投稿元:
レビューを見る
表題のドラマがNHKで放映されていたので、その感想を。
主演女優(吹石一恵)の英語のひどさと、主演男優(クリス・ペプラー。そもそも彼は俳優ではない)
の演技のひどさはひとまず置いて、国際機関勤務の女性を主人公としたドラマを全国放送する
というNHKの画期的な取り組みと心意気は高く評価したい。「イメージ先行」ではあるものの。
1.UNHCR職員の心構え
ロスター制で派遣先が決まった職員に対し、同僚職員が「ついでに遺書も書いておけな」と言うくだり。
危険地、紛争地に赴くのであればケースとしてはあるかもしれないが、それは個人でどうにかする問題で、
わざわざ同僚が指摘する問題ではないと思う。
それに、UNHCR職員はあんなにナイーブではないだろう。私もかつてUNHCR職員と業務上の
付き合いがあったが、担当者は確かアフガニスタンでの経験もあったと記憶している。
彼は非常に淡々とプロフェッショナルに仕事をしていた。いちいち感傷に浸っていられないだろうし、
国連機関であればメンタルケアも十分に行われていると推測されるので、オフィスでつらい内容の
メールが届く度に奇声を発したり、トラウマを抱えたまま20数年も勤務し続けるというのは不自然だ。
2.アフガニスタンの描き方
UNHCR職員が「アフガニスタン」で「銃撃」されたというプロットに、どこかバイアスがかかっていないか?
確かにUNHCRの性質上、国境付近の危険地や紛争地に赴く可能性が高いとは思うが、どのような
リスク対策を講じているのかという視点が欠けているため、全般的に「国際機関勤務」「アフガニスタン」に
対して不必要な(あるいは過剰な)不安や、危険視を増幅させかねないのではないか?と思った。
なお、TVドラマと原作とではストーリーが大きく変更されている。別のストーリーと言ってもいいぐらい。
投稿元:
レビューを見る
『自分だけの価値観を守り、お金よりも大切何かのために懸命に生きる人々を描いた6編』だそうです。
みんな別々の大事なことがあって、
別々の守り方があって、
人生ってこんなものなんなのだろうな、と思えるお話。
投稿元:
レビューを見る
後日書きます
【引用】
才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり
犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり
難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。
自分だけの価値観を守り、お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編。
あたたかくて力強い、第135回直木賞受賞作。
投稿元:
レビューを見る
6編の短編小説からなる本書は、1つ1つが楽しめた♪
それぞれのストーリーの中で、主人公たちがお金のためでなく、名誉のためでもなく、自分の中での何か大切なもののために不器用に生きている。
その不器用さが突き抜けていて、どこか心地よい感じ。
投稿元:
レビューを見る
短編集。
自分の幸せを追及するのもいいと思う。
でもやっぱり誰かの役に立ちたい、そんな存在でありたいっていう気持ちが湧いてくる一冊。
どの話が強烈に好き!!とかではないんだけど、
どれも読後感が気持ち良くて、良い一冊だと思います。
投稿元:
レビューを見る
読みたいなぁって思ってた直木賞受賞作品が文庫になっていたので即購入。
気づいたら苦手な短編小説でした(汗)
話の背景が一作一作すごく丁寧に描かれてて
森さんの知識というか情報収集力というかにとっても驚いたんだけど
細かすぎてあたしはちょっと疲れてしまった…
難しくってさ…
ダイブは面白いって聞いたから読んでみたいような
でも二作中二作あたしとは相性が悪いみたいだし…
悩みどころ。
投稿元:
レビューを見る
森絵都は短編集でもすごいと思う。
非常に感動した。いろいろと考えさせられる作品。
題名にぴったりの作品。
投稿元:
レビューを見る
不覚にも、電車に乗りながら読んでたら
泣きそうになりました。
すごく分かりやすかった。
短編を通して、筆者が伝えたいであろうこと。
本当に、価値観って色々あるんだということ。
投稿元:
レビューを見る
「器を探して」「犬の散歩」「守護神」「金の音」「ジェネレーションX」「風に舞いあがるビニールシート」の短編集。
個人的には「鐘の音」が一番好きだった。仏像修復師だった潔。仏像に入れ込んでいく姿が病的でもあり、そこがよかった。
表題作は国際公務員のエドの元妻里佳。
仕事に生きる夫を持つと結局時間が合わなくなって離婚するのかなー、などと思ったが何だか割り切れない2人だったな。むしろ最後に手を握っていたのをちゃんと分かっていたところに愛情を感じたくらい。
どれもあるようなないような、人と人の話でよかった。
投稿元:
レビューを見る
不器用だけど、絶対に無くしてはいけないものが何なのかを知っている。
登場人物一人一人がそんな人たちです。
きっと苦しいんだろうな。
きっとつらいこと、あるんだろうな。
それもすべて引き受けた上で、彼らはその大切なもののために
今日も賢明に生きている。
私も、こんな風に生きたいな。
投稿元:
レビューを見る
表題作のドラマを毎週見ています。原作が気になって詠んでみました。
6つの短編がそれぞれまったく違った世界を描いているのですが、どれもこれも引き込まれてぐいぐい読んでしまいました。
どれもいいけど、私は「ジェネレーションX」が好き。読後感がさわやかです。
投稿元:
レビューを見る
ちょうどUNHCR関連のプレゼン準備中に読んだから余計かなあ
タイトル爽やかだけど命のことだったのね
投稿元:
レビューを見る
表題作のドラマがきっかけで手に取りました。
自分の大切なもの、価値観を守るのって、本当に難しい。
けれど、一生懸命に取り組むからこそ、空しさや孤独を感じることなく、自分の中に何かが蓄えられていく、広がっていく感覚や満足感、誇りを得られるのだろうな。
何か素晴らしいことを成し遂げたいわけじゃないけど、自分を信じて、正直に生きたい、と願う人にオススメしたい一冊。
投稿元:
レビューを見る
森絵都さんの小説はこれが2作目です。タイトルが気になって買ってみましたが直木賞作品なのです。
6編の短編小説で、生きて行く上での自分の中の価値観、大切なもの、がテーマになっています。
なんとなく、あまりのめり込めない話の展開だった。その中でも唯一「ジェネレーションX」は面白い。
生活や仕事にちょっと疲れた人間と、若くても人生を悟ったような若者とのやりとりが面白い。
こんなことがあるから、人生やめられない、って思わせる小説だった。
投稿元:
レビューを見る
森さんてこんな作風だったっけ。と言うのが最初の印象。
もっとも考えてみればさほど多くを読んでいる訳ではない。「永遠の出口」「カラフル」「DIVE!!」。どうも「DIVE!!」の印象に引かれたらしい。
6つの短篇、それぞれが楽しめました。特に表題作の「風に舞いあがるビニールシート」は、テーマが重い分だけ圧倒的と言えるほどの力を感じます。もっともエンディングがホームドラマ過ぎる気はしますが。
仏像復旧をテーマにした「鐘の音」も読み応えが有りました。