、川はいつまでも包み込んでいて欲しいです。
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ウィーンであった邦人の心中事件を追ったノンフィクション。丁寧に追われているが、丁寧に追われているだけに読み終えて暗澹たる気持になってしまった。
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タイトルに惹かれて買ってしまいました。
大崎善生さんの小説のタイトルはなぜかいつもぴったり。
ドナウ川での邦人男女の心中事件を追ったノンフィクション。
読み始めたとき、心中なんてまったく理解できませんでした。でも、読み終わったときには読み始めたときとは違う気持ちになって。理解はできないけれど、納得はいったような気がしています。これがノンフィクションなのかと思うと、心がずんと重くなります。最後に載っていた日美さんの写真に、なんとも言えない悲しい気持ちになりました。
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胸が深く沈みこんでいく、そんな話。
これがノンフィクションだなんて。
たとえ精神的に狂った男に振り回されて人生が台無しになっても、たとえホームレスのような身分になっても、それでも守るべきもの、愛すべき者がいた19歳の女の子に感銘を受けた。
彼女を「幼い」っていう言葉で片す人が多いかもしれないけど、私はそういう価値判断は下したくないって思った。
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ドナウ川で19歳の女子大生と33歳の指揮者が心中…。そんな小さな新聞記事。普通だったら「ふーん」って流してしまうようなことでも、著者の目に触れればこんなにも世界が広がるんだなぁ。作家の目線、想像力にまず感銘。著者はこの事件が頭から離れなくなり、亡き二人の足跡を追ってウィーンへと向かい愛の軌道を辿っていく。
19歳の無償の愛。恋愛を超えた愛情に圧倒されました。悲しく、美しいノンフィクション。
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なんというか、ノンフィクションでしか味わえない凄みがあります。
ルーマニアで恋に落ち、オーストリアで心中した日本人カップルのお話。
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大崎善生著
ある時ふとみた新聞記事。33歳の邦人男性と19歳の邦人女性がドナウ川で自殺!?そこから始まる悲しい物語。実際の事件を大崎善生が取材をして明らかになっていく真実。ノンフィクション。
以前アンネの日記を読んだせいかヨーロッパは、孤独と悲劇のイメージが強い。この本を読んで更にそのイメージが強くなったけど、結構感動できるいい話しです。
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最後に主人公の写真が出てきたことでノンフィクションであることが分かった。その瞬間、衝撃を受けた。読後、今でも切ない気持ちを引きずっている。
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ドナウ川で邦人男女が心中…その小さな新聞記事が頭から離れなくなった私は、二人の足跡を追ってウィーンへと向かった。もはやこの世にいない19歳の少女、日実は、異国の地でどんな恋をし、何を思い、そして何ゆえに追いつめられていったのか?悲劇的な愛の軌跡を辿る、哀切さにみちたノンフィクション。
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小説かと思ったらノン・フクションだった。ドナウ川で心中した邦人男女。彼らが死を選んだ理由を著者は丁寧に調べ上げていく。ノン・フィクションにしては感傷的な箇所が多く、それが本書の魅力なのかもしれないけど、自分としては違和感が残った。19歳のカミを「少女」と表現するのも、著者がオジサン目線だからなのかな〜、と、その年に近い者としては思うわけです。だって19の時自分を「少女」とは思ってなかったし、実際19は「少女」じゃない。全体としてかなり美化しているような印象を受けた。
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大崎善生、久々のノンフィクションです。でも自殺した女性の人生を追っているので、途中で何度か暗い気持ちになり、読み終わるのに時間がかかりました。命をかけるほどの愛・・・一見それは美しいと感じる。でもこの作品では暗澹たる思いしか残りませんでした。
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ノンフィクション作品。大崎さんが必死に謎の事件を追いかけた様子が、必死さが伝わってかなり読み応えあり。