投稿元:
レビューを見る
大森署の署長に就任した竜崎。
消費者金融強盗の緊急配備がしかれ、犯人のうち二人は大森署管内を通過し逮捕された。
時同じくして居酒屋での喧嘩の通報。が、実は立てこもりだった。
特殊班のSITが交渉を開始。
銃声が聞こえたため竜崎の判断で突入部隊であるSATの突入を許可。
立てこもり犯はSATに射殺された。
竜崎の判断は正しかったのか。監察が始まる。
事件に対するベテラン刑事の違和感。
真実は。
投稿元:
レビューを見る
2008年の山本周五郎賞とミステリーグランプリを獲得した作品である。解説にもあるように、今までは敵役とされていたエリート警察官僚が主人公で、その合理的な聡明さから最初は周囲から浮いた存在であったが、次第に周囲が理解していく。私的に悩んでいるエピソードや、捜査の内容などややストーリーにこじつけがあるが、最後のほうになってどんでん返しがあり、読んでいてホッとしてくる展開である。また警察の専門的知識にも富んでおり、久しぶりに感服した。
お勧めの作品である。
投稿元:
レビューを見る
『隠蔽捜査』の続き
エリート警察官僚(警察庁長官官房総務課長)であった主人公竜崎伸也は前回の事件(『隠蔽捜査』)で大森署署長となった。
その署長となってからの話
ガチガチの縦社会である警察組織の特徴を的確に表現されていると思う。
その中でいつも変わらぬ原則をもとに動く竜崎は本書では例えるなら踊る大捜査線の室井さんのような現場に理解のある人物だ。
妻には家のことを全て任せ、自分は国のためにすべてをかける姿は疑問を感じるが、最後には彼の考え方にどこか惹かれる自分がいた。
『隠蔽捜査』を面白いと思ったら本書も楽しめるでしょう。
投稿元:
レビューを見る
隠蔽捜査シリーズの第二弾。個人的には隠蔽捜査よりもこちらのほうが面白かったと思う。
前回の失態により大森署に左遷になってしまった竜崎。その大森署で強盗事件が発生し、緊急配備がしかれるが犯人はその網を潜り抜けてしまう。
その後所轄内で立てこもり事件が発生するが…
隠蔽捜査では竜崎の変人ぶりにただただ感心するばかりだったのだけど、こちらではさらに磨きがかかって爽快でもあった。つづきがあれば早く読みたい。
投稿元:
レビューを見る
『隠蔽捜査』シリーズ第二弾。
やっぱ、期待通りの面白さだぁ~
竜崎の変化がすごく気になる~
期待通りなので、次もすぐによみたいなぁ~♪
投稿元:
レビューを見る
息子の不祥事で、大森署長に異動したキャリアの竜崎伸也。
その大森署管内で、拳銃を持った強盗犯の立てこもり事件が発生、竜崎は現場で指揮を執る。人質に危機が迫るなか、現場でそれぞれの立場を主張する捜査一課特殊班とSAT。
事件は、SATによる犯人射殺で解決したかに見えたが……。
紹介文より
投稿元:
レビューを見る
爽快な警察&家族小説。
組織内の人間模様、
家族関係、
事件の裏側、
とすべて見事に描いたエンターテイメント作品。
それにしても、
小説なので大げさに描かれているものと考えても、
官僚組織の腐り方はこんなにひどいのか? と思うと怖い。
マスコミに対する批判もかなり強烈。
でも一理あり。
共感
「我ながら単純だと思った。だが、何かが変わるときというものはこんなものだ。きっかけがあればいいのだ。」
「...正しいことを正しいと言える珍しいキャリア組だという評判...」
投稿元:
レビューを見る
官僚のイメージが変わった。
官僚はあまり好きではなかったが、尊敬できる一面を知った。
この本から得たパラダイムシフトは将来の糧になると確信できる本。
投稿元:
レビューを見る
隠蔽捜査の続編。
相変わらず竜崎のキャラは素晴らしく好み。
伊丹とのコンビも復活。
…いや、コンビといえば今回は戸高とでしょうか。
相変わらずキャラクターが大変魅力的。
竜崎はいわずもがな、今回で評価を著しくかえた戸高、SITのTOPの人(名前忘れた)、監察官の小野…小野…小野なんだっけかさん。
みなキャラクターが素晴らしく立っている。
ストーリーは安定したエンタメ。
重くなく、適度に緊張感のある読みやすい文体でキャラクターを存分に遊ばせている感じ。
読了感もよし。
面白かったです。
続編は「竜崎の恋」がメインの話だそうで。
…たぶんもうこのシリーズは買わないかな。
(今作は普通に面白かったです。まぁ、年間5冊とかだしてたらシリーズものでつなぎは仕方ないのかもですが…。
投稿元:
レビューを見る
おおお。「隠蔽捜査」より断然面白くなっている。偉そうでスイマセン。
といいますか、竜崎のカワイコオヤジっぷりに磨きがかかってますね。
いけすかないヤツだったはずなのに、今やなんとも可愛く頼もしいヤツに見える。
キャラがすべて良い。
竜崎との関わりで、変わっていくところや、その人自身が持つ美質などが浮き彫りになってくるところがまた上手い。
それに加え、立てこもり事件の真相が徐々に明らかにされていくところもテンポがよく、ワクワクしながら読める。
一作目では「どーしよーもねー」と思ってた(ヲイ)子供たちも頼もしく。
奥さんの無敵ップリにも磨きが!!
