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佐藤氏の書く戦闘シーンは、他の作品でも読みどころなのですが、今回もバスティーユ陥落のシーンは、まさに面目躍如です。
映像とはまた違った細かい情景描写と心理描写がすごい臨場感です。
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小説フランス革命2:表紙の肖像はパリの貧乏弁護士デムーラン〜ロベスピエールはミラボーに同行して,パレ・フランスで下級生・デムーランに出会い,「論議だけど重ねて行動を起こさないのなら,女を得られないぞ!」に云わせ,旧宮殿で短銃を発砲させ,「武器を持て」と叫ばせた。それは国民会議を宣言してしまった全国三部会の第三身分部会を守るためだったが,ドイツ傭兵騎馬隊を激戦の末に撃退し,フランス衛兵隊を味方に引き入れてパリ市庁に迫り,スイス傭兵が守備するバスティーユ牢獄を降伏させて,危機は去った。国王は祝辞を述べたが,国民会議が採択した人権宣言に批准を与えず,立ち上がったパリ市民はパンを得ることを求めた女たちだった。雨の降る朝から歩いてヴェルサイユに6時間掛けて到達したフレジール公会堂のミラボーを訪ねたお上さんたちは,国王に宮殿のパンと小麦粉を供出することを約束させ,回廊に泊まった人々は国王をパリに移した。ミラボーは苦々しい思いを抱え,パリに引っ越す準備をしている中,オーストリア大使の訪問を受ける〜今回の主役は,女が自由にならない貧乏弁護士と,その相方の女性だ
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今回は、恋人と結婚したいけど金も力もないので求婚できない冴えない弁護士デムーランが、ミラボーに炊きつけられて、すっかりその気になってしまった挙げ句、成り行きで暴動をぶち上げついでにバスティーユ攻撃までしてしまうお話から。
うわー、デムーラン君かわいそー(笑)
後半は、パンを求めて主婦がベルサイユまで行進するあたりまで。
このへんを読むと、いまだにベルばらが頭に浮かびます。ふるっ!
ところで革命の天使ことサン=ジュスト様はまだかしら?
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佐藤賢一のフランス革命シリーズの2冊目。
だんだん文体の癖にも慣れてきましたw
食べ物に例えるとにおいがきついチーズみたいな。
この巻ではバスティーユの襲撃~10月事件までくらいの時間が経ちました。
1冊目の方が面白かったかなーと思いながら読んだのですが、
10月事件の描き方がなんだかユーモラスで、一気に楽しくなりました。
目に浮かぶような光景というか。
このシリーズのおかげで、ミラボーが好きになってきました(*´艸`)
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フランス革命。人類の歴史において、市民が最も輝いていた時代かもしれません。
そんな歴史的イベントを、上からではなく下から、大上段ではなく、小手から、抽象でなく、具体から語る作者の手法。
面白くないはずありません。誰もが新しいフランス革命を発見するでしょう、彼の作品に。
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民衆の不満は頂点に達し、ミラボーは遂にパリ蜂起のきっかけを作る。バスティーユ陥落だけで一巻もつのかと思ったが、話の持って行き方が上手いなぁ。
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思ったほどのれなかった。カミーユ君のキャラクターの造形はいいんだが。突然切れる、カミーユ君の彼女はよくわからん。でも、リアルといえばリアルだな。作者の女の描き方は、非常に好みが分かれるところで、世の中、こんなビッチだらけなのか?と苦笑しながら読んでしまう。なんだかんだでだいたい作者の本は読んだ気がするが、このシリーズ、次巻以降、読むかどうか悩むところ。
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ミラボーに焚きつけられ、パリはデムーランをリーダーに動き始める。いざバスティーユが陥落され理想に燃えるロベスピエール、そして王政を守りつつ貴族を倒すべきと画策し、また議会が特権となることを危惧するミラボー。ミラボー伯の言ったことが正しかったと、いずれロベスピエールは思うのでしょうか…。理想と現実が既にじわじわと分かれ始めています。デムーランはインテリぶってるけどかなり単純猪突猛進タイプ。「ベルばら」のベルナールのモデルだった彼ですがどのような人生を送ることやら。このままだと突っ切ってすぐ死にそう
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舞台はパリに移り、デムーランのパリ蜂起~バスティーユ牢獄襲撃~人権宣言採択~ヴェルサイユ行進~国王一家のパリ連行まで。世界史の資料集を見るとバスティーユ牢獄襲撃時点でフランス革命となっているが、小説を読むと全然そんな気がしない。というか年表を見てネタばれしてしまったorz3巻からは未読なので、新鮮な気持ちで読めるかな。
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2巻の三分の一を読み終わった時点では、複雑な展開は期待していなかった。ミラボーがすべての糸をひいていた という展開になるのかと思っていた。ミラボーがデムーランを焚きつけてパリ蜂起を起こしたくだりも おそらく史実ではないと思われ、小説なので仕方ない と大目に見ることにしたものの、それだとあまりにも単純すぎやしないか と興ざめしていたのも事実。
