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車輪の下で、ヘルマン・ヘッセの名著。もちろん本の事は知っていたが、本を読んだことはなかった。結末は、何となく分かってはいたが、あぁ、そうなるのね、という結末だった。
何でこれが名著と言われるんだろう。若者の心の揺れ動きの描写が素晴らしいからだろうか。大人になったら、良いことあるよって言いたいけど、大人も大人で、大変だよな。
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『#車輪の下で』
ほぼ日書評 Day723
おそらく我々の世代の多くには『車輪の下』というタイトルで知られた作品。
(ドイツ語はよく知らないが)確かに前置詞ならば、下にとか、下へとか、一言補ってやった方が文法的には適切なのだろうが、ここまで人口に膾炙した題名に、あえてその一文字を付け加えるということをした意欲的な新訳が、Kindle Unlimitedで読めるということで。
読後感を述べる前に断っておくが、評者はヘッセのファンである(若い頃はかなり熱心なファンであったと記憶している)。
ただ、本書だけは、初読(おそらくは中学の長期休暇の課題図書か何かで)以来、何か心動かされるものが無かったが、新訳でも、果たして駄作である。
デミアン、ナルシス、クヌルプ、荒野の狼、ガラス玉演戯…そうした一連の作品のテーマとなる(今時で言えばボーイズラブ的な要素も含む)少年時代の男同士の友情要素が皆無に等しく、読み終えて単に虚しさのみ残る作品。
間もなく還暦を迎えようという歳になっても、なぜこれが中学生の定番課題図書であったのか、理解に苦しむ…を超えて、これを読まされ、読書感想文を書かされたが故に、読書嫌いになった中学生もむしろ多いのではないかと、確信を強めた次第である。
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脆く多感な成長期、虚栄心に突き動かされ何かしらの優越感を求めてやまない時期…後から思えば苦しくもやや愛おしい青臭さを感じるその時期に、確かに受け止めたいと思う”期待”といえば、友達からのものだった。同年代の好意は、大人達の尤もらしい言葉よりも遥かに心に響いた。例えそれが身勝手な欲求によるものだとしても。
結局ハンスが救われるには何が必要だったのか。作中で触れられる真の理解者の支え?或いは根本的な教育システムの改善?勿論そうだろう。だが、それを実際に為さんとするなら…?情けないことに私には分からないのだ。
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バッドエンド、暗い話ウェルカムなので、最高なラストではあった。まぁ、夢オチ、とは言わないけど、ああいうラストはズルい感じもする。けど、わたしは、ああいう風に投げ出して解釈任せて想像させてくれるのも好きだから、良かった。
うーん、でも、ハンスは何一つ間違っていないからこそ、彼を死なせてしまうことにより、やっぱ変わらない世間の肯定になってしまう、彼が車輪の下に轢かれてしまったことを証明してしまうことになるので、それは悔しい。やっぱ絶対生きててほしかった。ハンスは死んではいけなかった。
全体も、試験前・試験後・神学校・地元に戻った後(過去の思い出・現在)、とにかくテンポが良くて、スラスラ読めた。
そのテンポで主人公の心持ちもコロコロ移り変わっていくけど、その様子もちゃんと一つずつ理解できて、1ページたりとも飽きることなく読み切れた感じでした。(学校に馴染めなかった時点で、この劣等感でずっと話続いていくのかな?と思いきや、ファルケン、女の子の話とハンスの気持ちもテーマも進行し続けてくれたおかげかな?あと読みやすさは翻訳の力もあるのかな?)
あの最後のお酒のシーンも、今まで友達とかのコミュニティーが自分の一番渇望していたものだからこそ、それに飲み込まれていってクラクラする感じ、自分にも共通する感覚で、本当に引き込まれた。
やっぱりわたしはハイルナーが大好きでした。
彼は元気にやっているだろうか…
名著と呼ばれる理由は理解できた、けど本当に名著かどうか、そして、ヘルマンヘッセが好きかどうかは、ちょっとまだ分からない。
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繊細すぎる主人公に寄せる共感は、残念ながら持ち合わせないが、俗物の大人たちには自分を含め思い当たる節だらけだ。自然世界を描く描写力の見事さと、俗物を淡々と理解して言葉にする能力の高さに圧倒された。