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現実に自分のしていることとは逆に理想主義に走る偽善者者VS美化できない生活をただがむしゃらに営む者。サラリーマンのがんばりがわかります。
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大人になっても子供の時の記憶って結構鮮明に残っていたりするよなって思わせられた 大人ってやっぱり大変だよ
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現代小説文庫で上下巻を俺が買うのは珍しい。
上下巻って中途半端な気がしていたんだが、初めて買ったセットがこの2冊!
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面白かったです。堪能できました。なるほどね。勝哉はこう絡んできましたか・・・まあ、妥当なところかな。なんか、みんなかっこよすぎるんだよね。まあ、小説なんだからそれでいいんだけど。
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ハードボイルド (hardboiled) とは、元来は「堅ゆで卵」(白身、黄身の両方ともしっかり凝固するまで茹でた鶏卵)のこと。転じて、感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情な、(精神的・肉体的に)強靭な、妥協しない、などの人間の性格を表す言葉となる。
とウィキペディアが言っている通り、藤原小説の何が一番ハードボイルドかと言った時に、キラキラと光る自分の宝物を敷き詰めた箱庭を眺める為に削りに削り、削ぎに削ぎ、絞りに絞った文章を構築する作業をする藤原伊織自身の姿こそがハードボイルドの他にならないと思ったのであった。
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上巻後半までは広告業界用語が多様されていて読みにくかったですが、下巻にはそれがなく、スイスイ読めました。こんなビジネスマンになりたい!!と思わせる作品に仕上がっています。そしてああいう女上司、うちの会社にもいます。名前はあえて書きませんけどww
藤原伊織先生のほかの作品では「ダナエ」と「テロリストのパラソル」がお勧めですよ。けど、登場人物はだいたいこの作品と同じキャラです。それが藤原先生の特徴ですね。とにかくお亡くなりになったのが悔しいです(金子)
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過去の人間関係が複雑に絡み合い進展していくのだけど、個人的には途中入社で使えない、とされていた戸塚が、どんどん化けていく過程がプレゼンのシーンとともに、一番面白かったな〜。
「テロリストのパラソル」との交差もあって、どっちを先に読むか…いや、とにかく両方読むのがさらにワクワク感が増すよね。
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広告代理店事情は面白く興味深く読むことが出来てそれは良かったけど
しりつぼみ感が否めないのはどうしようもない
肝心の軸がどこにいってしまったのか、分からないような感じがする。
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広告代理店を舞台にした、ハードボイルド。
主人公は、アルコール依存症っぽい38歳、広告代理店の副部長。
うーん、若い。
結構、やってることはオジさんなのだけど…。もうちょっと年齢上げたほうが、違和感なかったように思います。藤原伊織の中の38歳って、こんな感じなのかもしれないけど、大多数はもっと子供だと思うんですけど。特に主人公のように、独身で根無し草のような性格だとね。
にしても、やっぱ、上手いよ、藤原伊織。
主人公の子供の頃の話が、微妙にからんできてて「永遠の仔」か「白夜行」と思わせながら、そのあたりをばさっと斬ってるのが藤原伊織らしい潔さといえると思います。
で、出てくるキャラが、皆いいんだよ。
政治家のコネで入社した若造が、泣けるぐらいいい。
派遣会社からくる女の子が、またいい。そして、主人公の上司がこりゃまた、いい女なのだ。
も、このキャラだけで、各三本ぐらい小説かけるよ、ってぐらいの濃密さ。
キャラを堪能するだけでも、贅沢です。はい。
でも、話はあんまりハードボイルドじゃありません。キャラはハードボイルドですが。
「テロリストのパラソル」的なものを期待すると、ちょっとがっくりかも。
が、面白いのはテロリスト以上です。最高のエンターテイメントになってます。
結末がね、もっとなんとか、ってジレンマがあるんだけど、これはこれで藤原伊織のテクニックで納得させられるのでありました。
…なんか、癌宣告されてるそうです、藤原伊織。
(読んだ週刊誌の記事は、「余命を宣告されて、国民年金の支払いをやめたら、差し押さえるといってきた。もうもらえるあてがないのになんで納付しなきゃいけない」って怒ってた。ホント、これで納付を納得させるのは無理だろ。私だって同じになったら、絶対払わないな)
落ち着いて、少しでも多くのいいものを書いて欲しいです。
できたら「ダックスフントのワープ」っぽいのを。ええ、私は「ダックスフントのワープ」のファンでしたから。
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ああ、そうくるのか!
