紙の本
アメリカ発の世界恐慌に陥る可能性がある
2008/09/28 09:50
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふるふる - この投稿者のレビュー一覧を見る
その可能性がある事は納得できる。だからこそ、アメリカは資本(自由)主義経済とは思えないような「なんでもあり」の対策をとろうとしている。
アメリカの住宅公社2社を政府が救済する事になっている。その2社関係の債権を数兆円ずつ日本の三つの金融機関が持っているそうだ。しかし、アメリカ政府はその債権を償還する気はないし、能力もないとのこと。
本当だろうか。そういう話が満載の本である。
紙の本
日本のポジションが見えてきた
2008/09/29 03:44
12人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカに対する著者の怨念は、ここにひとつの幕が下りたのか。いまや著者の示唆するとおり、米国は金融崩壊しもはや日本から資本撤退の時期に入った。AIGはアリコ以外切り離され、野村はリーマンアジア部門のインフラをただ同然でもらいうける。給与体系はおそらく成果主義に再契約になるだろう。
正直、シティ・モルガンら金融時代の王者がここまで落ち込むとは思っていなかった。日本はUFJが9000億の資金を投入し、モルスタに役員一人送り込むそうだ。まずはこれは意味不明だ。どうせやるなら株式25%以上注ぎ込まなければ単なるお人よしで終わる可能性が高い。しかも三菱はたった数日で投資を決断しており、これは厳しい代表訴訟も役員は覚悟した方がいいだろう。なぜちまちま出すのか。これについて、公的資金で助けられた銀行が・・とかいう議論もあるが、後生大事に国内で金を滞留させているだけでは、じり貧である。公的資金で助けられたからこそ、成功を目指して行う経営判断なのだから、責める余地はない。ダメなら、株主に洗礼を受けるのがルールである。
これをみても分かるとおり金融立国の申し子を日本が買収しようとしているのである。こんなこと数ヶ月前にはアメリカは絶対に介入して許しはしなかったろう。それがいまはウエルカムなのだ。同時にこれは、不良債権をきちんと処理した小泉改革最大の果実であり、野党もここは潔く認めるべきだろう。もっといえば、日本だけはいまだ特に国際企業はほぼ無借金状態である。銀行にも体力があり、結局先進国で生き残ったのは、わが日本だけだ。市場もやがてその意味を認識すれば日本株は必ず上がるとみている。
著者は本書で日本の銀行取り付け騒ぎが起こるなどとネガティブである。しかし、日本は全然困る状況にはない。確かにドルが暴落すれば日本の資産価値も下落するだろう。だが、目減りはもちろんそれで大きな影響はあるが、もともと米国債など売れない運命なのだ。橋元総理を思い出すまでもなく、「売ろっかな」と言った瞬間にドル大暴落で自らの首を絞めることになるからだ。永久塩漬けが決まった資産の価値など騒ぐほどのものでもない。これが許せない人も多いが、これは、守り代なんだろう。軍事を他国に担わせている以上、文句いう資格はない。9条があってもなくても形を変えて軍事費は必要なんだから、9条がいかに下らない規定かよくわかるというこれは戒めなんだと刀を納めるほかない。
また、日本は最大の債権国であり、さらに著者は次は中国などというが(それにしても著者はなんで米国には悪鬼の如きいい様なのに、中国にはべたアマなんだ。だからあんたは信用できないというのは心の声だ)、次に来るのは当然BRICショックではないのか。過剰に期待が寄せられ過ぎている以上、やはり暴落は避けられまい。まあ、中国の株価はもう洗礼を受けているのかもしれないが。要するに、この時代、やはり日本の地位は相対的に上がる可能性も十分にあると言ってよいだろう。金融立国と投資立国は意味が違うのだが、1500兆の金融資産がさらにその価値を上げて東証に流れたら(東証というのがポイント)、金が欲しい連中は東証に上らざるを得ない。なにも、イギリスのような哀れな金融立国を目指す必要などなくして、日本はその目的を達するだろう。これは、金がなければできない戦法であり、シンガポールや香港が、税制など「条件面」で市場を整えた金融立国とは全然意味が違う、日本ならではの手法ということができる。
なお、著者はアメリカ没落予想が当たって相当悦に浸っているが、浅井隆や副島は10年以上まえから暴落を言い続けてきて、10年以上外れてきている。そりゃ、いつか当たるって(笑)
アメリカは国難のいま何を考えているか。ITも金融もバブルがぶっ潰れ、もうネタはない。歴史的にみると、どう考えても戦争である。軍需こそ特効薬であるからだ。現に日本もアメリカの戦争で大いに大いに繁栄した。アメリカ国民がこれを認識しているとしたらマケインが当選するのだろう。で、どこを攻めるつもりだろう。これからの国際経済は政治によって流れが決まる時代が間違いなくやってきたと言ってよいと思う。
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すごく面白い。米国住宅公社の証券160兆円分が世界各国で保有されているが、イタリアとロシアは1円も保有していない。アメリカなんかには騙されないのだ、とか、中国も貸したカネ返せと言いたいがそんなこと言ったら国際舞台で恥をかかされるのでいえない、とりあえず2010年の上海万博が終わるまではいえない、だけと、中国人だから何かする、何するかわからない、とか、本当にその通りだけど誰もいえないことをズバっと言っており素晴らしい作品。
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ドル覇権の崩壊を読んで、あまりにも現状を言い当てているのに驚き、その続編である
この本を読みました、相変わらず言葉使いは悪いですが今の世界経済の状況は危険な状態にある事
が良く解ります。しかしサブプライムで住宅融資を受けて、住宅上がったからまた融資をうけて
事業に投資するって・・私には中々理解できないこと。
これを推奨していた、金持ち父さんは逃げきったんでしょうね。
ぜひ読んでみてください。
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毒舌なのがホントにウケル。
しかし、
リーマン、メリル、モルスタ等が無くなるって予想が見事に的中。
日経が一万切ったのも的中。
じゃあ農林中金がやっぱりフレディマック、ファニーメイでやばいのか。
