紙の本
一読の価値あり
2020/10/10 17:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
読者の意表を突く犯人という意味では、映像化作品を観る前に読みたかった本です。今西刑事の私生活を犠牲にした緻密かつ執念の捜査。そして直感と閃きで見事に事件を解決に導きます。個人的には後半の殺人事件にかかる殺害方法には、やや不満が残りました。またハンセン病に対する誤った常識が流布していた時代背景を念頭に置かないと、この小説の奥深さは伝わらないと思いました。いずれにしても、東野先生や宮部先生をはじめ、名だたる推理小説家に多大な影響を与えた作品という意味でも一読の価値があるでしょう。
松本清張氏は亡父が好きだった小説家で、北九州の実家には同氏の歴史物以外は全部揃っていました。「駄作もあるよ」と父が話していたのを良く覚えています。また、小倉には松本清張記念館があり、二人で拝観しました。父が楽しそうに拝観していたのが昨日のようです(もう10年以上前ですが)。また、同氏は私が4年生まで通った小学校の先輩でもあるのですが、私自身あまり興味がありませんでした。今回、父の生前に読んで、感想を語り合えば良かったなと、今更ながら後悔したのでした。
紙の本
砂の器下巻
2001/12/07 23:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぺやんぐぅ☆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一つの事件を追ううちに、いくつかの人の死が絡み合い、主人公の刑事の捜査がいよいよ解決に向かう。しかし、そう簡単に解決するわけも無く、何度となく手がりを掴めない無駄足を食う。最後まで飽きさせなく、読者にも考えさせる間をもっている。最後には全てがスッキリとし、読み終えた充実感と共に、しばらくしたらもう一度読みたいという気にさせられた。
投稿元:
レビューを見る
正直に言うとテレビ版の方が面白かったな。今となっては設定が時代に合わない事とそれが原因で説得力に欠ける。登場人物の魅力は十分でやはり今西刑事のプロ根性はかっこいい。
投稿元:
レビューを見る
上巻の最後あたりから下巻に行くまではまあ、結構面白いかなと思ったけど多々?と思うところがあってどうも納得できない。なんか強引だなぁと思ってしまった。
投稿元:
レビューを見る
中居正広主演で2004年にドラマ化した「砂の器」の原作。
私はドラマ見てからこの小説読んだんだけど、見る前に読みたかったって思いました。
なんだか描写がキレイで、読みやすかった。
(下巻)
投稿元:
レビューを見る
物語の展開が見事なのと、和賀の殺人の巧妙な手口に圧巻。ハンセン氏病という恐ろしい病に体も心も蝕まれた千代吉と秀夫の苦しみは想像を絶するもの。人間の手ではどうしようもない運命とうまく付き合っていくことがいかに困難なことであるか、思い知らされた。
投稿元:
レビューを見る
ドラマ化もされた本格的推理長編小説。当時、ハンセン病患者が、人権を無視されていたということを知ったのも、この小説がキッカケ。
投稿元:
レビューを見る
ドラマをちょっとだけ(最終回の後半だけ・・)見てからの読書。 松本清張の「開けたカッコは必ず閉じる」ような几帳面なロジックはどれも読んでいて気持がいい。
当時の社会背景といまでは違うし ドラマはここに「宿命」というテーマを与えて人間味を増していたようだけど だったらそれこそ原作と同じくハンセン病の抱えてきた過去を描いてもよかったのでは? あともうひとつ印象的だったのが原作では汚いものとして扱われる「出世欲」「名声欲」がいまの社会ではすっかり正当なものになってしまっているんだな、と気付いたこと。 時代観の相違というのが面白く ドラマは(ちゃんと見てないけど) 原作のエッセンスを活かしながら人間ドラマに仕上げていたと思う。 DVD借りよう。
投稿元:
レビューを見る
巻末の解説は完全なネタバレなので、先に読んではなりません。リアリズムが身上の社会派推理小説としては、プロットが作為的で少々強引。名作とは言えない。
投稿元:
レビューを見る
トリックはなるほどとうなずける。犯罪の動機も考えさせられる。小泉さんもこれを読んで対策を打ったとか。
投稿元:
レビューを見る
最後まで、言い知れぬ切なさの拭えぬミステリーでした。
過去を隠すために周りの不幸を省みない犯人。
その背景にある、日本の根強い差別の感情。人間の弱さを痛いほど見せ付けてくれる。
投稿元:
レビューを見る
とっつきにくいと思われがちですが、すいすい読めます。都合のいい展開といえばそうですが。罪は罪、といいますか、ラストは切なくもきっぱりとしていてよいと思います。
投稿元:
レビューを見る
親に勧められて読みました。推理小説のようでいて、人間の暗い部分が描かれていて深いと思いました。個人的に物語内の場所がわかっていたのでさらに楽しめました。
投稿元:
レビューを見る
最後引き伸ばしすぎだよ。
それから、詳細なことから真実を暴きすぎ。
敏腕刑事なのか、適当なのか・・・。
でも、全国各地の地名がたくさん出てくるところは面白かった。
投稿元:
レビューを見る
グイグイひきこまれて上下巻を一気に読んでしまったけれど、ちょっと偶然に頼り過ぎというか強引なんじゃないの、と思わなくもない。