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ずっと読んでみたかった一冊です。
もちろん家族について書かれていて、とても興味深いものだったんですが、放送作家をされていたということで著名人のエピソードなども書かれていて面白かったです。
『記念写真』と題されたものには、記念写真を撮る際にみんなを笑顔にしようと音頭をとる武田鉄也さんであったり、『お辞儀』には9件にも渡る黒柳徹子さんの留守番電話についてのエピソード、『チーコとグランデ』には森光子さんのエピソードなどがありました。
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向田邦子さんのエッセイを読むのは初めてでしたが、とても読みやすく面白かった。同じ章の中でも話が少しあっちこっち行ったりしてるところがあって、そこも女の人らしいなあなんて。
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久しぶりに読む、向田邦子の文章。
エッセイ。『父の詫び状』。
黒柳徹子さんの留守番電話に関するエピソードは、いつ読んでもおもしろい。
森光子さんのお土産にまつわる話も面白かった。
いくつか飛行機に関するエッセイもあったが、中でも同乗した女優さんが、安全祈願のため宝石を身につけていたのがあった。切なくなるエピソードだった。
エッセイ。個人の何気ない日常を切り取った文章だと思うけれど、話の切り出し方、切り口、運び方、進め方、そこに出てくる人間の感情の機微(というか)、丁寧なだなぁ、としみじみ。
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舞台が暗転するような場面転換と終幕が魅力的なエッセイで、ラジオドラマを聞くのに似た感じがします。言葉遣いにもわたしの知らない時代、文化、社会を感じとても心地よいです。この人と話をしてみたいと思わされる読み物です。
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エッセイ集『父の詫び状』を収録。
父の詫び状
身体髪膚
隣りの神様
記念写真
お辞儀
子供たちの夜
細長い海
ごはん
お軽勘平
あだ桜
車中の皆様
ねずみ花火
チーコとグランデ
海苔巻の端っこ
学生アイス
魚の目は泪
隣りの匂い
兎と亀
お八つの時間
わが拾遺集
昔カレー
鼻筋紳士録
薩摩揚
卵とわたし
中でも、「お辞儀」での黒柳徹子のあるエピソードには笑ってしまった。
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作中、自分の祖母や母の話、振る舞いに類似したエピソードがあり、自分を育ててくれた家族への懐かしさを感じた。
昭和初期において、全国規模で転勤を繰り返す家族というのは、かなり珍しかったのではないだろか。そのような家族の生活を、この方が描くことで、現代の私たちであっても、その姿を具体的に思い描くことができる。
飛行機事故に関する思いが、複数箇所述べられていて、えっと驚いた。
子ども時代から文才の芽を周囲に認められるエピソードもあり、おぉ、とも思う。