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巷の金融不況を『予言』していたと噂の本書。
確かに、リーマン、メリル、農林中金などなど・・・
著者の観察力には恐れ入りました。
ここまでの評価であれば文句なしで☆5個でした。
現在の経済状況を多角的に見るためにも『前半は』自信を持ってお勧めします。
・・・が、後半になるにつれて著者の私見がエスカレート。
前半が素晴しかったけど、後半は私の感性に合いませんでした。
というわけで☆3つ。
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ポールソンの本心は外国の投資家には1ドルも損失補てんしない、強く疑う目を持たないと資産を吹き飛ばされてしまう、オバマ大統領は10年頃にはドル切り下げを行うだろう、金は今からもっと高騰する、CDSで保険料欲しさに保険商品の売り買いをしているうちに本当に取引元本に相当する金の支払いが必要になってしまった、デリバティブは実は全て保険商品、BHPビリトンとリオ・ティントが合併すると世界の非鉄金属の6割を独占してしまうことになる、中国の汚い水と空気を綺麗にする技術が必要→水関連が有望、政府は紙資産の評価をハイパーインフレで大幅に下落させる→不動産など実物資産が良い、米政府とSECは実質的に時価会計の適用を放棄してしまった、米財務省はいくらでも国債を発行できるようになった→米国債がジャブジャブに、三菱=ロックフェラーのつながり、三井=ロスチャイルドのつながり、ユダヤは投資に失敗したら8割引きでさっさと投げる、箱根・熱海など温泉地は中国の大金持ちが保養施設として買いあさっている
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・いずれドル安ユーロ高になるだろう。FRBがお札を刷ってアメリカ財務省に与えるという形で、金融危機をのりきろうとしているからだ。ドルの価値は下がらざるを得ない。
・金融庁はアメリカの命令により作られたゲシュタポである。
・アメリカの2つの住宅公社の債権を買い込んだ農林中金や三菱東京UFJは痛手をおうだろう。
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久々に読み返した。
株銘柄のとこ以外今のとこ全て当たっている。
今後の主な予言は以下の通り。
今後10年以内に中東で核兵器が使用される。
2010年にドルが切り下げられオバマが辞任。ヒラリーが大統領に。
2011年までにシティバンクがつぶれる。
うーん、恐るべし。
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副島本は初めて読んだけどこの人は宗教家なんすか?本のあちこちに見かける私の他の本買ってねとかそんなアホは読者でなくてよろしいとかあとがきとか、誇大妄想もここまで来るとちょっと。論理も飛躍するし陰謀論だのちょっとトンデモ。
でも日本がサブプライムショックで損害を食らってた話とか金融庁の成り立ちみたいのは初めて知った。
あと国家による統制経済に反対して個人の自由をとゆうところは同意。
実物資産が大事とか長期で米国が凋落するのは誰にでもわかってる話。ただ細かい予言とかしてるけどそれが当たるかどうかがめっちゃ楽しみですね。外れたらどうやって食ってくんだろう。
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少しダメだったところは、予想している事柄の根拠が
曖昧な点です。出てくる表とかも微妙。
しかしながら、
彼の言ったことが、現状と一致していることに驚きます。
また、サブプライムからリーマンショックまでのことがらについて、経済に疎い人でも分かりやすく説明されています。
陰謀好きな人にもお勧めです。
ベンジャミン・フルフォード氏の陰謀論よりは、副島氏のほうがまあ現実的
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サブプライムショックの一連の流れを簡単に説明していたところはよかったのですが、その他は裏も取れていない陰謀論ばかりであまりお勧めできる一冊ではありません。おまけで☆2つ
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ちょっと後の時期になってから呼んでけど、、
まず、そこまでわかっていたなら、自分も動け!といいたくなる本でしたね。
全体的な内容は、起こったことに関しては(サブプライムから経済危機までの流れ)論理正論で理にかなっている。
ただ、未来予測が当たってなく、たとえば、ユーロが強くなると言ってるけど、いまはギリシャ危機で弱くなっている。
まあ、それが学問としての経済学の限界といえば、そこまでですが、、、
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"この本もタイの古本屋で安く購入しました。。
2008年9月。まさにリーマンショックのタイミングに 出版された本です。
と言うことは内容的にはその前に書かれているわけですので
そのあと書かれた本のような危機感はありません。
今読んで、予想があっていることもあれば間違っていることもあります。
この著者は断定的な言い方をする為、
読んでいてついつい それが正しいと思いがちになりますので、読む上では注意が必要です。
わかりやすいですし、良く調べられていますので 学ぶ点は幾つもありますね。
自分の場合、発売1年以内のものは基本的に新刊書店で買いますが、
それ以上経過したものはブックオフの100円コーナー、通常の半額のコーナーなど、値段の安いものを購入しています。
時間の経過とともに内容的に価値が下がる場合が多いですからね。。
そして古本屋さんで買う場合は悩むことはありません。
興味のある題材であればどんどん購入してどんどん読みあさります。
読んだ本はそれぞれの国のオフィスに持っていきます。
手元に置いておくと本棚がすぐに一杯になってしまいますからね(笑)"
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2013夏読了
これ、発売と同時によんでたら、かなりの衝撃を受けたでしょう。
その時だったら、文句無しに☆五つ。
後半になると、少し陰謀史観ぽくなるし、予測が外れる事もあるが、それでも基本的に著者の慧眼は色褪せる事はない。