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一つの価値観を守り続けることは、とても素晴らしいことであるが、ときには誤った道に向かう場合がある。 陸軍の青年将校たちは、「国体護持をつらぬこうとする自分たちの決意こそ、むしろ歴史の記録に永久に残るであろう」と考え、暴挙にいたったのである。また、「時の流れに対する悲壮な反発」があり、その悲壮感に酔っていたのである。 極端に視野狭窄症に陥り、自分たちの世界に閉じ籠ってしまったのである。 今生きている我々も、同じ過ちを知らずしらずのうちに繰り返してはいないだろうか。
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非常にスリリングでした。
私は、高校では総合学習で、幣原内閣以降を少しやったくらいなので、非常に勉強になりました。
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終戦というと原爆ばかりが強調されるが、本当に乗り越えるべきは、当時の日本人が信じていた世界の崩壊という事実だったことがわかる本。この本も戦争の是非を言う前にぜひ読んでおくべき。
順調だと信じていた自分の会社の倒産を、朝刊の記事で知ったとき、あるいは昨日まで威厳に満ちていた父が破産して夜逃げしたとき、その何倍もの衝撃が大半の日本人を襲った。
その後の世界を想像できないまま、一歩踏み出そうとする人々と、命に替えてもそれを押し止めようとする人々。ぎりぎりまで決断できなかったことは残念ではあるが、真面目な日本人が真剣になったときの凄さがわかる本ではある。
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1945年8月14日正午~15日正午までの1日。
終戦へ向け、様々な人が日本という国を思い、行動した日。
ぜひ。
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猪瀬直樹の「昭和16年夏の敗戦」に参考文献としてひかれていたので、読んで見た。終戦の玉音放送迄の24時間を綿密な取材で克明に表している。刊行は1965年だが、その後の新たな事実を加筆した決定版がオススメ。
よくも「ここ迄調べ上げる事が出来るのか!」と驚くほどの中身。歴史教育をしっかり受けていない人は読むべき本。多くの人が悩み、苦しんだ結果が今であり、ここに書かれている事が、一つでも違う結果につながっていたら今はない事を。
読んで自分なりの感想を子供達に伝える事が必要です。
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「真珠湾の日」を読んだので次はこれを読まなくては!と思い手に取りました。映画は有名ですが未見です。重たいやるせない話でした。録音盤奪取を目論んだ青年将校達がいたのは知ってましたがたくさんのドラマがあったんですね。終戦前日の正午からの1時間毎で各章がなりたっており「24」の様な緊迫感がありました。
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敗戦確定で、ボロボロになっているにも関わらず、徹底抗戦しようとする派閥と、これ以上の被害を防ぐためにポツダム宣言を受託する派閥との権力闘争に、善悪の判断に苦しむノンフィクション。
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愛国心。為政者が使うと危険を伴う言葉である。ベトナム戦争の際の
アメリカのニュース・キャスター、今は亡きクロンカイトの愛国心について
の発言を引く。
「だいたい、愛国主義というのはどうやって定義するのか。政府の行動を
すべて盲目的に支持することが愛国的なのか。それとも、一人一人の
国民が、政府の望むところに賛成しようが反対しようが、祖国のために
正しいと思う原理原則にしたがって発言し行動することが愛国的なのか。
(中略)あの反戦運動をしている人たちも、愛国主義者かも知れない。
少なくとも彼らには、自分たちの祖国愛があなたの愛国心と同じように
真摯なものだと信じる権利はある筈だ。そして、その信ずるところを表明
する憲法上の権利もある。この歴史的な国民的議論にあって、彼らの
言い分をわれわれが報道したからといって、それが愛国主義に反すること
になるとはどういうことだ」
昭和天皇の御聖断によりポツダム宣言受諾が決定する。終戦に向かって
様々な手続きに忙殺される政府関係者にも、最後の徹底抗戦を叫んで
全ての兵士に起つことを訴えようとした青年将校たちにも、その胸の内
には「愛国心」があった。
映画化もされたあまりにも有名な作品なので、内容は語るまでもない
だろう。終戦へ向かう日本の1日を綿密に綴った本書は、昭和史入門
としてもいいかもしれない。
向かった方向は異なったが、閣僚も、官僚も、謀反を起こした将校たち
