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多くの名著の書いた人、書かれてる内容、本編のさわり、発刊後の影響などが書かれている。
名前は知っているが何をした人か知らない人も多くいた。
著者の理系好きがヒシヒシと伝わって来て、紹介された本をつい読みたくなる。
紹介文では読みやすいと書かれてる本も多いが、素人が読むと難しいのでは?と思うが、どれか1つでも読んでみようと思う。
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鎌田浩毅(1955年~)氏は、東大理学部地学科卒、通産省(現・経済産業省)地質調査所主任研究官、米国内務省カスケード火山観測所上級研究員、京大大学院人間・環境学研究科教授等を経て、京大レジリエンス実践ユニット特任教授、京大名誉教授。専門は火山学、地球変動学。「科学の伝道師」を自認し、科学教育、アウトリーチにも力を入れ、京大で行っていた講義「地球科学入門」は毎年数百人を集める、教養科目1位の人気講座。一般向けの科学書や啓蒙書も多数執筆。
本書は、世界の新しい見方を与えると同時に、現代文明の基礎を作ってきた、理系の歴史的名著14冊を取り上げ、それぞれについて、「書いたのはこんな人」「こんなことが書いてある」「その後、世界はどう変わったか」「エピソード」「科学者の教訓」「さわりピックアップ(原書の一部の引用)」という項目で、その魅力を紹介したものである。また、コラムとして、それぞれの名著から著者が想像を膨らました現代の関連書も紹介されている。
尚、取り上げられた14冊は以下である。
第1章:生命の世界・・・ダーウィン『種の起源』、ファーブル『昆虫記』、メンデル『雑種植物の研究』、ワトソン『二重らせん』
第2章:環境と人間の世界・・・ユクスキュル『生物から見た世界』、パヴロフ『大脳半球の働きについて~条件反射学』、カーソン『沈黙の春』
第3章:物理の世界・・・ガリレイ『星界の報告』、ニュートン『プリンキピア』、アインシュタイン『相対性理論』、ハッブル『銀河の世界』
第4章:地球の世界・・・プリニウス『博物誌』、ライエル『地質学原理』、ウェゲナー『大陸と海洋の起源』
私はこれまで、『二重らせん』、『生物から見た世界』、『沈黙の春』の3冊は読んだが、そのほかについては、原著者の歴史的な功績の概要は知りつつも(ライエルのことは知らなかったが)、著作を手に取ることはなかった。それは、現代において読むなら、むしろその後の研究成果などを含んだ、その分野の(一般向け)解説書の方がいいのではないかという考えによる(また、いくつかの本は大部であることにもよる)のだが、本書を読んで、それぞれの著作・原著者の持つ様々な面を知ることができ、とても参考になったし、更には、原書を読んでみたいという思いも喚起された。
「科学の伝道師」の鎌田氏ならではの一冊といえるだろう。
(2022年4月了)
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『相対性理論』や『二重らせん』『昆虫記』等、有名な理系名著14冊について、コンパクトにまとめられた一冊。
『世界がわかる理系の名著』という、何とも学問チックな名前の書籍のため、一見とっつきにくさはありますが、内容や表現はいたって簡明であり、「私は文系出身です!」という方でもスラスラ読めると思います。
例えば、アインシュタインの『相対性理論』。
名前くらいは耳にしたことがあると思いますが、これを真面目に理解することは、この上なく困難なことです。
本書では、著者の鎌田先生が、私たちの代わりに複雑難解な文献を読み込み、噛み砕けるだけ噛み砕き、予備知識がない人でも簡単に理解できるように記述してくれています。
全14冊の名著について、それぞれ20ページ程度でこんなことが書かれています。
■どんな人が書いたのか
■書籍はどんな内容なのか?
■その後の世界にどんな影響を与えたのか
■名著誕生にまつわるエピソード
■著者から学ぶ教訓
-1番薦めたいポイント-
世界的大発見をした過去の偉人たち14人の生い立ち、ターニングポイントとなった出来事がエピソードとして記述されているのですが、この内容がとても印象的で面白い。
-こんな一冊-
教養を深める一冊
文系出身に薦めたい一冊
読み物としても面白い一冊
簡明な表現でコンパクトにまとまった一冊
本棚に並べたい一冊
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教科書に出てくるような有名な理系著書14冊について、それぞれ作者のプロフィール、書籍の概要、世界に与えた影響がわかりやすく記載されている。
・ダーウィンは金持ちのおぼっちゃん
・パブロフは犬ではなく消化生理でノーベル賞をとった
・レイチェルカーソンの「沈黙の春」で残留農薬の危険性が知られるようになった
・ハッブルの「銀河の世界」は一般人でも読みやすいらしい
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斎藤孝氏おすすめ:
「著者は火山学の専門家であり、また、京都大学で受けたい授業ナンバーワンの名物教授として有名。この本は、代表的な理系の古典14冊について、鎌田先生がわかりやすい要約を解説をしてくれている。」
ファーブル『昆虫記』、ワトソン『二重らせん』、カーソン『沈黙の春』、ガリレオ『星界の報告』、ニュートン『プリンキピア』、アインシュタイン『相対性理論』等々、世界を変えた理系本を取り上げ、知っているようで知らないその中身、当時のエピソード、そして現代にどう役立てるかなどをわかりやすく解説。エデュケイション(教育)とエンターテインメント(娯楽)が合体したエデュテインメントな一冊。
目次
第1章 生命の世界(ダーウィン『種の起原』;ファーブル『昆虫記』 ほか)
第2章 環境と人間の世界(ユクスキュル『生物から見た世界』;パヴロフ『大脳半球の働きについて―条件反射学』 ほか)
第3章 物理の世界(ガリレイ『星界の報告』;ニュートン『プリンキピア』 ほか)
第4章 地球の世界(プリニウス『博物誌』;ライエル『地質学原理』 ほか)