紙の本
なんとふたなり
2018/09/30 23:03
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あらすじではわからなかったふたなり設定にびっくり。
兄弟共々その受けにやたら執着してるわりにラストの兄があまりにもあっさり手を引いて唖然。
それまでの恐ろしいほどの執着心はどこへ…
弟もはじめは女性の部分にかなり興味を持ってるはずなのに結局どうもせず、中途半端。
せっかくの旧家設定なのに生かされずもったいない感じでした。
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回送先:目黒区立緑が丘図書館
あまりにズサン。
トランスセクシュアルという立ち位置を選択することが、結果として、彼にどのようなトラブルをもたらしていたのかということに若干の思考があってもよかったのではないかのではないかとも思えてならない。
私自身が性的少数者であることもあってか、主人公羽根の存在が痛いほど悲しく映ってくる。それに対して攻め役の男性たちが取る目線が異性愛者のそれとおなじなのだろうかという不安を抱かせる。
もし、こうした不安がこの本を読む上で、大きな障壁となるのであるならば、そこに雪代なりの逆説的な性の越境ということが考えられるだろう―当事者には見るに耐えない表現があったとしても。
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挿絵がみろく先生、また入り方がよくあるBL系な所為で
作者自体がこの作品のテーマである(ここはネタバレなので省く)を
軽視または単なる萌えの一つとして描いていると思い込んでしまう
かもしれないが、素直になんのバイアスも無しで楽しもうと読めば
かなり面白い。途中きつい表現もあったがこれはフィクションであり
こういう話もある、という風に受け止めればいいと思う。
個人的に、楽しめた。
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高校生の羽根は、身体に大きな秘密を抱えていて、それゆえ、本家の長であり、医師でもある冬月に診てもらっていた。
診察と称して、毎週土曜に羽根と冬月は出かけていく。
一方、冬月の弟である日夏は、羽根に対して冷たく当たっていた。
昔は幼馴染みとして、じゃれあう仲だったのだが、高校生になり、「身体の秘密を知られてはいけない」という理由から、冬月の命令で日夏だけではなくすべての人間から距離を置くようになった羽根に日夏は苛立ちを隠せずにいたのだった。
おまけに、毎週出かけていく二人を、日夏は「付き合っている」のだと勘違いをしていた。
羽根は何とかその思い違いを訂正したいと思っていたけれど、日夏は家に帰ってこない日も多くて――
という感じの話でした。
実は身体に男の証だけでなく女の部分もある羽根は、自分が男だと思っているがゆえに、その部分を忌み嫌っていて、「治る」という冬月の言葉を信じて、早く治りたいがゆえに、毎週の治療に欠かさず通っている。
ところが段々、雲行きが怪しくなってきて、治療と称して女装をさせられ、病院から緊急の電話がかかってきた冬月においていかれたところを、日夏に見つかったことから、状況は一変し始める。
日夏はその様子を見て、「やっぱり治療じゃなかった」という疑いを濃くしていて、耐え切れなくなって押し倒す。
そして、二度と冬月に近寄るな、と言い、それっきり羽根の傍にずっといるようになる。
けれど、実はそれは冬月の企みの一環で、羽根が望んでいたのと逆に、冬月は羽根の女の子の部分をもっと発達させようとしていて、日夏に対する恋心を自覚すればそうなるんじゃないか、といろいろ画策してそういう結果になって。
最後は無理やり自分と結婚させようとしたところを、日夏が助けにきて、ハッピーエンド。
何だけれども。
ものすごく言いたい。
あんなに執着してたのに、冬月はあっさり羽根を渡しちゃってよかったんだろうか――?
個人的には、もうちょっと執着してくれてもよかったような気がするんですが。
なんというか、途中の行動に比べて、最後がいい人過ぎてものすごく気持ち悪いです。
元々は随分前の話だったみたいなので、そういう意味では少し未熟なところが残る作品でした。
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ある意味、トンでも?
