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面白いが、最初は中々人物関係が掴めない。『怪異』というだけあって様々な事件は起きるものの、時間が次々に移り変わり、まさにジェットコースターのような目まぐるしさだ。
ただ作品に出てくる大物達との掛け合い、特に主人公である平賀源内の破天荒ぶりに読んでいる此方も何だか楽しくなってくる。
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「だましゑ歌麿」に繋がる一連のシリーズの第一弾。山東京伝が主人公のオカルトミステリー(?)小説です。
ミステリーとファンタジーとアクションがいい具合に配合された秀作。
京伝は大概の小説で戯作界の重鎮として出てくるのですが本作では売れる前の若手時代です。ちょっと青くて弟分な感じの彼は新鮮です。特に兄弟子の窪田安兵衛(後の窪俊満)との絡みが良かったです。
高橋先生はホント押さえどころってもんをわかってるぜ…
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絵師で戯作者の山東京伝を主人公にした江戸の謎とき物語。世を忍ぶ平賀源内と一緒に、幽霊や祟りなどの怪異をその裏にある人の欲やわけありの事情をひもときつつ、法の正義だけではないものさしでカタをつけてゆくお話。とてもおもしろかったです。源内の懐刀で女よりも美しい役者崩れの蘭陽がいい味を出していました。
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2010.05.12 読了
このシリーズはどこから読み始めたら良かったんでしょう。さっぱりわからん。というかすでにあと一冊を残すのみ。
これが一番最初に読むべきだったんでしょうか??すべての始まりというか、「だましゑ歌麿」を軸にすると、夜明け前的なポジションかしら。時期はだいぶかぶっているけど。
仙波の旦那が出てこないのでさみしい。けど源内さんがいるので大丈夫。今回も文句なくおもしろかった!
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せっかくなので、続けて時代物を(^ ^
...時代物と言っても、これはかなり
「荒唐無稽」な設定。
何せ主な登場人物が、山東京伝と
牢屋で死んだはずの平賀源内(^ ^;
しかも「怪異佇帳」のタイトル通り、
物の怪やら生き霊やらと言った、
「どうリアクションしてよいのやら」
というものがテーマで。
でも、ただのドタバタではない。
何か怪異があって、それを
(江戸時代の)科学で説明するが、
一部には本物の物の怪が混じってた、
というような構成で。
その「謎解き」部分が良くできるので、
全体として不思議な説得力がある(^ ^
時代物はほとんど読んだことない、
と思ってたし書いてたが、
この作品を読んで思い出した。
こういう「実在した歴史上の人物」を
登場人物として話を組み立てるのは、
鯨 統一郎氏がよくやっていた。
何だ、読んだことあったんじゃん、
時代物 > 自分(^ ^;
荒唐無稽と言いつつも、これもやはり
江戸の昔の庶民の生活がよく描かれていて
読みながら自然にその世界観に浸れる。
また、舞台が現代では成立し得ない話も
「時代物ならまぁ有りかな」的な
敷居を下げる効果もあるか > 時代物
それでも、飢饉に喘ぐ農民や、
「政治家」の変わり身の早さなど、
人物描写がきちんとできているので
最後までぐいぐい読まされる感じ。
もちろん、その時代のリアルを
知っている訳はないのですが、
「さもありなん」と思わせるだけの
ディテールの描写が心地よい。
ある意味水戸黄門的な、
「安心感」を持って読める作品。
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テンポがよくて面白かった。このシリーズはどれから手をつけていいか迷うけど、蘭陽さんさえ元気なら無問題。
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全1巻。
「だましゑ歌麿」から始まる
一連のだましゑシリーズ。
それのサイドストーリーみたいな話。
別物の物語だけど、
だましゑの物語と同じ世界、時間軸で進む。
だましゑシリーズのスピンオフ、
「春朗合わせ鏡」「蘭陽きらら舞」で活躍する
蘭陽はこっちの小説のキャラっぽい。
だましゑ歌麿