いやあ。面白いなあ、このシリーズ。
投稿元:
レビューを見る
主人公がカッコよく見えてくるから不思議・・・
前作で息子の不祥事により、降格人事を受けた主人公。
警察署長として、赴任するわけですが・・・
父親としては本当にめんどくさい親父なんだけども、管理職としては一本筋が通っていて、かっこいいのだ。
「正しいことを正しいと言える、数少ない官僚」なんて、言われたりして。
誉められてるよ~。
本人は、変人と言われてると思っているが、尊敬をこめて言われているのが気がついてない。というか、誉められてると信じていない。
この偏屈親父が、だんだんかわいく見えてくるから、不思議。。
態度だけでかくて、無力な官僚をやりこめたところなんか、すっきり~。
見てる人はちゃんと見てるのね。署内にも、上にも理解者がいるようでよかったよかった。
投稿元:
レビューを見る
ミステリは好きだけど、
警察小説という特化したジャンルを読んだことはたぶんない。
ハローさんの評価を参考に図書館で借りてみた。
アクロバットなトリックや殺人があるわけではない。
名探偵が出てくるわけでもない。
ごく日常で起こりそうな事件を、署長が署員と
協力して解決するというお話。
であるのに、とても面白い。
伝統や慣習にとらわれ、上からの命令は絶対だという
軍隊のような警察の中で、竜崎署長はただ一点、
「合理性」だけを根拠に仕事をする。
その、ものいいが歯切れよく読んでいて気持ちいい。
息子がアニメの道にすすむと吐露した所で
ナウシカの映画を見て、それもいいかもしれない
と思い直す心も、持ち合わせている。
シリーズものであるようで前作、次回作も気になります。
投稿元:
レビューを見る
警察庁長官官房の総務課長から大森署の署長に異動となった竜崎伸也。頑なで一本気の性格で変人と噂されるエリートだったが、とある事件・事情(『隠蔽捜査』参照)により降格人事のための異動だった。異動先の大森署でも従来の署長とは明らかに違う竜崎の変人ぶりに戸惑う部下たち。そんな中、強盗事件がおこり管内で緊急配備がかかる。二人は逮捕したものの実行犯のひとりを取り逃がしてしまうが…。(ネタバレ注意)冒頭のPTA懇談会での竜崎の弁がふるっていてかっこいい!!要求ばかりする我儘なPTA役員を一刀両断。権利を主張するからには義務を果たすべき。この竜崎節が一貫していて事件の現場対応、事後処理、すべてに迷いがない(本人は迷いはあると言っているが)。今回は頼りになる妻が緊急入院し、私生活でも苦戦を強いられる。彼女の懐の大きさも変わらずで病床から竜崎にかける言葉が爽快でいい。キャラクターの面白みだけでなく、ストーリーの方も驚きの展開に。強盗犯が立てこもり事件に発展し、指揮本部と現場の前線本部の緊張感。SIT(捜査一課特殊班)とSATの対策の違いの狭間で決断を迫られる竜崎。そしてSAT突入に関しての検証と監査、送検後の事件の洗い直しなど思わず引き込まれる展開だ。前作で厭な印象の刑事の思わぬ再評価があったりと後半も楽しませてくれる。若干、人質救出に安堵したあまり事後処理が甘く浮足立った感も否めないが、それも後半どんでん返しへと繋がっていて無駄がない。1作目も面白かったが、それ以上の充実した内容で大満足。
投稿元:
レビューを見る
読書完了日2008年11月13日。竜崎氏が最高に味がある!どんな人の言葉にも偏見無しに耳を傾けられるというのはすごい才能だと思います。私にはムリだろうけど彼みたいに生きてみたいものだー。
投稿元:
レビューを見る
ストーリーは他の方が紹介なさっているので、気付いたことを簡単に。「SIT」は「捜査一課特殊班」のローマ字読みでの略称なんだとか。「スペシャル・インベスティゲーション・ティーム」の略ではなかったんですね。なーんだと言う感じ。でもこの作品ではしっかりと仕事しています。「土曜ワイド劇場」でこれもドラマ化されるのでしょうか?そうすると竜崎が息子に勧められて見るDVDのシーンはカットするか、他の作品にしないといけないかも。