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彼は自分を律することができる人なんだと思いました。
私は自分を省みる時によくこの本を開きます。2000年前も今も人間は人間なんだなと感じてホッとします。
世界史の教科書では古代の偉大なローマ帝国・五賢帝の一人として名前があるだけですが、この本を読んで、一人の人間マルクスアウレーリウスを垣間見ることができます。
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もともと著者は人に見せるつもりはなく、メモのようなものを寄せ集めて本にしているので一部理解できない箇所もある。しかしながら中には的を射た言葉が数多く、読んで損はない。
大抵が数行で終わるので短い時間で読めるのもいい点かもしれない。
たぶんこれからもたまにパラパラめくっては読むだろうバイブル的存在。
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後半生をほぼ戦場に生きた皇帝がこのような内省的な哲学を得るのは不思議な感じがする。〈いったい何に対して君は不満をいだいているのか。人間の悪に対してか。だが、互いに忍耐するのは正義の一部であり、人は心ならずも罪を犯してしまうのだ〉など、神=理性であるというような思想性を感じるのに、アウレリウス帝が直面したのはバルバロイとの長期戦争だったんだなあ。泥沼の戦いが続く厳しい現実に対して、折り合いをつけるように書いてたのかなと想像してしまう。
だらだら大好き人間な私にとってストア派は永遠の憧れです(^^)
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アンソニー・ホプキンスが言ってた時から10年くらいずっと欲しかったもの。
マルクスアウレリウス/自省録を読んでると何かどんどんつまらなくなる。永遠の、繰り返し。規律、規律、規律。
でもまっとうなことをまっとうにやることはとても素敵なことよね?
目前の義務を苦にせず果たすこと。
また緊急な用事を口実に、対隣人関係のもたらす義務を絶えず避けぬこと。
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ローマ五賢帝のひとり、皇帝マルクス・アウレリウスのストイックな"つぶやき"集。とにかく自分に厳格で、読んでいると見の引きしまる思いがする一冊。自分の執着を振り払おうと自分に呼びかける記述が多く、そこから逆に自分の家族、哲学、知識欲などに対する執着や、苦悩が透けて見える。
一つ一つの記述はごくごく短いので、隙間時間にちょっと読むのに良いし身近に置いて読み返したい本。
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マルクスアウレリウスの哲学的語録集。
2000年も前にこのような考えを持っていた人がいたことに驚き。
おや?ちょっと違うな。と思うこともありますが、大体なるほどと諭されるすばらしい本です。
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古代ローマの大皇帝の書物を読むこと自体に感動した。ただ、その肩書きとは裏腹に、現代を生きる僕らにとっても共通するものは多い。自然に従う重要性が説かれてるが、あまり頭に入ってないです。。
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”君の肉体がこの人生にへこたれないのに、魂のほうが先にへこたれるとは恥ずかしいことだ。”って名文句が帯にドンと書かれていたら買っちゃうよねw
哲人皇帝と呼ばれたマルクスアウレーリウスが、信念とするストア哲学に照らし合わせた内省のメモをまとめたもの。だから秩序だってない。だけど現在も誰しも感じる思い悩みを理性で持って乗り越えようと自分を励ます様に勇気づけられること間違い無し。
時折パラパラめくりたくなる本。
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くるぶし(読書猿)さんの「この自伝がすごい/よく生きるためのリベラルアーツ書10冊」より。紹介が面白かったので読んでみた。
本書の内容は神谷氏の解説にある次の文章がすべてかなと思う。
p316 これを通してみれば、マルクス・アウレーリウスはエピクテートスのあまりにも忠実な弟子であって、そこには思想的になんの新しい発展もない。そしてストア哲学の思想というものが現代のわれわれにとっていかなる魅力を持つかと考えてみると、そこには自ずからある限度がある。その説くところの物理学も論理学ももはや我々にとってほとんど意味がない。ただその倫理のみがその厳格なる導義観をもって今日もなお崇高な美しさと権威とを保っている。しかしこれもまたある限界を持っている。この教えは不幸や誘惑にたいする抵抗力を養うにはよい。我々の義務を果たさせる力とはなろう。しかしこれは我々のうちに新しい生命を湧き上がらせるていのものではない。「われらの生活内容を豊富にし、われらの生活肯定力を充実しまたは旺盛にするものではない。」そういう力の泉となるには、全人格の重心のありかを根底からくつがえし、おきかえるような契機を与えるものが必要である。それはスト哲学にはない。
