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みんなのレビュー16件

みんなの評価4.4

評価内訳

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16 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

「勝ったのは、百姓たちだ」の法則がなぜ繰り返されるのかを知るために

2008/09/23 05:47

27人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

最近、判で押したように2世議員、3世議員の跋扈が、まるで悪いことのように語られることが流行しているが、この言論状況に私は正直絶望している。どうして2世議員が悪いのだろう。3世議員が悪いのだろう。どうせテレビの解説者や古館の口パクだろう。私は、2世議員、3世議員は「必ずしも」悪いことだとは思ってはいない。彼ら彼女らは幼少期から「政治」を空気のごとく吸って育ってきた「支配階級」であり、日本人を収める政治の要諦を幼少期から家庭で教え込まれた「帝王教育」を受けたプリンス・プリンセスらである。彼ら彼女らは幼少期から「選挙とは何か」「選挙区とはどんなものか」「支持者とはどういうひとたちか」「政治家の妻の苦労はどういうものか」「日本とは、日本人とはどういうものか」を知りぬいた人たちである。大学に入ってはじめて「よのなか」を知る、そん所そこらの有象無象とはわけが違うのである。

著者の北岡教授は本書で、日本でなぜ2世、3世が量産されるのか、その構造を精密に描き出している。北岡教授によれば、要するに「百姓」が悪いのだ。田舎に住む日本人が悪いのだ。田舎には田中角栄が作り上げた利権の分配構造が精密に出来上がっている。公共事業を通じて税金を食い物にする土建屋の利益分配のピラミッド、あるいは農業補助金を通じて税金を食い物にする農協の利権分配ピラミッド。商店街のピラミッド。土地持ち成金のピラミッド。彼ら「田舎もん」が作り上げた利権分配のピラミッド構造は、過去の血で血を洗う権力闘争の結果であり、その頂点に「自民党の政治家先生」がおわす。この自民党の政治家先生が倒れたら、シチリア島のマフィアではないが、また利権をめぐる凄惨な「百姓の農民戦争」は一からやり直しである。こりゃたまらないの田舎もんはみんな知り抜いている。だから「殿様」が倒れると、後継ぎは「若様」に限るのである。「若様」に期待される役割は、田舎に出来上がっている精緻な「既得権ピラミッド」の相続であり、その維持温存なのである。こうして茨城では2世が流行るのである。新潟でも2世が出るんである。同じことは島根でも鳥取でも起きている。2世が当選しにくいのは「無党派層は寝ていてほしい」といわれる「横浜市青葉区」や「東京都区部」である。「小泉チルドレン」が大量当選した選挙区である。日本のマスコミは、こうした構造にはなぜか光を当てない。あたかも悪いのは政治家であって、その政治家を選んだ有権者は悪くないかのような報道ばかりしている。どうして20代後半の「何も知らないように見えるただのボンクラ」がやすやすと初当選する理由を本書を読んで諸君も少しは理解できるようになってほしいものである。

天才政治家小泉純一郎は「自民党をぶっ壊す」といった。この天才の言葉の意味を正確に理解していた意味を、当時どれだけいたのだろうか。本書を読んだ私には当初からわかっていた。要するに小泉は「どうせ税金は天から降ってくる」「東京からどれだけ金をふんだくるかがわしらの仕事だ」と決め込んでいる田舎の利権構造、東京におんぶに抱っこの田舎者の甘ったれた根性を一度断ち切ろうとしたのだ。日本全国で、田舎者の利権構造と無縁の素人同然の若者が大量当選したのは何も悪いことではないのである。ただ既得権を守りたかった田舎もんにとって都合が悪かったということだけなんである。

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紙の本

国際政治学者の北岡伸一氏による自民党政治のダイナミズムを鮮やかに描き出した一冊です!

2020/10/04 10:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、『後藤新平―外交とヴィジョン』、『日本政治史―外交と権力』、『国際化時代の政治指導』、『日米関係のリアリズム』、『政党政治の再生―戦後政治の形成と崩壊』などの著作で知られる国際政治学者であり、歴史学者の北岡伸一氏の作品です。同書は、鳩山内閣から宮沢内閣まで、戦後政治は自民党とともにあったということで、その自民党について詳細に解説された一冊です。38年の長期にわたって政権を独占した政党の軌跡を、権力基盤としての派閥構造の変遷を軸に辿っていきます。同時に、歴代総理であり、総裁のパーソナリティや、経済運営や外交姿勢など政策面の特色から、自民党政治のダイナミズムを鮮やかに描き出しています。同書は吉野作造賞を受賞された傑作でもあります。

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紙の本

二世、三世、タレント議員

2008/09/22 20:04

11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今日(2008年9月22日)総裁選が行われた。開票前から麻生太郎氏の圧勝が予想され、その通りとなった。無党派感覚からするとなぜなのか分からない。麻生氏が当選することがおかしいというのではない。なぜ圧勝なのかが分からない。自民党員の投票結果も麻生氏圧勝だったから、自民党員には分かっているのかもしれない。でも、私には分からない。党員が集まっているわけでもない渋谷やアキバで、なぜ総裁選の街頭演説が行われるのかも分からない。いや、そのねらいが分かるだけに、その空々しさにむなしさばかりが募る。
 
 このところの総裁選挙に立候補した顔ぶれを見ると、二世、三世かタレントばかりのように思える。二世、三世、タレントだった人は駄目だとは言わない。しかし、二世、三世が『76年には32パーセントと、3分の1に達し、以後さらに微増して現在に至っている。』(p.156)というのは正常と言えるのだろうか。(この本で述べられている「現在」とは1990年代で2008年現在では4割を越えているといわれる。)
 
 この本は、1997年の橋本総裁誕生で終わっているので、それ以後の総裁選(投票が行われたもののみ)のメンバーを挙げて調べて見ると
 
 1998年 小渕恵三 梶山静六 小泉純一郎
 1999年 小渕恵三 加藤紘一 山崎 拓
 2001年 小泉純一郎 橋本龍太郎 麻生太郎
 2003年 小泉純一郎 亀井静香 藤井孝男 高村正彦
 2006年 安倍晋三 麻生太郎 谷垣禎一
 2007年 福田康夫 麻生太郎
 2008年 麻生太郎 与謝野馨 小池百合子 石原伸晃 石破 茂

 で、多くが二世、三世議員であり、当選者に限ればそのすべてが世襲議員である。選挙制度のどこかに問題があるとしか思えない。
 
 さて、そろそろ本書の話題に移ると、力作である。著者は本書の執筆時期までには政府や政治家と深く関わる所がなかったのが幸いし、誰かに偏る事なく大所高所から政治の大局を淡々と論じていて気持ち良い。この手の本のなかには、政局の裏話を得意げに語ることを中心にするものも多いが、この本はしっかりとした政治史となっている。
 
 と同時に、自由民主党が日本社会の変遷とどう関わってきたかの分析は、日本社会史にもなっている。自民党がどうなっていくかとともに、日本社会がどうなっていくのかもこの本を読んで考えさせられるところだ。

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2009/02/18 19:54

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2009/03/27 19:04

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2015/08/10 00:45

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