- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
カメのえんそく イギリス民話 みんなのレビュー
- 新沢 としひこ (文), 後藤 美月 (絵)
- 税込価格:1,415円(12pt)
- 出版社:フェリシモ
- 発行年月:2009.8
- 発送可能日:購入できません
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
5 件中 1 件~ 5 件を表示 |
紙の本
とことんゆっくり、が沁みてきます。
2009/10/11 13:36
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、フェリシモ出版さんの新装版「おはなしのたからばこ」の
シリーズ4冊目にあたります。
1は『あかずきん』
2は『3びきのくま』
3は『カエルのさま』
です。
じつは、このほかにもイギリス民話『かめのえんそく』は
教育画劇さんから出ている中谷靖彦さんの作品もあります。
こちらのフェリシモ出版さんのほうは翻案が御家芸ですね。
また「え!?」という方(意外な大物)が書かれているのも特長です。
この本の著者新沢としひこさん。
絵本作家さんでありつつ、シンガーソングライターと奥付にあります。
なんと小学生が習う「世界中のこどもたちが」の歌詞を作っていました。
この『かめのえんそく』では絵本作品に先駆けてたまたま
同名の歌も作られたことがあるそうです。
絵本のことばがゆっくりながらリズミカルなのも
関係あるんだろな~と愉しく読めました。
******
その名も愉快なユックリッチ(父)、ノンビリーナ(母)そして
息子のアセラーズ。
「なんだか、えんそくにいきたくなってきたわい~~」の父の一言で
3匹がある日ふと遠足に行くことになるのですが
「えんそくって、なあに?」とアセラーズが訊きました。
「つづきは あした。もう ひが くれるわい。」
「え、とうさん、おしえてくれないの?」
「あせらない、あせらない。
おたのしみは、あとに、とっておくもんだ。」
なんと!
遠足が何かわからないまま日が暮れてしまいましたよ!
そして、翌朝。
遠足というものが素敵な遠出だとわかった息子。
今度はどこへ行くのか、と父さんに訊くのですが……。
父ユックリッチの応える口調が、まるで落語の話にでも出てきそうな
ほんのりとぼけた味わいを見せています。
やっと行き先がきまり
やっと持ちものも、おべんとうも決まり
出かけて歩いて、歩いて……そして
やっと着いてお昼にしよう。
……そしてそこから
クライマックスになっていきます。
おたのしみは、あとに、とっておくもんだ。という
父さんカメの言葉のとおり、何がおきたかは内緒ですよ。
******
どこまでもゆるやかなゆるやかな調子が
ものがたりの画面からも、ことばのリズムからも
伝わってきます。
急げ、急げ、早く、効率的に!!
……そんな今どきへのアンチテーゼでしょうか。
徹底してゆっくりを貫く親子です。
ちいさい子どもならアハハと笑って
「ズンダラホー、ドッコイサー」と調子を合わせたり
ませた口調で「おたのしみは、あとに、とっておくもんだ」と
マネしてみせてくれるかもしれません。
小学生くらいならもう「たまんねぇ!」と笑い飛ばしつつ
こそっと山までの日数を数えるかもしれませんね。
さて、オトナはどうでしょう?
今だけ、ここはお子さんたちとゆっくりのんびりの遠足を
一緒に楽しんでみてくださいね。
紙の本
カメ親子、遠足に行く。
2016/12/11 22:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カメの父さん、母さん、子供で遠足に出かけます。
何でもかんでもゆっくりゆっくり、楽しみは後にとっておくもんだ。
なかなか進まない行程、分からない行先、でも焦らない。
繰り返される言葉でノンビリがクセになります。
5 件中 1 件~ 5 件を表示 |