しかしこのストア思想も、一度マルクスの魂に乗り移ると、なんという魅力と生命とを帯びることであろう。それは彼がこの思想を身をもって生きたからである。生かしたからである。マルクスは書斎人になりたくてたまらなかった。純粋の哲学者として生きるのをあきらめるのが彼にとっていかに苦痛であり、戦いであったかは『自省録』の随所にうかがわれる。しかし彼の場合には、彼が肯定として生々しい現実との対決に火花を散らす身であったからこそその思想の力と躍動が生まれたのかもしれない。『自省録』は決してお上品など疎く組んで固められたものではなく、時には烈しい怒りや罵りの言葉も深い絶望や自己嫌悪の呻きもある。あくまで人間らしい心情と弱点を備えた人間が、その感じ易さ、傷つき易さのゆえになお一層切実にたえず新たに「不動心」に救いを求めて前進していく、その姿の赤裸々な、生き生きとした記録がこの『自省録』なのである。
この本の中の物理学や論理学は思想内容的に古くて本当に役に立たない。まあ2世紀に書かれたものなのでそれは仕方ないとしても、倫理学の思想もストイックを通り越して自己欺瞞にすら思える。
なので全文を読む必要はまったくない。
ただこの『自省録』を読むと、哲人皇帝でさえ毎日が自分の醜い部分との戦いであり、そして同じ戒めを何度も自分に言い聞かせなければならなかったことがわかる。(ほんとに同じことを何回も書いてて、認知症かと心配になるくらい。)
必死に生きたマルクスの考えや記録に触れることで元気をもらう。
そういう読み方がオススメ。
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実際いかなるところといえども、自分自身の魂のなかにまさる平和な閑寂な隠れ家を見出すことはできない。この場合、それをじっと眺めていると、たちまち心が完全に安らかになってくれるようなものを心のうちに持っていれば、なおさらのことである。そして私のいうこの安らかさとは良き秩序にほかならない。であるから、絶えずこの隠れ家を自分に備えてやり、元気を回復せよ。そしてそこには、簡潔であって本質的な信条を用意しておくが良い。
至高の金言の宝庫であるが、哲学者の言葉として受け取るよりは、生々しくも情熱的に気高くそして誠実に生きようと一人の人間、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの記録として、非常な読みがいがある。人生の愛読書のひとつとして傍において置きたい。
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たとえ君が3000年いきるとしても、3万年いきるとしても
記憶すべきはなんぴとも現在生きている生涯以外の何ものを失う事はないという事。またなんぴとも今失おうとしている生涯以外の何ものをも生きることはない、ということでる。
現在を失い続ける人々。
過去も未来も今所有しているわけではない。
失うのは現在だけなのである。
今持っているのも現在だけなのである。
あー、地球が、一つになって動いているんだなーと思ってしまう1冊。少し器が大きくなった気がする。
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歴史に残る名君であり、哲学者でもあった皇帝の著書。
「世の中思い通りにいかなくて当たり前。いやなことなんかいくらでもある。それを受け入れ、自分の義務を果たして淡々と生きていこう」
というメッセージを受け取った。
上に立つ人もこんなに辛抱辛抱の人生だったんだから、と思うとちと慰めになる。
ざっくり意訳すると「人生は等価交換」みたいなとこもなるほどと思った。
「サラダを得た人は引き換えに金を失っている。
サラダを持たないものはその分の金を持っている」
「偉い人の宴会に招かれなかった人は、その代りに『偉い人におべっかを使わなかった』ということを持っている」
みたいなくだり(うろおぼえ
私は意思が弱く狭量なので、行動を選択するとき「損得勘定」で動くのも悪くないと思っている。
「愚痴をこぼすとすっきりする」のと引き換えに、「相手からうぜえと思われる」という代償があるとしたら、差し引きマイナスの方が大きいから、じゃあ愚痴るのやめとこう、とか。
ただ不満をためこむとストレスから病んだりするリスクもあるので、人に迷惑のかからない場所で発散する。これも損得勘定の一つ。
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濃密な言葉が並ぶ本である。そのため、一気に読むとかなりの消化不良を起こしかねない。
小生にしては、実にゆっくりと読み進んだ。時々手にして読む。それを繰り返しはや3年の月日が経っている。やっと読了した。
たどたどしい訳もあり、決して読みやすくはないのも一つの理由に挙げられる。指示代名詞が多用され、なにを指しているのかを読み解くのにも時間が必要である。
解説を行きつ戻りつしながら、少しずつ進むのは、逆にスリリングでさえある。
まさしく、帝王学。
そして、座右の書にするに価値ある風格がある。
訳者に感謝。
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皇帝マルクス・アウレリウスの「つぶやき」を集めた,いわば「古典版Twitter」.数行で終わるメモの数々で,読みやすい.
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すごくためになる、というか心の栄養になるような言葉の多い本。
ローマ皇帝マルクス・アウレリウスが自身に向けて書いた手記。
ストア派哲学を地でいっているが、その分かりやすく現代でも色合わせない言葉は、力をもっている。
数多くの心強い言葉があり、折にふれて読むのが良さそう。
特にハイライトになる言葉はアマゾンのレビューを読めば網羅できるので、興味がある人はまずはそこを読んで気になるかどうかを判断するのがよいと思う。