というラスト。
現実はいつでも厳しい。厳しいけれどやさしい。それでもつらい。
仰ぎ見る星の光がまぶしければまぶしいほどに。
きれいごとだけでは終わらない、この作品が好きです。
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ハードボイルド・ファンタジーを自称する藤原伊織さんの魅力が、ぎゅっと濃密に詰まった長編。
ほかの作品とも共通する、ハードボイルドの濃厚な香りが漂いつつも、作者さん自身の職歴がものをいうのか、大手広告代理店の熾烈な世界が、活き活きと描かれていて、働く男の背中が好きな方や、サラリーマンの方には、特につよく進めたい一冊。
小説の楽しさや味わいって、それぞれに色んな方向性がありますが、たとえば、普段とは違う上等のお酒を味わいながら呑むように、美味しいコーヒーを楽しむように、一冊の本にうっとりと酔う、藤原さんの小説には、そういう上質の娯楽のような、なんともいえない陶酔感があります。端々で重厚なリアリティがあり、それでいてお硬く気取っているのではなく、手に汗を握る展開が待っていて、隅々までエンターテイメントしている。
藤原さんの小説のヒロインには、ときどき、女性から見るとあまり共感できないようなタイプ(口の悪い言い方をすると男に都合のいい女性像)が描かれるときもあるのですが、今回のヒロイン、ばりばりのキャリアウーマンで、すごくかっこよかったです。
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登場人物がみな粋でかっこいい!そんな中、トップとしてイースト証券の富田が他の社長に比べ器が落ちる。辰村が立花部長を誘うシーンの
「今週末にでもまたふたりで飲みにいきませんか」
「また私の膝枕でねむりたいわけ?」
「そう。あれはすごく寝心地がよかった」
「でも、よだれでスカートに染みができちゃうのはどうだろう」
「最初からスカートを脱がせていれば、その心配はないでしょう」
そしてその受け答えは、
「うん、それは悪くない考えかもしれない」うまいなぁ。藤原伊織の作品に
出てくる男たちは過去に生きている。「いま」はどうでもよく、感情に蓋をして生きている、ところが過去に向き合った途端に生の感情が噴出する。まさに、ビジネスハードボイルドである。
の2回目の飲む場面はもっと詳しく書いてほしい。
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こんなに面白い会社小説(?)は初めて。
サラリーマン社会も悪くない とも思える(錯覚する?)。
まあ結局は、どんな人達と仕事ができて 自分がどうあるか によるのでしょうが。
とにかく、大きな事件があるわけではないが、とても生き生きとした楽しい小説でした。
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一気に読めた。
ただ、バタバタといろいろと起こり、バタバタと解決という印象が。。。
エピソードが一つ無くてもいいから、もう少し一つ一つの問題をジックリ解決して欲しかった。
明子の魅力も今一つ伝わって来なかったし。立花さんはすご過ぎ。
でも、すべては主人公の魅力を引き立てるためかなー。
戸塚くんも良い上司あってこその成長って感じだし。
この人の本は始めて読んだので、話題でこの本にも関わりがありそうな「テロリストのパラソル?」を読もうかと思う。
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やはり、私の中で藤原氏は別格なんだよなぁ。 決してスマートとは言えない、くたびれたオッサンや、ヤクザさえもかっこよく描いてしまう、それが伊織節。 今回は、今までにない若手の活躍が一番良かった。 本当に頭が良い人は、難しい内容を簡単な言葉で説明できる人だと言うけれど、藤原氏の読み易い文章は、まさにソレ。 読みながら、「ゾクゾク」「ワクワク」というオマケつき。 ただし、今作の出来は中途半端に感じる部分があるので、中の上としておく。