紙の本
かたき討ち
2021/08/13 22:15
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
近世以前において一般的に行われていた「かたき討ち」について、豊富な事例からフィクションを取り除いて紹介している。目上の者が殺された場合、目下の者や子ども、弟が殺された場合はどうだったのか、妻を寝取られた場合の妻敵討ちや衆道をきっかけにしたもの、遺恨のある者を名指しして腹を切ることで相手を道連れにする指腹など、多様なかたき討ちを紹介している。
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http://tomihisatei.air-nifty.com/blog/2007/06/post_f6b5.html
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日本の古くからの文化として語られる敵討ち。それに関して、本当に細かい事例から書かれている一冊。
時代劇などで知っている敵討ちと本来あったものの違いなど、細かい知的好奇心が微妙にくすぐられる。ここまで日のあたらない分野をよく研究されたと感服する一冊。
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[ 内容 ]
みずから腹を割き、遺書で相手に切腹を迫る「さし腹」。
仇敵の死刑執行人を願い出る「太刀取」。
女たちの討入り「うわなり打」。
男色の愛と絆の証「衆道敵討」…。
著者は豊富な史料に基づいて、忘れられた多彩な復讐の習俗を照らし出す。
近世の人々はどのように怨みを晴らし、幕府は復讐の情をいかに管理し手なずけようとしたか。
うつろう武士道、演劇化する「かたき討ち」。
日本の復讐の歴史がよみがえる。
[ 目次 ]
うわなり打
さし腹
太刀取
衆道敵討
おんな敵討
敵持
囲者
もうひとつの武士道
法と情
将軍の質問
妻敵討
演劇的な、あまりに演劇的な
帳付
敵討の原像
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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かたき討ち(仇討)というと、「お覚悟!」と言ってハチマキ締めた女の人が短刀持って相手をブスリ。そんな時代劇のワンシーンを思い浮かべる方も多いかと思うが、同じかたき討ちにも色々な種類があるものだなとこの本を読んでわかった。
特にかたき討ちが盛んだった江戸時代初期を主に紹介しているが、なんかもう「さし腹」という仇討方法には切腹切腹また切腹で、読んでいるこっちもお腹が痛い。
いつの世も大切な人を無くしてしまった感情は同じなのである。しかし、討った肉親が今度は自分をかたき討ち、そしてさらに自分の肉親が相手を討つ、というように復讐の連鎖が始まってしまうのもまた「かたき討ち」。
大変興味深かった。
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差し腹など知らないことを知れたのは大きい
吉宗が暴れん坊将軍なだけじゃないことも知れた
中国から敵討ちに関することを聞いているのは
興味深く、今の中国とは違い、随分と理論的で
進んでいる考えを持っていたのも興味深い
著者の文章がたまに面白い
「ゴング。~」のところは噴いた
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復讐の方法様々。
特に恐ろしいのはさし腹。
これいくらでも悪用ができちゃうのです。
だから気に入らないものを命と引き換えに…
ああ恐ろしい。
敵持ちも本当に大変なもの。
特に不条理な理由があった場合は
本当に隠れていないと大変なのです。
(中にはうっかり打ち明け話をして
討たれてしまうというおまぬけさんもいますが)
結局これらかたき討ちというのは
時代が下るにつれてそのものの行為が
よいものとは言えなくなってしまい
すたれていくこととなります。
男色系のかたき討ちは
おっかないよー
男の嫉妬も本当に怖い…