投稿元:
レビューを見る
上巻同様、りょう平とポンクの試合も名シーンだ。熱い。とにかく熱い。勝敗をを分けるテニスにおけるキングスポイント、生きていくなかでも無数のキングスポイントがあるのだろう。「青が散る」の中で言えば、りょう平の夏子に対する言動の中で、あそこをこうすれば、そう、志摩に行ったときなどが荘だったに違いない。二十歳前後の恋は、なぜにこうもかなわないものなのか。
投稿元:
レビューを見る
若者は自由で潔癖でなくてはいけない。覇道より王道だ。
ああ、やっぱり宮本輝はいいなあ。なんていいんだろう。元気がでました。
奇跡が起こってもいいほど努力した末の敗北が青春のうち、という古屋さんの解説も素晴らしい。
投稿元:
レビューを見る
親父に勧められて読んだ、課題図書を除いてほぼ初めての小説。
この作品を超える青春小説に早く出会いたい。
満足度8++
投稿元:
レビューを見る
安易な言い方だけれど、哀しくて切ない本だった。友人の死も失恋も胸が痛んで、なかなか読み進められなかった。自分の力だけではどうしようもない、抗えない運命を感じた。私は燿平だ、とは思わないけれど、燿平の気持ちがよくわかるような気がした。だから読みながら一喜一憂した。初めて読んだ宮本輝。すごくよかったけれど、切ない話は苦手です。
投稿元:
レビューを見る
20歳の時に読んだ本。当時、同世代を描いた本の中で、生涯忘れられない1冊となった。
テニスを中心として、友情、恋、大学生として、普通なんだけど、それを、明るく描くのではなく、ちょっと陰を持たせて描いていたのが印象的。
今、もう一度読んでも、きっと感動するだろう。懐かしさが、当時の感想に付け加えられて・・・
<参考までに>・・・コピペ
東京郊外に新設された三流大学のテニス部を巡る、テニス、恋愛、さまざまな人の死を描いた青春ドラマ。
原作では大阪府茨木市にある追手門学院大学(作品中に実名は登場しないが、描写や原作者である宮本輝の出身大学であることから推測できる)が舞台であるが、ドラマでは東京郊外の武蔵野学院大学となっている。なお、オンエア当時は架空の大学であったが、2004年に学校法人武蔵野学院によって同名の武蔵野学院大学が開学した。当然ながら本作との関連性はないと言える。その他にも、ドラマ独自のキャストが登場するなど、原作とは異なった内容ではあるが、今なお根強いファンが多い。本作品からは石黒賢、二谷友里恵他、多くの俳優がデビューしており、また二世が多くキャスティングされていることでも話題となった。未ビデオ・DVD化である。
投稿元:
レビューを見る
大学。
膨大な時間。
迷える人間の交差点。
不安定な心。
がむしゃらさ。
ひたむきさ。
恋。
テニス。
季節と色彩。
読んでいる間、完全に現実世界を忘れるほどの世界観にやられた。
いかにも青春らしいテニスへのひたむきさは素晴らしく、いかにも青春らしい恋へのもどかしさは虚しい。
そんな小説。
投稿元:
レビューを見る
上下2巻か。自分が読んだのは1冊のやつだったけど。お気に入り宮本輝の作品。主人公が大学生であるため、自分と似たような悩みを抱えていて感情移入しやすい。ただ、彼らが青春の情熱をテニスに傾注しているために、自分が大学時代を部活一筋に送れなかった後悔に駆られたりもする。恋の行方は思うままにならず、主人公たちは挫折をひとしきり経験し、爽快な展開ではないけれど、いくぶんのドラマを含むストーリーは等身大の大学生の青春を描いていてその分親近感がわく。深く温かい読後感はお決まりのもので、読めば読むほど宮本ワールドにはまってしまいます。
投稿元:
レビューを見る
上下巻でずっと登場人物たちの大学生活に寄り添ってきたから
読み終えるのが悲しかった。
そんなふうにのめりこむ読書体験は久しぶりだった。
時代背景はかなり古びているはずなのに
色あせない青春の無常観、なんともいえない
暗くて青い、やるせなさとか、全大学生に読んでほしい!!
投稿元:
レビューを見る
読んだのは、二十数年前になります。
知人が廃品回収に出そうとしていた書物がもったいなく思い、それらを譲り受けた中にこの本がありました。
私が読んだ本は上下巻に分かれてなく一冊の文庫本で、分厚く字も小さくて「読めるかな」と読み始めましたが、時代背景や大学の雰囲気そして登場人物などが私が在学していた頃にそっくりなのと、学生当時思い焦がれていた女性や友人に対する主人公の考え方が私とほぼ合致していたので、どんどん引き込まれていきあっという間に読んでしまいました。
それまで読書が苦手だった私を、読書好きにさせてくれた作品です。
投稿元:
レビューを見る
大学生に「おすすめの本は」と聞かれたら私は迷わずこれを勧める。
20代、それより若いうちに必ず読んで欲しい
投稿元:
レビューを見る
よかった! 自分の学生時代、クラブに夢中になっていた頃とダブってとても懐かしいような、せつないような気分になった。
投稿元:
レビューを見る
ユーチューブに投函されていましたが、すべての配役とギャップが感じたのはあのころと同じ。共感できる時代です。
投稿元:
レビューを見る
「青春の門」みたいな感じかと思いきや、思ってた内容とちょっと違ってた!
ひたすらテニスばっかりしてたけど、どうやって進級したんだろ。
あと、舞台が設立されたばかりの追手門学院大学でそれにびっくり。
投稿元:
レビューを見る
やっと下を読み終えました~
宮本輝さんの作品は、いつも後半でぐっときます。
ポンクとの試合以降がとてもよかった。
というか、試合後の燎平が好きなのかも。
椎名燎平という人物は、とても純粋で繊細だったんだろうなぁ。
最後の最後で夏子と付き合わなかったのも、燎平らしい。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
4人の友情、大切な人の死、大学生活のすべてを注ぎ込んだテニス、色々な人との出会い、そして、夏子への恋。
まぎれもない青春モノなんだけど
光ではなく、暗い影の部分を描きだしているところが
とてもリアルだなぁと思う。
そして
若さゆえに苦しんでしまう主人公らに共感してしまう私も
まだまだ青臭いのだなぁと思います(笑)
でも、青臭いなぁと思った瞬間、何かを失ってるのかもしれませんね(笑)
大学4年間って
どんな瞬間も、やっぱり貴重な時間だなぁ。
「自由と潔癖こそ若者の特権」
ですね。
読み終えてしまったことが、本当に寂しい。
投稿元:
レビューを見る
上巻を読み終えすぐに読了。
解説の森絵都さんが書いているように、「最後の一枚に行きついてしまうのが物憂く」感じられた。
なんだろう?
これは単なる青春物語ではない。
「自由と潔癖こそ、青春の特権ではないか(p134)」という辰巳教授
「この世は怖い。人生は大きい(p258)」という氏家
そして最後に
「 何も喪わなかったということは、じつは数多くのかけがえのないものを喪ったのと同じではないだろうか(p310)」と感じるりょうすけ。
小説の醍醐味、ここにあり。