も愛国心に動かされていた。そして、玉音放送が流れるその日の朝、
自刃した阿南陸軍大臣も。
昔、亡き祖母が「敗戦と言うか、終戦と言うかで違うのよ」と言っていた。
あの時はその区別が分からなかったが、今はなんとなく分かる気がする。
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「降伏に反対した軍によるクーデター未遂があった」というぼんやりとした知識はありましたが、陸軍の部隊が実際に宮城や放送局を占拠し、昭和天皇や玉音放送の録音盤が危なかったなんて知りませんでした。だいたい、玉音放送が録音だったなんてことも初めて知る始末…。
また、8月15日の未明に首相の鈴木貫太郎の私邸を陸軍の部隊が襲った事件(首相は危うく難を逃れたが家は焼き払われた)。場所が「丸山町」というから調べてみたら、実家の目と鼻の先でした。自分の生まれ育った場所が昭和史の舞台だったとは。
も8月14日から15日にかけてこんな色んなことが起きていたとは。わずかなタイミングのずれで日本の歴史は大きく変わっていたのかも。いやはや、知らないことが多すぎます。
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終戦の日、日本の中心ではどのようなことが起きていたかが時系列で紹介されている。いくつかの偶然といくつかの必然のもと新しい日本が産声を上げた。いまアラブの春のあと多くの国で起きている混乱。体制移行のときに発生する尊い犠牲を考えると当時の人々の賢い行動がよくわかる。古い秩序の中の純粋な行動も十分理解できるだけの理由を提供してくれる書物である。
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「日本は神国」の現代版は「日本の高い技術力」であることはまあ間違いないんじゃないかなあ、と
太平洋戦争期の本を読むといつも暗澹たる気分になるのだがポツダム宣言受諾直前のこの時期は特にひどい
と、いうことで こういう愚かな言説がまかり通っている場所には近寄らないようにしよう というのと、こういうのを打ち破れるようにしなくてはならない というのと
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読んだきっかけ:古本で購入。100円。
かかった時間:2/6-2/26(21日くらい)
あらすじ(裏表紙より):
昭和二十年八月六日、広島に原爆投下、そしてソ連軍の満州侵略と、もやは日本の命運は尽きた……。
しかるに日本政府は、徹底抗戦を叫ぶ陸軍に引きずられ、先に出されたポツダム宣言に対し判断を決められない。
八月十五日を巡る二十四時間を、綿密な取材と証言を基に再現する、史上最も長い一日を活写したノンフィクション。
内容:
本作は、1976年頃に書かれたものを、2006年に修正して出版したものです。
昨今、戦前・戦中・戦後の歴史の新事実が明らかになるケースが多く、非常に興味深い一冊です。
八月十五日の未明に、クーデター未遂があったとは、知りませんでした。
教科書に載っていない歴史ですね。
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1945年の8月14日正午から8月15日正午までの24時間を追ったドキュメント。
1時間刻みで、長い一日が描かれる。
映画を先に見て大変感銘を受け、ぜひ原作も、との思いで読んだのだが、どちらも素晴らしかった。
ポツダム宣言受諾をさせまいとするクーデター計画があったことを知らなかったので大変興味深く、国体護持のため徹底抗戦をうたう者たちの本気度が文面からひしひしと伝わってくる。
ともすれば歴史のタラレバを感じずにはいられない。
万が一宮城占拠がうまくいき、厚木三〇二海軍航空隊、国民神風隊と横浜高等工業学校の学生の蹶起同様に連動していたとしたら果たして日本はどうなっていただろうか。
そう考えると昭和天皇、鈴木首相や阿南陸相の決断や、侍従の方、放送局長の方などの行動があったればこそと言えるのかも知れない。
終戦処理の話なので様々賛否両論ある話だとは思うが、映画を観るにしろ、本を読むにしろ、決して損はない作品だと思う。
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いまから47年前に書かれた
その二十年前 八月十五日の話
前書きにも書かれているように
「ぜんたいをマクロ的に観察し、冷静な判断をくだす政治家、大監督がいなかった。」
と、よく言われるが
判断を迫るのは外からの圧倒的な力だったのだろうか?
序盤を読んだだけでも、空気の変遷が読み取れそうな描写。
歴史、戦局だけではなさそう なので読んでみよ。
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第二次世界大戦の終戦日8月15日正午の天皇の放送に至る24時間を描いたノンフィクション。
こんなことが起こっていたとは知らずにいた。