作者があとがきでいう
「女の子と見まごうような可愛い男の子が、
色んな不幸に逢って、でも最愛の恋人と出会うことで苦境を乗り越える。
その際、女装とかもばんばんしちゃう」
まさしくそういう話なんだけど、
受にとっての最大の不幸は、中途半端な両性具有設定にされたことだと思う。
何度かある女装シーンが意味不明。
結果として受は男になるんだけど、男になっても攻に女装強要されそうな予感。
だったら、どこに男になった意味があるんだ……
とにかく謎だったのが兄の冬月。光源氏になり損ねてお気の毒。
てか、さんざんいたづらしてたのに、なんで弟に譲るんだ?意味不明。
いつか新たに誕生するであろう天使と、幸せになっていただくしかないような>ロリコン決定
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面白かった。セレブ、旧家の因習、ツンデレ、医療プレイ、学園もの、幼馴染、年上、M、そんなものをすべてかなえてくれる話だった。係長試験が終わって、ストレス解消とばかりに古本屋で100円で購入。Rには「純白の条件」ってなんだよ(笑)とあきれ笑いされた。う^-ん、半分とばし読みしたせいか、よくわからん(笑)
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うわぁ……なんだこれなんだこれなんだこれ。
あそこまで執着してた兄の引き際がキモチ悪いくらいアッサリで「は?」
弟はあのオイシイ状況の中ナゼに前をいただかなかったんだ?
それが愛なのか(ま、前でヤったらBLじゃなくなるわなwwww)
なんとも謎な1冊でした。
あ、
受けは健気でかわいかったよ。うん←取ってつけたようなwwwww
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粘着性な兄の愛と、乱暴だけど不器用な弟の愛。
ふたなりちゅうもんは、前も後ろも喪失してこそ、色々な感情とか生まれるおいしいシチュだのに…。しかも、アレが無くなる前に致しとけ。理性が勝つヘタレな攻めなんていらない…!
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両性具有を題材にした珍しい作品。
みろくことこさんのイラストにひかれて購入。
内容としては、色々盛り込まれているなぁと感じた。
そこが面白くもあり、展開を早めてしまった原因なのかなぁ。
すごく執着されていて、メインの二人はどうやってくっつくのだろう、ここからどうなっていくのだろう…!とドキドキしていたのですが、引き際はとてもあっさり。そこがとても残念。
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面白かったです。
現在は、どのサイトでも完売のため、古書で入手しました。感想とは関係ないですが、「新品?」と見まごうな状態の良い本が届き、余計に気持ちよく最後まで読めました。
私は雪代先生の作品は好きで、ちょくちょく読みますが、「両性具有もの」は初めてです。
古い村を支配する由緒ある一族海棠家には、「天使」なる存在が生まれる。
それこそが両性具有者であり、当代の海棠家の当主の花嫁となり、当主や家を更に栄えさせる存在となる―。
そういう因習のある家の分家に、「天使」として生まれた羽根。
「天使」は昔から山奥の座敷牢に監禁されて過ごし、生涯をそこで終わるとされていたにも拘わらず、当代の当主冬月が幼い羽根を外に出した。
以来、羽根と冬月、その弟日夏と三人、町の古い洋館で暮らしている。
自分の体の秘密に悩む羽根に、冬月は親しくていた日夏に近付いてはいけないと厳しく言い渡し、、、
結果として、羽根を間に冬月と日夏の兄弟が三角関係で対立しているといえば良いのでしょうか。
藤堂家の家長として絶対的権限を持つ冬月、兄に激しい敵愾心をいだく日夏。
面白くて、すらすらと読めましたが、ただ冬月の最後の煮え切らない態度だけが疑問です。
あれで、彼なりに諦めたことになるのかなぁ。
最後の方で日夏が言う通り、あのまま話がもし続いていったら、また冬月が何か仕掛けてきそうで、怖いです。
ただ、作者さんも言っておられたように、あの後も二人は幸せに暮らしたということなので、それは気にしなくて良いのかもしれませんね。