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バスティーユの陥落 みんなのレビュー

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みんなのレビュー25件

みんなの評価3.7

評価内訳

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紙の本

ミラボーの活躍に期待していたんですが、体調不良でこの巻での動きは控えめ。そのかわり活躍するデムーラン、これがまた魅力のない男で・・・

2009/05/12 21:07

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

『革命のライオン』はミラボーでした。彼の動きは、明らかに自発的な意思によるもので、それは今回も変わりません。ただし、不確定要因が彼の動きを左右します。それがパリ市民、であればことの良し悪しはともかく肯けますが、フラフラ足下が固まらないのがルイ16世です。それとミラボーの体調不良。

では、ミラボーに代わってこの巻で表舞台に立ったのは、誰か?それが弁護士のカミーユ・デムーランです。ロベスピエールの才能に嫉妬し、ミラボーのセックスアピールをひたすら恐れるヘタレ。ミラボーには意思がありましたが、カミーユにはそれはない。ただただ流される。この男が考えるのは恋人との結婚だけです。その男が結果的にバスティーユ陥落の立役者になります。

まさに佐藤賢一の面目躍如です。歴史の背景にあるのは案外、こうしたことかもしれない。司馬遼太郎の英雄史観より遙に説得力がありますが、その代りワクワクするような流れではありません。血湧き肉踊る、にはほど遠い。でも、説得力はあります。でも、佐藤の思いは別にして、私はこの巻のキーパーソンは別にいると思うんです。

ラグノウです。ロワイヤルの門前の菓子屋「ラグノオ」のあるじで、婿ロベールがフランス衛兵隊の軍曹というフツーのオジサンです。でも、彼は市民に銃を向けるフランス軍の中に自分の娘婿を発見するや否や、義父という立場を利用して圧力をかける。っていうか、ブラっと出向いていって、娘とこのまま一緒にいたけりゃ考え直せ、って気軽にいう。

彼の力というか娘の○○○○の魅力で衛兵隊を人民がわに寝返らせることになるんです。いいですね、この庶民感覚。それはミラボーにもあります。ただし、ミラボーにはそこに収まりきらないものがある。国を愁うる思いです。ただし、彼の場合の国というのはルイも市民も含む大きなものです。

維新の時、薩長の人間が愁いたのは「日本」でも「庶民」でもなくて、ただ「薩長の武士」だけで、それを「国」と言った。その狭量なところは今も変わらないことを思えば、いかにミラボーが大きかったかが良くわかります。結局、ミラボー。ロベスピエールやカミーユじゃなくて、勿論、ルイでもアントワネットでもなくてミラボー。

読んでいて気になるのは彼の体調不良。もう昔、読んだことや学校で教わったことは完全に忘却の彼方にありますから、彼がどうなるのか、いつまでフランス革命の中心にいることができるのかは分かりません。でも、この優しき保守的威丈夫に、なんとか命を長らえて欲しいといのるばかりです。そしてリュシルと結ばれればいいなと・・・

内容紹介は出版社のHPから拝借。

民衆が、バスティーユを陥落させる
王家に対する民衆の怒りは頂点に達し、パリでは弁護士デムーラン率いる暴動が勃発。バスティーユ牢獄に民衆が押し寄せ、陥落させる。フランス革命の立役者、それぞれの視点から描く歴史超大作。

で、主な登場人物紹介。

ミラボー:ミラボー伯爵オノレ・ガブリエル・リケティ。プロヴァンス貴族で伯爵。といっても父親から勘当され、遺産も相続していない。自ら貴族院ではなく。第三身分代表議員として選挙に出馬、当選を果たす偉丈夫。巨漢で声も大きく、女遊びが激しい異端児。この巻では体調を崩し、出番は少ないものの、存在感ではピカイチ。考え方は我が国幕末の山内容堂を思わせる。市民の側に立つが、急進的な展開には反対している。

カトリーヌ:ミラボーの愛人。肉感的な美女?

マクシミリアン・ドゥ・ロベスピエール:三十過ぎたばかりで選挙に立候補、第三身分代表議員となった弁護士で、身分の違うミラボーに反発しながらも惹かれ、ともに行動する。急進的な考え方をもつが、深い考えがあるわけではない。

カミーユ・デムーラン:貧民層出身の弁護士。ロベスピエールと同じルイ・ル・グラン学院の出身で、好きな女性と結婚するために第三身分代表議員に立候補するが落選。先輩で成績優秀だったロベスピエールを尊敬するものの、嫉妬している。またミラボーに対しては反発しか出来ない。この巻ではバスティーユの陥落のとき人民側にたって指揮をとることになる。

リュシル・デュプレ:名門デュプレ家の娘でデムーランの恋人。つき合って4年以上になる。

ラグノオ:パレ・ロワイヤルの門前の菓子屋「ラグノオ」のあるじで、婿ロベールがフランス衛兵隊の軍曹で、彼の力というか娘のおかげで衛兵隊を人民がわに寝返らせることになる。

ジョルジュ・ジャック・ダントン:29歳の弁護士仲間で、二年前に結婚。シャンパーニュ州から上京。ミラボーに似た巨漢で同様に迫力満点の偉丈夫。デムーランと仲がいい。

ジャン・ポール・マラ:46歳の自称作家、発明家。本業は医師。一時は王弟アルトワ伯の護衛隊付軍医をしていたこともある。

ルイ十六世:フランス国王で、彼の優柔不断というか二枚舌、いや三枚舌というか朝令暮改ぶりが政局を右往左往させてしまう。

マリー・アントワネット:出番の少なかったフランス王妃だが、この巻の最後で、五千人の女たちの圧力というか要請で、国王と子供ともどもパリに向かうことになる。

バイイ:天文学者で第三身分代表議員。国民議会の初代議長を務めた後、一新なったパリ市政庁に迎えられ、やはり新設されたパリ市長となる。ミラボーには馬鹿よばわりされる。

ラ・ファイエット:アメリカ帰りの開明派貴族で美男の侯爵。第二身分代表議員。蜂起の最中に組織された民兵隊「国民衛兵隊」というブルジョワの兵団の司令官として迎えられる。ミラボーにいわせれば「アメリカかぶれ」でしかない。

ネッケル:十二年ぶり二度目の財務長官を罷免される。

目次は

1      貴族の陰謀
2   パレ・ロワイヤル
3     武器をとれ
4     武器がない
5     武器が欲しい
6     武器をさがせ
7     バスティーユ
8       ひた走れ
9       突き進め
10     革命か暴動か
11    さらば、貴族よ
12       人権宣言
13 パレ・ロワイヤル再び
14   ヴェルサイユ行進
15     女たちの勝利
16         密使

データ篇は初出が

「小説すばる」2007年7月号~2007年11月号
単行本化にあたり、大幅に加筆・修正いたしました。

と注があり、装丁関係者は以下の通りです。

装画 八木美穂子
装丁 松田行正+日向麻梨子

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