紙の本
著者があたえる刺激をネタに自分でかんがえよ!
2009/03/29 19:04
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は日本中に「思考停止」したひとがはびこっているのをうれいている.藤原正彦の「国家の品格」を「思考停止のススメ」と評し,「ものを考えない」小泉純一郎にだまされた国民も思考停止しているといい,食品偽装に関しては「日本の食品には,真実性のかけらもない」と評している.こうなった原因のひとつとして,思考をきたえない「偏差値教育」をあげ,「少年ジャンプ」もヤリ玉にあげている.中国,インドをはじめ日本以外の国では学生が必死に勉強しているなかで日本の学生だけが意欲をうしなっていることに危機感をもっている.
興味ぶかい点のひとつは,「いわゆる教養主義は 1970 年前後に消滅し」,「最近では世界のエグゼクティブと言われる人間でも,伝統的な教養をあまり知らない」,だから「古典的教養」を復活させるのでなく,ネット社会重視の「21 世紀の教養」を身につけるべきだといっていることである.
この本の内容にはうたがわしい点も多々ある.「思考停止」してそれを信じるのは著者がもっとものぞんでいないことだろう.刺激的な著者の意見を自分のあたまでかんがえなおせば,えられるものはすくなくないだろう.
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大前さんの最新刊である。大前さんの本は、多くを読んだ事がないので、
体系的に「この本」の位置付けなどは出来ない。よって、大前ファンの皆様に
とっては有益な事は言えない・・・と思う。
本書の内容は、すばらしく明快で、2メッセージである。それは、
1.自分の頭でとことん考えろ!
2.学べ!知識・改善・発展に貪欲になれ!
これに尽きる。そして、これを立証するために、各フェーズ(分野)において、
例えば、政治や社会、教育、若者というカテゴリーで、何も考えていない事を
述べている。そして、自前の論説を展開している。
そして、いつもどおり「IT・英語・ファイナンス」の重要性も述べている。
これは個人的にも大切だと感じていて、ITはともかく、英語は以前から
ファイナンスは最近始めた次第である。
ただ、前から地頭を鍛える事は理解していたので、それほど有益なものでは
ないかと考えていたところ、最後になかなかよいアドバイスがあったので、
それを要約し挙げておくと、
1.あなたは発展途上国や資本主義の負の部分に対して何かしてるか?
2.世界の現状について知っているか?
この2点が非常に大切であり、今後の教養となるとの事だ。
特に、1に関しては考えていたり、知っていたりするだけではなく、
何か具体的に行動をしているか?ここがポイントになっている。
最近というか、10代の頃から「自分になにか出来ないか?」と考えて
結局今になっても、何も出来ていない(募金ぐらい)。情けない。
国内の問題も大切だが世界を見渡せば、国内の問題など瑣末だと感じられる程多くの
深刻かつ多くの問題が存在する。それに対して、何か行動したいと思う。
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日本・日本人がどれほどバカなのか、世界に遅れをとっているかというのが書かれてあった。各章にいくつか出てくるQのところでページを止める度に、逆に自分が普段考えずに本を読んでいるんだなぁ、ということに気付いてしまった。自分にとってこの著者の本を読むのが初めてだからなのか、知らない情報なんかが多く、文章に勇気づけられたり(?)したので1600円以上の内容はあったと思う。日本人は死ぬときに一人平均、3500万円残すという話や本を読む時間を1にしたら、その本について考える時間を5にするという話(210ページ)が印象に残った。まずやるとしたら、海外にお金を預けてみることかな。
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大前氏の本を読むと、勉強しよう、前に進もう、という気になれる。
(もしご本人と知り合いなら、具体的に動かなければ意味がない、と怒られそうだけど(笑))
今回は、特に、
?比較のためのフレームワーク
?今後強化すべきこと
の2点を得るヒントになった。
?
今回、特に役に立ったのは、日本が学ぶべき対象、ということで
アメリカ(大国)、中国(中規模国家)、韓国・ドイツ・北欧(小規模国家)の3つを挙げていたこと。
その中で、大前氏は、いいところは取り入れればいい。悪いところを挙げればきりがない。
と述べている。
まさにこの考え方は、視野を広げて、様々な対象から学ぶことの大切さを教えてくれている。
今回は、
・業界トップ
・業界中堅
・新規参入(業界の中で小規模だが勢いがある)
の3つを分析するというフレームワークとして昇華させたいと思った。
?
