紙の本
企業スポーツのあり方について
2021/05/05 23:08
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投稿者:沖田圭介 - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社経営により,クラブが廃止にされる事実がわかった。
再結成をし,1試合のみ行うまでの物語であった。
人間関係が色々と絡み合って内容が濃いもであったが,ラストシーンが呆気なかったと思う。もう少しラグビーの試合展開と最終展開が書いてあっても良かったと思う。
紙の本
過去の清算
2018/01/08 10:50
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
武蔵野電産ラグビー部は、社会人スポーツの置かれている厳しい状況の例外とはならず、廃部になってしまった。最後のリーグ戦、負ければ終わりという中で宿敵フジビールとの試合は引き分けになり、抽選で敗退が決まってしまった。それから5年が経過し、あのときの中途半端な負けをなんとか清算しようと、かつてのチームメイトでフジビールと再戦しようと動き出す。
主人公桐生は抽選負けをした島、スポーツキャスターに転身した村瀬を試合に出すことに成功する。しかし最後の木塚は難しい状況であった。島は過去を引きずっているために踏ん切りがつかなかっただけであり、この試合で過去の挫折を思い出に変えることができるのだから、説得もできるものだ。村瀬もラグビーに強いこだわりがあるがゆえに渋っていただけであり、本気になれば試合に誰よりも力を注ぐだろう。木塚はそうした過去の苦い経験で参加を渋っていたわけではない。本人は出たくても、詐欺会社の一員であった問題で参加できなかった。警察の協力で最後に現れたのは物語の予定調和であるが、島、村瀬、木塚とそれぞれ別の問題を抱えた人物達を再戦に引っ張り出す物語は、一般的なスポーツモノとは違った印象を与えるものであった。
本作で過去を引きずっていない松田が異色の存在だ。桐生・島・村瀬・木塚と全員過去に苦い思いを抱いているのに対し、オーストラリアで会社経営をしながらラグビーを続ける松田。彼にフォーカスした話もあってよかったのかもしれない。
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この作者がスポーツ小説を書くとは知らずにいて、偶然知った「チーム」を皮切りにいくつか読んでいる中の一冊。社会人ラグビー引退後もラグビーにかける主人公の情熱があつい。いやあ中年版の青春小説といったとことろでしょうか。
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廃止になったラグビー実業団チームの元メンバーが、かつての最終試合を再現するため再びチームメイトを集める。
ラグビーという競技を良く知っていれば、もっと楽しめたのだろうなーと思う1冊、でした。
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堂場瞬一お得意の、スポーツ小説。今回は、ラグビーは舞台です。
『いつか白球は海へ(http://booklog.jp/item/1/4087464369)』では、
物語の時代が1970年代で、文体もなんか固く、あまりこなれていない
雰囲気を感じていましたが、この作品は、その後のスポーツ小説に
続くような文体、ストーリー構成になっています。
基本、彼のスポーツ小説は、主人公に対立する人がいる構成ですが、
この作品もその例にもれません。
少し、ひねりが足りない感じがしますが、基本的に、安心して、
楽しく(?)読むことが出来ました。
解説が、元ユニクロ社長、現ローソン副社長の玉塚元一氏。
その解説は解説で、意外に興味深いです。
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自分達の会社が経費削減においてラグビー部を廃部することになり
その最後の試合となった一戦で引き分け、そして抽選で負けた。
5年後一人の仲間の死に集まった彼らはもう1度あの試合を戦いたいと
再戦に向けて動き出す。
主人公の桐生を中心に様々な考えや環境のことなる仲間たちが
集まるが、事情ににより試合に出たくないと考える仲間もいる。
渋る仲間を桐生が説得していく。
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ラグビーを題材とした堂場瞬一のスポーツ小説。
会社のリストラで廃部となったラグビー部のメンバーが様々な事情を抱えながら、引き分け・抽選負けに終わった5年前の最後の試合の相手との再戦を目指すストーリー。
企業スポーツ部の廃部が続く昨今に通じる内容だが、試合を実現させるまでに重きを置いているため、後半は尻切れ感が残った。作品名の二度目のノーサイドを彼らがどう迎えたのかを描ききって欲しかったとおもう。
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「ラグビーは少年を最も早く大人にし、男に永遠の少年の魂を抱かせる」冒頭記載そのままのラグビーに取り憑かれた中年男のロマン小説になっており、かなりベタでアツイ展開ではあるんだが、それでも全編を貫く中年男の後悔・挫折・迷い・諦め・怒り等々が混ざり合った心境には共感できる部分もあるし、チームを去ったメンバー各々のその後の人生模様も色々で読み応えはある。また、サッカーを敵視しているところなんかはラグビーファンの支持を得やすいだろう。ただし、登場人物が35歳前後のワリには皆オッサン化してるなあという気もするが。
難点は、著者が経験者ではないのか、所々おかしな記述(後ろからタックルが怖い)があったり、ラグビー知らない人向けの説明が冗長でクドイ事。また、出てくる女性陣も皆理想化されすぎで、女性が読んだらこの辺は男性作家の妄想と言われそうな感じもするし、そもそもこんなストーリー自体受け付けないかもしれない。
刑事の「何もかも信じられない世の中だからこそ、ラグビーぐらいは信じたい」というクサイ台詞は気に入った。(こういうテイストが受け入れられない人にはこの作品は読んでも仕方ないかも・・・)
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実業団ラグビーチーム武蔵野電産ラグビー部は不況の影響を受け、廃部になった。
自分たちのラグビーができず同点でのくじ引き負けとなった最後の試合をから5年が経つが、当時選手だった桐生は35歳になった今も中途半端な気持ちが燻り続け、新しい一歩を踏み出せないでいた。
そんな時、当時マネージャーを務めていた石川が亡くなった。
当時のメンバーはそれぞれ別の道を歩んでいたが、葬儀のため5年ぶりに顔を合わせた。
「あの試合、もう一度やってみないか」
あの日と同じ場所、同じメンバーで決着をつける。
桐生は、かつての仲間たちに声をかけ始めるが、それぞれの事情があり拒む者たちを説得できずにいた。
果たして、再試合は叶うのか。
もう一度、本当の自分と向き合い、プライドを取り戻すことができるのか。
ラグビーという固い絆で結ばれた男たちのストーリー。
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5年前、納得できない引き分け後くじ引きで敗退し、
解散となったラクビー部の試合。
かつての仲間の死によって、再度試合をやり直したいと
熱望し、仲間たちからも、妻からも、上司からも、冷たい反応を
受けながらも、熱意で押し切って試合を開催する。
男、おとこした小説です。
ラクビーよりも復帰へ向かう姿が主。