紙の本
夜空に光る星のような存在
2012/08/19 20:30
9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桔梗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひょんなことから天文部に集まった4人の高校生の物語
彼らは平穏に学校生活を送っているように見えて 実は密かに戦っている
家族や周囲の人たちの押し付ける価値観や恵まれない環境
それぞれがいろいろなものと日々向き合っている
つらいことや心が折れちゃいそうになることも ほんの少し共感しあえる仲間がいると よしまたがんばろうと思える
この4人の距離感がとてもいい
いつでもどこでも一緒みたいな仲良しごっこグループを形成しがちな年頃
でも かれらは 無駄につるまない
普段一緒にいなくても 全部を打ち明けなくても お互いを認め合ってて でも困ってるときはひょいと手を貸してくれる
それぞれが夜空に光る星のよう
こういう友達ってなかなか見つかるもんじゃない
飛べるかもしれないと思い 飛びたいと思い
大丈夫 飛べるよと言ってくれる
大切な何かを共有できる相手ってのは貴重な存在だ
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投稿者:冬みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
湿っぽい内容でドライな語り口なのでサラリとした印象でした。肉小説であまりおいしそうな食べ物の描写がなかったのですが、こちらはとてもおいしそうでよかったです。
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部員4人だけの天文学部。活動もいい加減だが観測会だけは毎月おこなっている。
夜空の星のような距離感で、それでもしっかり繋がる4人。
似たような世界が多かった坂木作品だが
今回は新境地。
部員それぞれの章とその後の1篇。
どうせなら担任の先生の1篇も読みたかった。
【図書館・初読・'08/11/3読了】
その後の坂木作品にもこのタイプはないかも。
ちょっと突き放した感じがいい。
【図書館・再読・'10/6/24読了】
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それぞれに抱えているものがあって、けれど前を向いて歩いて行く4人のスパイがとてもかっこ良かったです。
青春と日常ミステリ、そして友情。これらは明日も続いていくって伝わりました。
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…なんていい話なんだメーン!
彼らのコードネームは、ギィ、ジョー、ブッチ、ゲージ。
スパイ4人の戦いと静かな夜の物語。それぞれに視点を据えた連作になっています。ちょっぴり謎があるのも素晴らしい。
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高校の天文部の4人が、それぞれ抱える問題。日常ミステリーありの青春小説。
青春、けれども淡々と進む物語が新鮮だった。
それぞれの隠した仮面の下は、互いにはっきりと明かされることはなくて、
それでもつながりがはっきりと見える。
読み終わった後に夜空を見上げたくなるような話だった。
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いつもの「日常のミステリ」ではあるんですけど、今作ではそれ以上に、4人の主人公それぞれが胸に抱える「戦争」を戦って成長していこうとする、けなげで切ない青春ストーリーになってます。読後感もさわやかで文句なし、坂木の新しい方向性がかいま見えたような気がしました。加えて、章扉の挿絵が何とも言えずいい。
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天文学部の仲間がスパイ気分で小さなミステリを解いていく。みんなで囲んで作って飲んだり食べたりするご飯やコーヒーが美味しそう。
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最初は、本当に”スパイ物”だと勘違いしてました。(…。)
相変わらず、日常の中に謎をさらりと紛れ込ませてきます、坂木氏。秀逸です。4人それぞれの視点から、一つずつ話があったのも良かったし。
ただ、なんか…こう、引きこもり探偵の時みたいなもうひと押し、がなかったので★4で。
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今までの作品に比べてわざとらしくない作品でした。読んでいて無理が感じられないといいますか。とても好きです。
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「生きている、生きている、生きている。
これは、全力の味だ。」
大切に読みたい本。
何か大切なことがたくさんつまっていそうで、何度も読み返したくなる本。
自分のままで人と接していくのは、私もむずかしいし、でも、自分のありのままでいられたら、いいのかな。
もっともっと、毎日を丁寧にやっていきたいと思いました。
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あとがきにあった「星の距離感」
身近に存在してるけど、近付くことはない。遠くに行くことも。
そんな関係性のもつ天文部の4人(ジョー・ギィ・ゲージ・ブッチ)の学園ミステリー。
またも人の死なない推理小説で、読後感もさわやか。
自己と家族・他者との距離感にそれぞれ葛藤する4人。
ラストの天体観測でのゲージの発言。誰しも自分の殻を破ることのできる「答え」なのだと思いました。
いいねぇ、こんなゆるい天体観測会
幸いにも、私にはこういう事やってくれるフェローズがいるんだけど。
我がフェローズよ、やりませんか?
そこで美味しい野菜とか食べてさ〜
デザートにスモアと食後の珈琲いただきたい
願わくば、私達の夜が香り高い飲み物と共にあらんことを。。。
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スパイもの・・・ではなくて、青春ものでした。
家族・友人・学校もろもろのしがらみを抱える
高校生が主人公ならではの作品かな。
すべてをさらけだせる友人が理想的だとされる中、
すべてをさらけだすわけではないけれども
他人には絶対に見せない部分を見せることができる
友人の大切さが描かれていたなと思います。
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今までの作品よりもさっぱりした感じがします。
相変わらず食事のシーンがおいしそうです。
1話ずつ語る人物が変わっていくのがいい。
べったりとはしない。けれど信頼はあって、長く続いていく付き合いって言うのはいいなぁと思います。
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久しぶりに読んだ坂木作品。
「離れていても心は一緒だぜ!」的な熱い青春ではない、登場人物達のほどよい距離感がとても心地よかった。
少しマンガチックな話ではあるけれど、好きだなあ。
冬の夜空を見上げている時の、キーンとした静けさと、それに反するような胸のざわつき。
そんな読後。
文庫になったら買う。