また、大前氏は、ビジネスリーダーは
1. 英語
2. ファイナンス
3. IT
という三種の神器を持つべきだと、いろいろな本で言っている。
3については、やっぱり、これからのビジネスにおいては
ITにより解決しなければならない点が多いことを強調している。
(避けられるなら、避けようと思っていたが、そうも言っていられないので、勉強しよう)
これら3つに加えて、現在の教養として必要なことは、
地球市民として何をすべきか、ということである、という。
視野を広げないといけないな。
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大前さんの近著。
全体的には勉強のモチベーションを高める内容である。
しかし、以前よりも内容が過激になっている。
ただ全体的に話が大きくなりすぎる面があり、すぐに落とし込むのは難しいかもしれない。
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相変わらずこのオサーンは自慢話&愚痴が多いわけですが。しかしながら「問題の論点がすり替えられる」っていうのはわかるなあ。普段自分がなんとなーくおかしいと思っている事をこのオサーンは愚民どもにわかりやすい日本語に噛み砕いておしえてくださっているのですよね。かしこくなりてええな。そして日本語うまくなりたい。
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2009年2月21日読了。
集団低IQ国家になり下がってしまった日本。大前氏の主張は個人ひとりひとりがこの状況に気づき、自分で身を守ることができるような力をつけるべきだと。現代の三種の神器は英語・IT・ファイナンス。現代の教養もこれに即したものであり、戦前の古典や音楽・芸術などだけでは、国際的なリーダーと対等に話をすることができない。また、日本には真のリーダーがいない、そしてそれを作る土壌がない。このままではポルトガルのようになるとの警鐘をならしているが、本当に日本全体としての政策を考えなければ、近い将来十分起こりうる。深刻な危機感を持った。
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【知の衰退からの脱出】
A.パスカル:考えることは疑うことからはじまる。
B.バカっぽく見えるのは考えていないからだ。
C.原発を完全な形で供給できるのは会社は4社。日立、東芝、三菱重工、アレヴァである。
D.大前研一ライブ(bbt757.com)
E.毎週土曜日に3時間時間を作り自分が関心があることについて、Googleでネットサーフィンをする。そしてどういうことであるか?私ならこう考えるとレポートにまとめる。自分の知識の棚が増えていく。
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自分自身が一番恐れていることが、「知の衰退」なのだと思う。そんな観点でまとめている本に関心があって購入してみた。大前本。最近感じる社会の低能化について、厳しい指摘がなされていた。個人的にも後輩としてみる人たちに総じて感じることであったので、深く共感した。その人たちは大変高学歴(東大理系学卒、院卒)なのに、どうも自ら問題・課題を見つめ、解き明かすための思考・整理し、プロセスと立案した仮説を検証するをはしょりがちだった。著者は集団となると低IQになってしまう点について特に危機感を感じて論陣を張っているが、やっぱり「政府・官僚の愚民化政策の成功」という指摘が一番ショッキングで恐ろしいことだと思った。また、マネーほどのスピードは無いかもしれないが、この状況を見極めた思考し行動できる人たちは既に国外へとシフトし始めているという現実にもっと関心が高まってくるのだろう。そろそろ私も国外逃亡プラン実行のときなのかな。まあ、少なくともマスコミを含めて、巷で流されているニュース・情報はそのまま鵜呑みにしないで自分なりに考えながら取り込む努力を続けるようにしよう。(WBCが韓国では凄く盛り上がっているような報道がされているが、韓国TVの視聴率を見てみると実はドラマの方が視聴率が数%高く、新聞が書きたて煽っているに過ぎないとか、いろいろあるよね)
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今、日本に暮らし、
これからも日本で暮らすなら、
ぜひ読んでおきたい一冊。
人生は人任せにできない。
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大前研一らしい切り口から現在の日本の現状に警笛を鳴らしている。鎖国国家日本の行く末を、本気で変えなければいけないという気持ちになった。適切な武器を身に付けて、世界を舞台に活躍できるよう勉強していきたい。
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集団IQが低い日本、そして個人としてIQも相対的には低い日本人。
なぜこうなったのか、そしてどうしたらよいのか。
そしてこのままだとどうなって行くのか。
大前さんの分析は非常に興味深い。
日本の教育にはない考える力の養成。英語力、ITスキル、財務スキルも大事だが一番大事なのはやはり自分で考え
リスクを持って行動し自分の人生を生きることだと改めて実感する一冊。
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考えることは難しい。
情報がなければなにもわからないから、情報を頭に入れるが、
それを処理する「考える」という行為は意識的にされるべきだろう。
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「考えること」の大切さを説いてくれている。大前氏が何度も言っていることを読者や今の人達が何もアクションを起こしていないことに対し、少し怒りが込められている。「ピンチこそチャンス」という言葉を元に、横並びの集団から抜け出るヒントも込められていた。現代のホワイトカラーに必要なのは、 1English、2IT、3Financeである。それは世界で戦う上で共通項として存在すると書かれている。何度も出てくるこの3つ。いかに大切かが伝わる。刺激的。
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大前さんについてはもはや説明不要でしょう。ですが、大前さんの著作を読むのはこれが初めてでした。
本書では、個人としてはIQの高いハズの日本人が、集団になると低IQになり、その実態と弊害と対策を書いたもの。氏の言うところによると、「低IQ=考えない」ということだ。考えることを放棄し、マスコミの煽りによって、単なる二項対立にエモーショナルに反応するだけになる。郵政民営化が小泉人気によって ○か×かの人気投票になり、もっと根本的なところである、廃止すべきであるのでは?という議論がなされない。そして自民党にYesをつけた国民が、その数年後に今度は年金問題で自民党にNoをつきつける。年金問題の何が問題かということが議論されることなくだ。
考えないこと。それは言ってみれば「A→B→C→D」では無く、「A→E」とぶっ飛んでしまうということだ。まだ「A→D」とぶっ飛ぶならマシだ。ちゃんと考えてプロセスを経た後に到達するハズのDに繋がるからだ。ただそれがマスコミや政治家によって歪められて、本来到達すべきところである「E」に繋がってしまう。
では私たちが「考える」ためにはどうすればいいのか? 氏はグローバル化、地球市民化する中で生き残る3種の神器として「語学」「ファイナンス」「IT」の3つを上げ、それを教養として学ぶことを主張する。昔の文学や音楽などの所謂ハイカルチャーが「教養」と呼ばれる時代は終わったのだ。「バイオ燃料についてどう思うか」、「Googleは今後どうなると思うか」といった現代の問題群に対し、それについての情報を知っていて、自分の頭で加工し、そして自分の意見を述べることが平然と求められる。知らなければ「そんなことも知らないのか」とNoを突きつけられ、答えられないと市場価値、グローバルな価値は無いと判断される。
うーん…自分はNoすら突きつけられる資格が無いではないか…と暗い気持ちになったと同時に、モチベーションを刺激してくれる1冊でありました。