紙の本
個人的に言わせてもらえば、Gシリーズはこれで終わったと思うんですよね。そのせいか、なんとなく登場人物に覇気が感じられなくて・・・
2007/04/09 20:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりに出版ペースが速いので、正直、出ているのを見逃す恐れがある森博嗣作品群。今回のGシリーズ最新作も例外ではありません。もう少しで気付かなかったところ。下手をすれば、私の評が纏まる頃には次の本が出ているかも・・・
英題は
Dreamily
in spite of η
カバー表の右端に金色というか黄土色というか、小さな文字で
「死ぬことって、それほど特別なことかしら?
そうじゃないわ。本当に身近なことなんですよ。」
と書いてあります。この技は好きですね。そんなカバーデザインは、坂野公一(welle design)、フォントディレクションは紺野慎一(凸版印刷)、ブックデザインは熊谷博人・釜津典之。これなら辰巳四郎さんも納得でしょう。
カバー折り返しには
「月は恋人たち言った。
「私が導いてあげましょう」
恋人たちは答えた。
「導かれたくないのです」
道を歩くだけで不愉快。
愛する言葉がもう不自然。
なにもかも不自由でたまらない。
すると暗闇が訪れた。
「まあ、なんて素敵なの!」
「素晴らしい!」
「もう見なくても良いのね」
「これで、本当に迷えるぞ」
カバー後ろの内容紹介は
「 地上12メートルの松の枝に首吊り死体が!
遺されていたのは「η(イータ)なのに夢のよう」と書かれたメッセージ。
不可思議な場所での「η」の首吊り自殺が相次ぐなか、
西之園萌絵は、両親を失った10年まえの
飛行機事故の原因を知らされる。
「φ」「θ」「τ」「ε」「λ」と続いてきた一連の事件と
天才・真賀田四季との関連は証明されるのか?
Gシリーズの転換点、森ミステリィ最高潮!」
となっています。ついでに、字数を稼げば、目次は
プロローグ
第1章 高い死に場所
第2章 近い死に場所
第3章 儚い死に場所
第4章 古い死に場所
第五章 拙い死に場所
エピローグ
となっています。話の展開はいつもの通りですが、今回は海月及介が静かです。何ていうか、全体にトーンが落ちていて、元気がありません。ユーモアも控え気味。それがラスト、西之園萌絵の選択になっていくんですが、そうなるとこれは
「Gシリーズの転換点」ではなくて、新たなシリーズへの展開としたほうが、正しいんじゃないでしょうか。
ま、様々な作品が繋がって、事件や人が円環をなしていく、っていうのは森にとって楽しくて仕方がない作業なんでしょうし、私も好きではありますが、どこかダラダラ読まされてるなあ、って感じは拭えません。ただ、甘い男女関係が控え目になってきているのはプラス。でも、ちょっと速度落としません?森助教授・・・
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特殊。
個でみると薄い。
が、シリーズとしてみればどうしても必要…なのかなぁ。
もっとちゃんとしたトリックものに埋め込んでほしかったなぁ。
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地上12メートルの松の枝に首吊り死体が!遺されていたのは「ηなのに夢のよう」と書かれたメッセージ。不可思議な場所での「η」の首吊り自殺が相次ぐなか、西之園萌絵は、両親を失った10年まえの飛行機事故の原因を知らされる。「φ」「θ」「τ」「ε」「λ」と続いてきた一連の事件と天才・真賀田四季との関連は証明されるのか?
Gシリーズの転換点、森ミステリィ最高潮!
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まさに「転換点」といった雰囲気。
Gシリーズ固有のキャラたちはいっそう薄く・・。
細かいところに目がいってしまうな。
ちなみに、博論をがんばる萌絵ちゃんのあたりでは
私も追い立てられずにがんばらなきゃな、仕事、と思った。
そしてそのあとのラストシーン(涙涙涙)。
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シリーズ全体の流れが一気に加速する感じ。S&M、Vの登場人物がたくさん出てきて、もうそれだけで嬉しかった。自殺について議論する場面があって、いろいろ考えさせられた。「生きる事をやめる」という選択は、実はとても人間らしいのかもしれない。最後はいろんな思いが交錯して号泣でした。
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「難しい手続きこそが、生きていくこと、生き続けることの象徴だからだろう」
海月君の台詞(57p)より拝借。
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これまでの話とのつながりが今まで以上に強く現れていて、わくわくしました。
大好きなキャラクターの瀬在丸紅子さんが出てきて感激です(笑)
あと、これまでいまいち共感できなかった犀川先生だったんですけれど、今回は言ってることがものすごく理解できて、自分が生まれ変わったのかなと感じました。
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Gシリーズ6作目。発見された絞殺死体の傍に残された「ηなのに夢のよう」の文字。
浮かび上がる真賀田四季の存在と、萌絵の両親が死んだ飛行機事故との関連。推理小説というよりも、広義にミステリィ。
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Gシリーズ第6弾。S&Mシリーズからファンの方には、うれしいかぎりです。あんな人も、こんな人も登場します。
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Gシリーズの最新作。今回はキャストがすごく豪華です。創平くん・萌絵はもちろん、紅子やら保呂草まで顔を出すんだもの。
作品のテーマ(というか根底)は相変わらずシリーズを通して同じです。
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07/01/21読了★ますます続きがきになりますが、登場人物の名前に引っかかり、えーと誰がどれだっけ?的な混乱に陥ってきました。ちょっと頭の中で整理してからシリーズを読み直ししたいです。最後に涙。
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赤柳初朗が誰なのか。
また少しネタが明かされてる。
うーん。ますます誰だかわからないなぁ。
「話し方で分かった」みたいなこと言われてたから、絶対紫子だと思ってたんだけど、今回の様子を見ていると、違う。
どちらかと言うと、素直か?って感じ。
今回もまた、どうやってそこに死体が置かれたのか、そもそも自殺なのか他殺なのか、それすらも解明されず。
ラヴちゃんみたいなキャラの子が出てきたと思ったら、ラヴちゃんに転機が!
そして萌絵にも転機が。そして悲しい別れが。
うふふ。もう先が楽しみで楽しみで。
1冊での完結を求めてしまうと物足りないけど、シリーズ全体を見据えると、確実に楽しめる本。
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シリーズの分岐点?次期シリーズのプロローグなのかも
殺人事件というよりは、人はなぜ死ぬのか?自殺するのか?といった哲学的な思想もあり?
森ミスティは自然と不自然が同居しているから面白いのかもしれない。
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なんだかんだ文句を言っているにも関わらず出たら即買ってます。
普通じゃない状況での連続自殺の関連は?というのがテーマなのですが、
これって解決されたの?っていう感じの終わり方。基本的に流し読みを
する方なので、ちゃんと解決してるのかもしれないけど。
あの方も出てきて、このシリーズがどうなっていくのかは楽しみに
なるといえばなるかな。
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このシリーズはそんなに思い入れがないので図書館で借りていましたが、登場人物一覧を見て購入即決。ヴェニ子さんのご出馬とあらばね。豪華キャストで3時間のめり込みました。ただ、飛行機事故の件はどうなんだろう。後付け?もし『F』の時点からそういう設定だったのであれば、萌絵が真賀田博士に会いに行った時の犀川の反応がちょっと。それに、四季にこういう黒幕的ポジションは似合わない気がします。もちろん実際には彼女の周りの人間が勝手にやっていることなんだろうけど、彼女まで安易な「天才犯罪者」の型にはまってしまいそうで・・・。しかし萌絵は本当に大人になったなぁ。ラストと併せて感慨深い。