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ちょっと不思議な感じの短編集。あんまりなれてないせいかもだけど、ちょっと苦手な感じ。表題作の「明日の約束」がいちばんおもしろかった。
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今まで読んだことのないような作品だった。
軽い話ではないのに、どこかふわふわしていて、つかみどころが、ない。
でもなぜか、グイグイと作品の世界に引きずり込まれてしまう。
そして、その理由を求めて、必死に想像力を働かせる。
登場人物に名前がなく、「男」「女」「彼女」「彼」といった表現になっていることも関係しているかもしれない。
この作品には、あとがきに代えて「世界で一番遠くに見えるもの」という小さな愛情物語が1篇収録されている。
それがとても素敵な話で、主人公の「彼」と「彼女」の心の内の変化の模様が、なんとも言えず、心の奥に響いてきた。
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不思議な雰囲気で、社会の残酷な面や人間の問題を包括しながら語られる短編集。表現も評価も難しいが、辻仁成氏独特の雰囲気を好きな方は落ち着いて読むことが出来るかも。「ポスト」や「ピジョンゲーム」などは正直何を言いたいのか良く分からなかったが・・・表題の「明日の約束」では、「発展した文明や時間の概念がない秘境の地に行って〜」という設定はありがちだけれでも、文明・生きる価値とは?と考えさせられる。「隠しきれないもの」では人の差別感、「歌どろぼう」では夫婦について、分かりやすいとは言いがたいが、独特の雰囲気で。個人的には「あとがきにかえて」の「世界で一番遠くに見えるもの」の雰囲気が一番好きかも。何だかんだいっても辻氏は恋愛についての表現が一番しっくりくるように思われる。
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もう一度はじめから。
愛に戸惑う貴方に贈る、
希望と再生の物語
帯の宣伝文句に惹かれて、初の辻仁成ワールドでしたが…難しいですね。
短編集だから読みやすいことは読みやすいんですけど、世界観?が独特過ぎてわからない。
登場人物が“男”や“女”や“少年”表記だからかなぁ?
なかなか背景を理解できない感じが、ちょっと苦痛。
見ず知らずの女性に付きまとわれ、いつしかそこにいるのが当たり前になっていく・・・
ちょっと非現実的ですけど、他人にはわからない恋愛がちょっと素敵だったり?そんな『ポスト』は、いいなってちょっと思いました。
あとがき代わりのの『世界で一番遠くに見えるもの』が、いちばんおもしろかったでしょうか。
とある恋人たちのデートの日。
彼女にプロポーズしようと決めてきている彼氏。
彼氏に別れを告げようと決めている彼女。
この設定だけで…惹かれますね。
なんか想像するだけで胸が痛くなるといいますか。
読み進めていく中で、いろんなことを感じられたので…それはよかったかなって思います。
理解できたらもっと見方変わるかなって思うんですけどね。
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何だろう、あとがきの一篇のおかげで変な感じがするんだろうか
一篇一篇は決して嫌いじゃないのに。
読んでいる間ずっと、
人がどれくらい薄っぺらく、どれくらい濃厚に、生きているのか
どれほど不安と対峙して、どうやって自分を保って生きているんだろうかなんてことを考えばかりいた。
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どれも切ないような、恐ろしいような、不思議な読後感だけが残る短編集。『ピジョンゲーム』と『隠しきれないもの』が好き。