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模試か何かで問題文として出て一部分だけ読んだら興味がわいてきて、次の日にはこの本を探しだしました。たそがれ清兵衛とはまた違って良い。
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江戸に住む人々の情念を
サラリとした筆使いで鮮やかに描く短編集。
ひとつひとつが、とても読みやすいし、入り込みやすい♪
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11編からなる短編集。
久しぶりに藤沢周平を読みましたが、やっぱり良いですね。
どの話も良かったけれど、
『泣く母』 『虹の空』 『報復』が、特に良かった。
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評判いいだろうなと思う「虹の空」。いい話だ、とは思わない。何かもっと違う。身につまされる…でも言い切れていない。母親が軽い、というそれだけで言葉が出ない。オチはともかく夫婦の出会いが好きなのは「嚏」。
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短編集。主人公が過ぎ去った時代を思い返したり、あるいは意に沿わない結末を迎えたりといったどこか物悲しい作品から、人の心の温かみをさらっと描いた作品まで、バラエティに富んだ、何度も読み返したい本。
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じんわりと心が温まる「泣く母」「虹の空」「禍福」「歳月」は文句なしでお気に入りですが、人の生きていく寂しさや哀しさが描かれている他の作品もやはり大好きです。
後書きに述べられていましたが、この時代の人の温かさや潔さだけではなく、弱さや嫌な部分も丁寧に書かれていてなお作品全体を覆う「誠実さ」に私も救われていると思います。
藤沢作品はやめられません。
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先日上京した際、帰りの新幹線で読む用にと、大学生の娘の部屋からもらってきた本です。
娘は神田の古本市で買ってきた、と言うのがなんか渋くて可笑しい。(#^.^#)
藤沢周平というと、
私にとっては真っ当に仕事や恋をし、地味ながらも明るみを持って生きる下級武士や市井の人々の話と、
同じ設定ではありながら、どこかひっそりとした寂しさをもたらす話、
の二種類が思い浮かび、どちらも人間というものを描く上では、藤沢さんって巧いなぁとは感じながら、根が能天気である私なので、できればほんのりとでも明るい物語が好きだったりするわけで。
裏表紙にも「人の心に潜む愛と孤独」を円熟した筆に綴った、とあり、うんうん、ホントにそうでした。
好きだったのは、武家の若夫婦に仕える下男目線の物語「報復」。彼の主である柚木邦之助が家老の策略により横死。下男を辞した彼は、家老の庭の梅の木を・・・という展開になるのだけど、主が生きていたころの「(主夫婦の)どちらかの共をして町を歩く時などは、晴れがましさに顔がほてるようだった」という一文が気持ちに沁みるもので、一つのエピソードに対して、意外なところから意外な思いを寄せる奥行きが感じられ、そのためにこの短い話がどんなに生きるか、と思わせられた。
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久しぶりに小説を読んだ。時代物の短編集。
読み飛ばしてしまう新書と違って、しみじみと浸りながら読むのが心地よい。
醜い部分含め心の動きがリアルに描かれていて、時代物だけれど違和感なく読める。
これは一種の人間讃歌だ!
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"報復","泣く母","嚔","密告","おとくの神","虹の空","禍福","追われる男","怠け者","歳月","霧の朝"
藤沢周平の短編集。今まで読んだ藤沢周平に比べると良かった。藤沢周平というと、正義感の強い主人公が不条理な理由でやむを得ず使命を成し遂げるとか、適わぬ想いに哀愁ただよわせ「これも人生」とオチをつけるとか、女性が物のように扱われたりと何とも嫌な感じで終わるのばかり読んでいた。
しかし、この短編集は、確かに藤沢周平なので簡単なハッピーエンドではなく、殆どが望む通りのラストにならないが、それぞれが引きずっている過去にひと区切りつけ、新しい朝を迎えられるような終わり方になっている。
読むと心温まりほっとする。
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著者の人間に対する愛情に溢れた短編集です。少し頼りない男としっかりした女、そして男が人生に疲れ、少し僻みの感情に支配されかけたとき、女の優しさを感じて、自分は幸せと噛み締める物語が多いようです。継母への婚約者の優しさ、幼い時に分かれた母との出会い・・・。感動の小品が続きます。
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義父からもらったシリーズ。
短編集。
ほとんど暗い話ではあるんだけど、どこかずしっと来るものがあるの。
良いです。
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報復
泣く母
嚔(くしゃみ)
密告
おとくの神
虹の空
禍福
追われる男
怠け者
歳月霜の朝
円熟した筆に綴った時代小説傑作集10編
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「報復」、「泣く母」、「嚔」、「密告」、「おとくの神」、「虹の空」、「禍福」、「追われる男」、「怠け者」、「歳月」、「霜の朝」からなる短編集。
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嫉み、悔やみは、自分だけのものでない。11の短編、すべておもしろかった。特に「泣く母」「禍福」が良かった。2016.6.1
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内容(「BOOK」データベースより)
その財力を賭けて粋を競った相手の紀ノ国屋文左衛門は、悪銭廃止令によって没落した。勝ち残った奈良屋茂左衛門の胸を一陣の風が吹き抜けていった。紀文と共に一つの時代が過ぎていったようだ…(表題作「霜の朝」)ほかに、若い武家夫婦の無念を晴らす下男の胸中(「報復」)や、意に添まぬ結婚をした女のあわれ(「歳月」)等、人の心に潜む愛と孤独を、円熟した筆に綴った時代小説傑作集。