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紙の本
一刻も早く環境に悪いリサイクルをやめるべき
2007/09/17 22:02
14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
リサイクルという美名の下にいかに馬鹿げたことが行われているかを告発している。ただ、この本がベストセラーになったことは歓迎すべきことであるが、誤解を生みやすい面があるのを感じた。著者は決して環境問題を軽く見ているわけではない。真摯な態度で問題に向き合うこと、各分野の専門家が知恵を出し合うことを訴えているのである。そのことは、2000年に上梓された同著者の『リサイクル幻想』(文春新書)を読めばよく分かる。
その後、いっこうに改善がなされないどころか、日本の環境への取り組みが誤った方向へと向かっていることに危機感を感じて、環境を余計に悪化させるリサイクルで儲けている人、ダイオキシンが猛毒だと吹聴して利益を得ている人、地球温暖化を出世の道具として利用している人を糾弾したのがこの本である。では、解決策はと言われるむきにも、上述の『リサイクル幻想』を読むことをお勧めする。
とにかく、マスコミはいい加減な報道を一刻も早く止め、政府はペットボトルのリサイクルを、再生紙の利用をやめさせてほしい。
※ただし、著者が原子力推進者であることを考慮して読む必要がある。
(出版社へ、この本の価格はワンコイン、500円にするべきだったと思います。)
紙の本
これはマスコミ論である
2007/09/02 06:48
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の新聞の環境関係はいささか過熱気味である。環境が錦の御旗となってかえって僕らは盲になっているのかもしれない。それが本書を読了した感想だ。
環境問題は優れて科学的な問題であるが その「科学性」に対して疑問を投げかけているのが本書だ。本書で取り上げられるダイオキシンやDDTの話には いささか呆然とした次第である。
本書が「科学的」に正しいかどうかは 僕には分からない。但し かような問題提起は大いにされてしかるべきであり 本書に対する「科学的な批判」もどんどんされるべきだと思う。
結局 本書が描き出しているのは マスコミ論なのだと思う。「科学がマスコミに負けた」という主張がいくつか見られる。ダイオキシンにしてもDDTにしても マスコミが必要以上に煽り立て それに僕らが盲目的に乗ったという図式だ。この図式には 正直思い当たる節もある。
「自己責任」という言葉がある。流行っている言葉だと言って良い。但し 自分で判断する為の情報が正しくなかったとしたら 判断結果が正しい確率は下がるしかない。僕らは 自分が盲目かどうかもわからないに違いない。
そんな自分の「視力」が非常に心配になったところである。僕らは見えているようで見えていないのかもしれない。
紙の本
環境問題を冷静かつ正しく理解できる格好の書
2007/06/23 00:25
11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Skywriter - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は環境問題全般について、世間にどれだけウソが撒き散らされているかを明らかにしている。多くの人は善意で環境問題に取り組んでいるのだろうが、その行動の多くは環境を改善する効果が全くない、とは驚きではないか。
たとえば、ペットボトルのリサイクル。実は、回収されたペットボトルのほとんど全ては焼却されている。熱にしてエネルギーを回収するという意味でリサイクルという言葉が使われているのである。それでは何のために多くの人が苦労してゴミの分別回収に協力しているというのか。
それでもゴミを分別して出すことに何らかの利点があるなら良い。しかし、現実はそうではない。ゴミを分別しなければならなくなったことで、排出されるゴミの量は増加してしまった、と本書は指摘する。環境先進国とされることの多いドイツも、ゴミの分別収集を実施した結果、ゴミが激増してもはや国内では捌ききれなくなっている。なんのために我々はゴミの分別回収をしているのだろうか。もう一度じっくり考える必要があるのではないか。
いや、それでもダイオキシンの問題があるではないか、と指摘されるかもしれない。ダイオキシンを発生させないためにゴミを分別するのだ、と。それにも本書は応えている。ダイオキシンには、大した毒性はない。
驚かれるかもしれないが、これはもう明らかになっている。冷静さを欠いた、おどろおどろしい報道によってダイオキシンが猛毒だと思わされてしまうかもしれないが、ダイオキシンの急性毒性として知られているのはなんとニキビができることくらいである。ダイオキシンは環境問題で注目を浴び、徹底的に調べられたのに、人間にニキビ以上の害をもたらす証拠がないのだ。タバコとは大違いである。
いやいや、ダイオキシンの真の威力は急性毒性ではなくて慢性毒性にあるのだ、と思われる人もいるかもしれない。しかしそれも過ちである。イタリアで起こった化学製造会社で起こった爆発によって近隣の住人が大量のダイオキシン類を浴びてしまったセベソ事件があるが、ここでも多くの調査が行われたものの、ダイオキシン暴露が原因と確定できる死者は出ていない。カネミ油症に至っては、ダイオキシン類ではなく毒性があることが明らかになっているPCBがダイオキシンと強弁されている始末である。
これらの事実を明らかにしているだけでも本書の価値は大きい。その価値を更に高めているのは、なぜこのような不合理なことがまかり通っているのかまで踏み込んでいる点だろう。気になる方は是非とも本書を手にとって欲しい。
環境問題は善意だけではなく、冷静に何が必要なのかを知らなければ取り組めないテーマである。イメージ優先で、感情に訴える手段はコマーシャリズムとしては有効かもしれないが、環境を守るためには役に立たない。まず知識を手に入れ、考える土壌を作る。その上で、極めて有効な本だと思う。
紙の本
マスコミのウソとそれにダマされないためのヒント
2007/10/22 23:07
10人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は環境問題に関して,まちがった知識が流通していること,それがマスコミによって流通させられていること (とくに朝日新聞のなまえが複数回あらわれている) を指摘している.そして,われわれがどういう論理にだまされているのかをしめしている.ダイオキシンは猛毒だとか,温暖化によって北極と南極の氷がとけて海水面が上昇するというウソには私もダマされていた.マスコミがウソをながさないようにすることがまず必要だが,それにだまされないようにするためのヒントをあたえてくれている.とはいえ,だまされないようにすることは,そんなに容易ではない.
紙の本
真実、そして本当に大事なこととは
2007/08/12 18:16
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきはじめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から疑問に思っていたことのいくつかがすっきりしました。北極の氷が解けると海面は上昇するのか、木はそんなに酸素を生成するのか、地球温暖化はまずいことなのか、排出権の売買に何の意義があるのか、京都議定書の数字にどれだけの効果が期待できるのか、本当に大事なことは何なのか。
と同時に、もっともらしい名目の下に莫大な対策費用を無駄につぎ込んで、志のない環境屋を儲けさせるのも癪に障ります。ただ、リサイクルや環境対策の費用、必要資源については絡み合う要素が多くて、どんな計算が妥当なのか、何がどれだけ無駄なのかを判断しにくいことも確かです。
環境問題について元アメリカ副大統領による啓蒙も話題になりましたが、それは人間を中心とした生物の存続問題ですから、真実を生む原因と真実がもたらす影響を客観的に見極め見通して、本当に大事なことをきちんと実行して行かなければなりません。まずは真実を知ることですが、この本は真実を基に客観的判断をすることの重要性を訴えつつ、本当に大事な問題は何であったのかを思い出させてくれます。
その後の事は、自分達ひとり一人の思いがどんな社会的流れを生み出せるかですね。
紙の本
科学に対する無知
2015/12/28 22:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絶望詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本では、我々の科学に対する無知について書かれている。
そして、その無知を利用する人達がいることを知らしめている。
これを読んで、少しでも科学についての知識を仕入れると良いだろう。