が、2巻の終盤、ヴェルサイユ行進~王のパリ帰還の件に及んで、最初の予想は覆された。結局、みなが状況に流されていたのがフランス革命だった と実感できる展開。そうでなくては。
おまけにミラボーと父の確執が、ミラボーの王権擁護の伏線になっていたり、だんだん物語が複雑になっていくのも快い。
これだけだと評価★5つとしたいが、肝心のバスティーユ襲撃の件の盛り上がりに欠けるので★一つ減らします。
思うにこの作者、政争劇を描くのはうまいが、戦闘シーンは不得手なのではなかろうか。
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本書(佐藤賢一『バスティーユの陥落 小説フランス革命II』集英社、2008年11月30日発行)はフランス革命を描いた歴史小説の2作目である。本書ではバスティーユ襲撃からヴェルサイユ行進までを扱う。前巻のミラボーやロベスピエールに加え、本書ではパリ市民に蜂起を促したデムーランがフィーチャーされる。
著者の佐藤賢一氏は濃厚な性的表現が多いことで知られるが、これまでのところ「小説フランス革命」シリーズでは抑え気味である。しかし、ミラボーがデムーランを扇動するシーンなどで卑猥な表現が使われている(48頁)。性愛シーンでないにもかかわらず、性的な表現が盛り込まれているところに著者らしさが感じられる。著者の描く人間像は、人間が性の衝動(リビドー)に支配されていると主張するジークムント・フロイトの人間像を想起させる。
パリ市民の政治への不満は爆発寸前であったが、知識人は批判するだけで、自分からは行動しない臆病者ばかりであった。しかし、ミラボーに焚き付けられたデムーランは「武器をとれ」と扇動する。この演説が契機となって、パリ市民は武装闘争に突入する。
私は新築マンションで大手不動産会社と裁判闘争をした経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。裁判を続ける中で同種の被害に遭った被害者にも数多く出会った。その中には行動を起こす意思はなく、愚痴を聞いてくれる仲間が欲しいだけとしか考えられない人もいた。真剣に相談に乗った自分が馬鹿らしく感じられるほどであった。それ故に行動しない知識人に対するミラボーの失望には共感する。革命への口火を切ったデムーランの意義も高く評価する。
前半のバスティーユ襲撃は変革を求める男達の熱い情熱で突っ走る。デムーランの感情の揺れや興奮の高ぶりは滑らかな筆致で書かれ、読者の胸も高揚させる。ところが、封建的特権の廃止宣言や人権宣言では様相が異なる。理想の実現にまい進するロベスピエールと覚めた目で見守るミラボーを対比させているためである。ミラボーの冷ややかな姿勢のために、人類の金字塔とも言うべき人権宣言にも高揚する気持ち一辺倒で読み進めることはできなかった。
ミラボーは議会の独断専行の危険性を以下のように指摘する。「自らの保身に有利な法律ばかりを通過させて、実質的な特権を築き上げて、あれだけ貴族を責めながら、自らが新たな貴族と化すだけだ」(212頁)。これは世襲議員ばかりになった現代日本への痛烈な批判にもなる。
ヴェルサイユ行進では男性達(ミラボー、ロベスピエール、デムーラン)は傍観者に成り下がった。女性を中心としたパリ市民がヴェルサイユ宮殿まで行進し、フランス国王ルイ16世をパリに連行した事件である。この事件を本書では支離滅裂な女性達の行動の結果として描いている。混迷を深めるフランス革命の行方が気になる終わり方であった。
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デムーランがずいぶんな扱い(笑
ひどいよ、ミラボー。
デモで人が死んでいるけれども、また、名指しで処刑するような暴力は始まっていない。ミラボーが議会の暴走というのでそれを警告しているけど。
でもそれは、デモで死んだ群衆や、バスティーユで撃たれた群衆の積み重ねの上に一線を超えるものなのだろう。
「一線」というのがどこにあるのか。どういうプロセスを経て超えるのか。
この後どうなっていくのか楽しみ。
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早速、デムーラン大活躍。というか、あおられて御輿にされた感ありありですが。
その御輿も、2巻のラストでは恋人に取って代わられてます。
なさけない。
ミラボーとロベスピエールの関係は、どうなるのか?蜜月ではなかったけれどね、決して。情熱と理想で熱くなりがち、ロベスピエール。先が見える上の沈着、ミラボーでしょうか。
場面場面で、表面に出てくる仮面が違うので、ミラボーがよくわからん。でも、好きだな。
ルイ16世とミラボーの握手が、どうパリを動かしていくのか。3巻は、政治力の戦争になりそうな感じ。
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バスティーユ陥落、フランス革命のメインイベントだよね。
なんかオスカルが「撃て~」って言ってる印象強いんだよな(^_^;)関係ないけど。
女性がヴェルサイユ行進した経緯が、思ってたのよりほのぼのな感じだった。実際こんな感じだったのかな??
あのころの市民が、こんなに大それた革命やっちゃうなんて、時代のうねりってすごいなって感じた。小さな積み重ねが次第に大きくなって、、、的な。
ルイはまだ王としての権威があったんだな。やっぱヴァレンヌ逃亡事件が大きかったのかも。
続きが楽しみだわさ
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デムーランやロベスピエールの描かれ方は、矮小に過ぎる感じもするが、これがこの著者独特の物語の方法なのだろう。 また、これまでに思っていたほどには革命は一気になったのではなく、バスティーユ以後にも様々な確執があったのだ。