投稿元:
レビューを見る
ある経済雑誌で、ある有名な著名人のインタビューの記事があったのですが、その中で古典を読むことをあげていました。その中で特に勧めていたのが「論語」で、読もうと思っていたらちょうどおもしろい本が出ていたので、早速読んでみました。
著者は元高校の教員で長きの間授業を通して「論語」を講じてきた人です。「論語」は2000年の長きにわたり、日本人の精神と道徳の根幹でありました。ここから人とのつきあい方や正しい生き方を知らず知らずのうちに学んできました。でも、中学・高校で一度は触れる「論語」を歳を重ねて読み返す人がいないことに「こんなもったいないことはない」と力説しています。堅苦しい教科書的な訳ではなく、著者の感性と視点からわかりやすく、そしておもしろく書かれています。
あらためて、読み返して2000年以上の前のことであるのに今読んでも立派に通用する思想であるなと思います。私から見れば、政治についてのことは理想論すぎるきらいもありますが、道徳論としては最上のもののひとつとしてあげても良いでしょう。
私の大好きな言葉も出ていました。
子貢問いて曰わく、一言にして以って終身これを行なうべき者ありや。子曰わく、其れ恕か。己れの欲せざる所は人に施すこと勿かれ。
(弟子の子貢が「ほんの短くて、座右の銘にできるような言葉はありませんか」というから、「そうさな、『思いやり』かね。自分がされたくないことを人にしないってことだよ」)
その他にも、世の中を渡っていくためのすばらしい術が沢山書いてあります。あらためて、読み返してみると下手な自己啓発書を読むよりもわかりやすくてすばらしいことが書いてあります。
残念なことに、日本はもちろん、この思想を生み出した中国も、儒教の影響が強いといわれる韓国でさえもモラルが崩壊しています。せっかくこんなすばらしい文化遺産があるのだから、少しでもいいので読んで欲しいものです。
投稿元:
レビューを見る
読みやすい訳が今の言葉で、作者の見方で書かれている。とても読みやすい。これをきっかけに色々な人の論語に関する本を読む入門によいのではないだろうか。又「人生の目標」とか作者の作ったテーマ別に書かれているのも読みやすいかもしれない。私が良いなと思ったのは最後の「弟子達の言葉」で、弟子達の個性、立場が分かっておもしろい。孔子の死後、ダークホースと思われていた曽参(曽子)が子夏、子遊、子張との後継者争いに勝った事を前提に読むと見方が変る。(作者もこの点を指摘している)
投稿元:
レビューを見る
慶応高校人気No.1の先生が書いた本!
自分が高校生の時って、古文とか漢文とかってよく分からないし、授業のモチベーションってなかなか上がらなかった。
それでも、高校生から人気に授業ってことは、きっとそこには何らかの魅力があるんだろうね。そんな思いで読みました。
内容は、論語を分かりやすく紹介してあって、本質的に孔子が何を言いたいのかが伝わってきました。さくっと読めるので、ぜひご一読を!
ちなみに、好きな言葉は、政治に必要なものは何かについて。「軍備の拡大、食料の補給、信頼関係」この3つが大切だが、もしどれかを犠牲にするとしたらどれか。最初に犠牲にするのは、軍備の拡大。その次に犠牲にするのは、食料。最も重要なのは信頼関係。信頼関係が国家と国民の間にあれば、多少食料が行きわたらなくても耐えしのげる。ふむふむ。
今の日本にも、政治と国民に信頼関係がもっと必要だね。
投稿元:
レビューを見る
2010/03/06:購入(確か一昨年の夏だったと思うのですが不明/汗)した時は現代語訳があまりにくだけ過ぎて意訳しすぎているように感じ、数ページで挫折しました。
今日書き下し文と比較しながら再挑戦してみたら、一見くだけ過ぎるように思える現代語訳も「論語」の時代背景も何も知らない人たちに少しでもわかりやすく伝えようと推敲を重ねて訳されていると素直に感じ、最後まで面白く読むことができました。
投稿元:
レビューを見る
引退した国語の先生が書いた分かりやすい論語。
気づかされる点多数。特に、リーダーシップへの気づきは
多い。「言い訳」の部分など特に。
投稿元:
レビューを見る
筆者の独自の解釈が、今まで敷居が高かった『論語』の世界を一気に身近な物に感じさせてくれる。
何度でも読みたくなるし、そのたびに新しい発見があるステキな本。
投稿元:
レビューを見る
先生独自の見解がおもしろいです。時間があるときにパラパラ読むんだけど、小分けにして読むのはなかなかいいかんじ。新書をもっと読みたい
投稿元:
レビューを見る
[ 内容 ]
論語は二千年の長きにわたり、日本人の精神と道徳の根幹でありつづけてきた。
日本人は論語というたった一冊の書物を通して、人とのつきあい方、正しい生き方を知らず識らずのうちに学んできたのだ。
大人になって社会に出、人と人との間で揉まれ苦しむとき、真に役に立つのが論語である。
だが、誰もが高校の授業で一度は触れた論語を、年を重ねて読み返したりはしない。
三十有余年、慶応高校で論語を講じてきた著者は、「こんなにもったいないことはない」と力説する。
孔子は五十代に入ってから名を成した。
論語が苦労人ならではの処世術に満ちている所以である。
共感できる章句が一つでもあれば、必ずや読む者の助けとなるはずだ。
[ 目次 ]
第1部 孔子のことば(人生の目標 家庭生活 教育と学問 ほか)
第2部 孔子プロファイリング(教育者として 政治家として 家庭人として ほか)
第3部 弟子たちのことば(有若 顔回 子貢 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
投稿元:
レビューを見る
帯買いです。
帯には「慶応高校人気No.1」とあります。
こんな帯に僕は弱いですw
作者の先生、佐久協先生は慶応高校で教えていた人です。
今はもう退職されていますね。
論語は読みたかったけど、難しいというイメージがありました
この本は現代な感じで訳していますね。
なので、孔子や孔子の弟子たちがどんなことを考えていたかも分かりやすかったです。
高校生のみならず、我々社会人にも入門書感覚で読めます。
投稿元:
レビューを見る
凄まじく現代語化されているが、エッセンスはしっかり捉えていて、教員としての経験等も織り交ぜて解釈されている。
投稿元:
レビューを見る
論語の入門本でした。
著者が論語の中で高校生に伝えたい事を抽出して掲載してくれている本です。新書なのでボリュームもそんなに重たくありません。
論語に興味がわき起こった一冊。
だけど、その後論語読んでないなー。
投稿元:
レビューを見る
子日わく、人能く道を弘む。道、人を弘むるに非ず。
今風に文章が直されていますが、少しやりすぎている感じがします。
孔子の世界にインサイダー取引がでてきますし。
読みやすくていいのですが、語尾がかわいすぎて違和感があります。
投稿元:
レビューを見る
『論語』500章の中から377の章句を選び、大胆な現代語訳と原文、それに書き下し文という順序で構成され、解説も多く添えられている。
超訳ともとれる現代語訳には好き嫌いもあると思うが、私としては面白く読めた。また、他の訳との読み比べてみるのも面白い。全体的には、お堅い『論語』を噛み砕いて優しくした好著である。
投稿元:
レビューを見る
読みやすかった。論語は読んでみたいけれど手を出せないでいたので。
カラオケなどを持ち出すところが、少しフランクすぎたなかと思わないことも無いが、高校生向けと考えれば妥当か。
引用したい文を覚えながら、もう一度読みたい。
投稿元:
レビューを見る
何千年も前の言葉がこうして現代に残り、共感できるという事は本当にすごいと思う。分かりやすくまとめられていると思う。