http://booklog.jp/users/bullman/archives/4167164094
春朗合わせ鏡
http://booklog.jp/users/bullman/archives/4167164124
蘭陽きらら舞
http://booklog.jp/users/bullman/archives/4167164167
だましゑシリーズとどっちが先に書かれたのか分からないけど、
時間軸的には1作目「だましゑ歌麿」の直前から。
ちょいちょい「だましゑ歌麿」で起きた事柄の記載があったり、
シリーズを読んでるとより楽しめる。
話的にはちょっと苦手なオカルトものなんだけど、
単なるトンデモじゃなくて、
うまい具合に人情話に落ちてたりして、
あまり気にならなかった。
むしろ何故か爽やかで、かなり面白い。
シリーズ内では異色だけど、
これが一番好きかも。
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今回は,山東京伝と窪俊満,そして平賀源内が主軸。
京伝は,他の巻での主軸たちと違って,掴みにくい。
そこが魅力なのかもしれないけど。
彼ももとは絵師だったんだな。
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だましゑシリーズ、今回は伝蔵こと山東京伝が平賀源内と出会って、おかしな事件に出会う短編集。
表題通り、怪異にまつわる話を軸に書かれているが、「生霊変化」「悪魂」の生霊、悪霊の話は、情のある質の良い怪談に仕上がっている。
1作目の解説で書かれていたが、この作品は、時代背景やその人を後から調べたくなるような、魅力がある。
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Tさんのお勧め。
人気作家で、凄腕の商人で、イラストレータでマーケッターの山東京伝が主役。
でもそれを知っていた方が楽しく読めるのか、
知らない方が楽しいかは微妙。
私は知らなかったので、
鶴屋南北、蔦屋重三郎、平賀源内といった有名人が登場する江戸時代ものなんだなーと単純に楽しめたが、
山東京伝の伝記的話を期待していると肩透かしを食う。
平賀源内につきあって福島まで行ったり、
ようやく嫁にもらった花魁に悪霊がついたり、
とまあ、怪奇ものといえば怪奇ものかも。
それにしても、平賀源内はよく出てくるなー。
源内だして不思議を作り出したり、不思議を解いときゃ良いと思ってるんじゃないのかなー。
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1779年に獄死した筈の平賀源内と伝蔵・安兵衛が知り合い、用心棒然の元陰間茶屋の蘭陽を加えた4人で、色んな騒動に巻き込まれたり・引き起こしたり。モーツァルトやカントの時代のお江戸もの。
時の老中が田沼意次→松平定信となれば、こういう職業の人達が影響受けるのは必至。ソコが痛快、この連作集の肝。佐竹藩で後の平田篤胤と会ったりもするが、裏切られて自殺した遊女の祟りは凄かった。累もびっくり、投げ込み寺の土の中から棺桶を開けて出てくるんだよ〜ひいいい!
本筋からズレたところだが、化け屋敷騒動で調子に乗る、勝俵蔵こと鶴屋南北がやり過ぎで素敵w
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なんと今度は山東京伝に加えて平賀源内まで登場。
少し冗長な感もありますが、歴史上の人物が活き活きと活躍するこのシリーズは読んでいて楽しいなあ。
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2019.4.23完了
高橋克彦著であれば外さないと思って読む
うん、外してはいない
が阿弖流為藤原九戸の東北三部作を読んだせいか大人しいことにちょっと物足りない
江戸時代なんだから大人しいのは当たり前なんだけど
いや、面白かったよ
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山東京伝、平賀源内、田沼意次、松平定信などなど、教科書で名前だけは知っている歴史上の人物が登場してきて、次々ストーリーを展開していく。東北の具体的な地名を地図帳で確認しながら読み進めていくのも、高橋さんの作品を読む時のいつもの私の楽しみだ。窪俊満、鶴屋南北、太田蜀山人、、、などなど、少々マイナーな実在の人たちも各所で活躍し、歴史好きの私には、たまらない一冊でした。