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ぐいぐい引き込まれラストまで一気に読み切りました。
書道の先生・夏紀と訳あって教師を辞めた優作の視点が交差しながら、周りを取り巻く人々の運命が渦を巻いて絡み合っていく様が素晴らしかった。
桜木さんの他作品で見られる性愛の描写はなく、サスペンス中編といった感じです。この人にどんな過去があったのか、この人とどう絡んでいるんだろうと次のページをすぐすぐ読みたくなります。
面白かった。
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年末年始に読む本を探しに行った図書館で手に取り,そのまま,図書館でよみふけってしまいました。
せつない話ですが,この著者特有の北海道の風景描写に心奪われます。
北海道を訪れて,少し寂しいけれど,豊かな自然に触れたくなりました。
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あまりにも悲しく切ない…
後半、涙なしでは読めませんでした。
同じ北海道在住の方という事で、親近感も湧きましたし、他の作品も是非読んでみたいと思います。
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根室のとある岬から始まった
ある周辺人物たちの隠された過去。
主人公である篠塚夏紀が感じた、戸籍の違和感。
どうやら調べていくうちに母があるところの
娘だったことがわかります。
そして彼女の探し物に協力してくれた
親子もまた問題を抱えていて…
これもまた重たいねぇ…
基本的に救えません。
ただ一つ、協力してくれた息子の
不条理さが認められたことですね…
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『風葬』というタイトルが一体何について示しているのか気になる。死体を埋めない葬制。外に晒し続けるという事は、その死を最後まで見つめ続けるということだと思う。
個人的には「それぞれの『罪』の後始末の仕方」がこのタイトルの意味だと感じた。
自身の罪を埋める者、燃やす者、見つめ続ける者。誰がどのようにして自分の罪と向き合うのか。私は徳一と春江が好きだった。
「生まれたばかりの夏紀を抱っこした瞬間、私はこの子がいれば生きていけると思ったの。そのとおりだった。もっと時間が経って私がみんな忘れたら、ときどきそばにいてちょうだい。それでいいから」
物悲しい真相に向かう中のこの一節が絶品。