紙の本
ニーチェがもっともよくわかる新訳です!
2016/06/12 09:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニーチェを理解することはとても難しく、なかなかニーチェの著作を最後まで読了することができません。本書は、彼の『道徳の系譜学』の新訳です。ニーチェは単に道徳的な善と悪を転倒させることではなく、西洋文明の根本的な価値観を転倒させることを主張していたことがこの新訳でようやくおぼろげながらわかりました。これまでニーチェにてこずった方々は、再度、この新訳で挑戦されてはいかがでしょうか!
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新訳は読みやすくていいですね。
2016/02/16 02:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かわうそ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この新訳シリーズは読みやすくて最後まで挫折知らずで読み通せるので、
有り難いですね。他の書籍も順番に読んでいきたいと思います。
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当時の西欧の道徳への反発
2022/10/09 09:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニーチェにとって当時の西欧社会が生きづらかったのがよく伝わりました。ニーチェの主張が全て現代に通じるかは分かりませんが、鳥観的に西欧道徳の歴史が解って読んで有意義な一冊です。ニーチェのエッセンスが詰まった一冊でもありますので、入門書としてもお薦めです。
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善悪の起源、良心の起源、禁欲の起源、それらが如何に倒錯的に現れ、人間を支配してきたか。それは近代科学のような学問の領域においてさえ。
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キリスト教=奴隷道徳
弱者は現世での善行を通じて天国にいけるという信仰にもとづいている
これはただのルサンチマンでしかないんだって~
神は死んだ=従来の虚構の価値観崩壊って意味なんですね
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2010.8.14
ユダヤ教・キリスト教が生み出した「善悪」の概念。
キリスト教の禁欲的な理想=虚無への意志である。
しかし、キリスト教自信が育んできた誠実さが、その起源を暴き、その虚偽を告発する。
ルサンチマンの存在を。
そしてニーチェは言う。
「生を肯定せよ。」
入門書で読んだこと以上のことはわからんかった。
再読が必要
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西洋文明批判というニーチェの畢生の課題を、道徳の価値を問うという方法から遂行する。一応論文集という体裁はとっているが、中身はアフォリズムが敷き詰められた独特の文体である。しかしその中にも、道徳の起源を古き時代の支配関係、種族、生理学的反応などに見出そうとするニーチェの苦心が読み取れる。全てを混ぜっ返してしまうニーチェの筆法がよくわかる作品である。
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読み物としては、善悪の彼岸のほうが面白かった。テンポも良かったし、語り口にキレがある。とはいえ、ルサンチマンやニヒリズムといったニーチェ用語に生で接することができて嬉しい。どこまでも冷徹な目で世界を眺める様子はさすが。
論文形式といえど、結局はニーチェ節が満載で、敵対者に対して恐ろしいほどの語彙力であらん限りの悪口雑言を尽くすさまは、つい笑ってしまった。
結論を小出しにしつつコネコネ、ネチネチと語る語り口で、途中でちょっと飽きた。でも解説が秀逸で、結論を一息で語ってくれる。
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「諸君、心を動かす最初のものには用心したまえ、いつでも善良なものだからだ」
人間は何も意欲しないよりは、むしろ虚無を意欲することを望むものである・・・。
西洋、キリスト教VS個、人間>既存の枠組みを解体するエネルギー
が素敵に表出されてるとは思うのだが、聖書は上手な物語、と思っているから、なんだか小さい?マッチポンプ?と感じました。>読み方が浅すぎるか。
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善悪の価値の起源など。
道徳の生まれ方。弱い人間の生き方としての疚しい良心、禁欲的な生き方。いかに内面化されたか。そこに貢献する司牧者的な存在。禁欲的な生き方が内面化された科学的な生、真理への意志。
道徳の問題は弱さの問題ではないかという問題提起は常に心に留めておきたいし、これに真摯に向き合わないといけないようだ。フロム的なヒューマニズムと、こういった徹底的な懐疑?系譜学的な思考との間に揺れていこう。
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人には二種類あって、物事を良い・悪いで判断する人と、善・悪で判断する人。
ってことが書いてある本らしい。(byたち)
就活終わったら読みたい。
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さまざまな事柄に関して思いの丈を打ち明けているような印象を受けました。
論文を読んでいるというよりは戯曲などの文学作品を読んでいるように思えてくるほど、言い回しがドラマチックで、滾るような情熱を感じます。
ニーチェ自身が自分の到達した境地を公の場に示すためには、文学の力を利用することが不可欠だったのかもしれないなと思いました。
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この本では、禁欲、疚しさ、罪、悪の意味についてお話している。
愉快だったり、イライラさせたり。
ニーチェは重要なことをいうのを後ろのほうにとっておいたりするので、途中、言及の意図がわからなくて、読むのが辛かったりする。
いやむしろ、なんども読み返して欲しいがゆえにそうしているのだろうか。
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西洋文明のキリスト教的な価値観の起源を探り転倒を試みる。現代思想の源流がここにある。ニーチェが暴露する、西洋社会が隠蔽した人間の弱さというものは、つまるところ社会的諸関係のなかにあってあらゆることを覆い尽くし目を背けなければ生きていけない人間の哀しみそのものであり、弱さを抱えながら生きるにはどうしたらいいのか、という根本的な問いかけに他ならない。目を背けるなというニーチェのメッセージは重く、逃れ難いこの社会というものの強固さを思い知らされる。
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これまでの文化、哲学、さらには学問全体を、徹底的に分析し批判することで、ヨーロッパを支えてきた従来の価値観を転倒し、新たな価値観を探る。
「どう生きるべきか?」という問いに、徹底的に、本気で向き合った、不朽の名著。
以前、岩波文庫版『善悪の彼岸』で挫折してしまったが、今回、『ニーチェ入門』を読んでから本書に挑戦。
内容は難解だが、訳文は読みやすい。