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小説はほとんど読まないので松本清張の作品はこれが初めてでした。
この本から清張に入る人も中々珍しいんだろうなぁ。
文章はちょっと主観入りすぎてる感が無くも無いですがかなり詳細に書かれてるし、一つ一つの戦争に焦点を絞って書くスタイルは結構面白いと思います。
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・11/10 読了.メジャーな合戦は楽しかったけど、マイナーなものは聞いても背景や土地柄が分からないのでいまいちだ.実際にその土地に行ってみないと、やっぱだめだな.
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何気なく入った古本屋で買った本だが、たいへんおもしろかった。
松本清張の筆力を改めて思い知らされた。
特におもしろかったのは、「九州征伐」だ。
日向の国、高城の宮部継潤の活躍などは知らなかった。
この本の中で紹介されていた、菊池寛「日本合戦譚」や、松本清張の「西郷札」などを読んでみたいと思う。
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作家の目と、歴史家の目が稀有の割合で融合されてるのが、清張の歴史物の特徴だと思う。
本書でも、それが如何なく発揮されている。
後の網野史観にも通じる、民衆から見た合戦を意識するところなどは、当時の歴史叙述から見ると、かなり先進的だったのではないだろうか?
いずれにしても無味乾燥でない歴史を味わうには、清張はお勧め。
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真田丸を見ながらだったので、関係してくる合戦は興味深く読んだ。とは言え、定説ばかりなので面白味は筆者の言い回しのみ、かな。
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選ばれている合戦がちょっと物足りない感じでした。
できれば、大阪冬の陣、夏の陣とか、古くは壇ノ浦とかそこらへんもあればなぁ。
日本の主要な合戦の前後を含む事情を史実に沿った物語として、短編にまとめた本です。
取り上げられている合戦に興味があるものがあれば、読んでみても良いのではないでしょうか。
原本が古いので、歴史解釈に違和感があるところがあるのは、しょうがないですね。
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「松本清張」の合戦を扱った歴史小説9作品を収録した『私説・日本合戦譚』を読みました。
『西郷札 傑作短編集〔三〕』に続き「松本清張」作品です。
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川中島の会戦から関ヶ原の戦い、さらに西南戦争に至る九つの合戦を、著者独自の考察を加えつつ、さまざまな史料を駆使して、歴史の面白さを読者に満喫させる読物。
熾烈を極めるが、戦争ほど面白い人間ドラマはない。
運不運のハプニング。
指揮官の駆引き、決断。
「菊池寛」の『日本合戦譚』を愛読してやまなかった著者が、満を持して世に問うた、文句抜きに面白い傑作。
『長篠合戦』、『川中島の戦』、『関ヶ原の戦』など、日本の合戦史から九つを選んで、そのドラマを解明する。
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連続での「松本清張」作品… しかも、前作に続き歴史小説です。
■長篠合戦
■姉川の戦
■山崎の戦
■川中島の戦
■厳島の戦
■九州征伐
■島原の役
■関ヶ原の戦
■西南戦争
■あとがき -菊池・池島「日本合戦譚」其他と「私説・日本合戦譚」との間-
■解説 小和田哲男
『長篠合戦』、『川中島の戦』、『島原の役』、『関ヶ原の戦』、『西南戦争』等々、有名な合戦なので概要は知っていましたが、本書を読んで、お互いの置かれている立場や兵力、心理状態、運/不運等、より詳しく知ることができました、、、
イチバン興味深く読めたのは『厳島の戦』… 若い頃、勤務していた支店の営業エリアだったので、宮島(厳島)周辺には何度も行っているし、「毛利元就」の地元安芸吉田は私の地元からも近いので、土地勘があるし、登場する武将や指揮官等も馴染みがあり、読みやすかったんですよね。
そして、本書を読んで、何人かの武将は、大きくイメージが変わってしまいましたね、、、
特に「毛利元就」は、
「次々と欲望をふくらましてゆく物欲のかたまりのような老将で、徹底したマキャベリストだった」
とか、
「三本の矢の逸話はつくりごとである」
との説明があり、想像していた人物像とは全然違っていました… まぁ、後世には良いことばかりが伝わるでしょうからねぇ。
その他にも、
「もし、光秀が信長を殺さなかったら、秀吉は或は一生織田方の将校くらいで終わったかもしれない」
「秀吉は小牧長久手合戦までが取柄で、関白になってからは愚物に転落した。
バカバカしい贅沢のなかに据えられ、追従ばかり聞かされていると、どんな天才でも鈍化しよう。」
「西郷隆盛には妥協性も、政治性もなかった。
彼は根っからの武人だった。
もともと、自意識の過剰である彼はいつかは新政府に自己の武力を示す機会を狙っていたのである。」
と、「松本清張」の評論は、なかなか手厳しいです… だけど、それだけ良く調べられているせいか説得力があり、読み物としては面白かったです。