紙の本
やってみたいような、やりたくないような。
2010/02/08 23:26
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一日で東京の地下鉄を全部のる!
東海道で53回乗り継ぐ!
発想がおもしろくて、
ちょっとやってみたい気もしますが、
これは結構しんどいうえに、
本当に阿房としかいえない感じがします!
達成して得るものがあるような、ないような・・・
でも、関西では「アホやなあ」が憎めないニュアンスをしめすように、
この計画、にくめない。
男性の鉄が計画をつくって、女流酒井順子が遂行するんですが、
その温度差やギャップがおもしろい。
絶景ポイントで耐え切れず寝てしまったり・・・。
真似は、まだする予定はないけれど、
乗りたいなあ、列車に。
合間合間に宮脇俊三や内田百けんへのオマージュがあって、
そっちの本も読んでみたいなあと思いました。
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“鉄”にはいろんなタイプがいる。
同じ列車の旅をしているのに、感じ方はそれぞれ。
新潟県内を数カ所訪れていますが、なかでも「ほくほく線」のとある駅が気になりました。
シェルターのようなその駅。。。
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タイトルはもちろん内田百閒のソレからで、文中幾度か宮脇俊三への言及がある。私は内田百閒は実は最近まで読んだことがない一方で、宮脇俊三は子供の頃の愛読書。でも最近読んでないからなあ。
正直この本は期待していたほどは面白くなくて、実は期待していたほどの面白くなさは、最近になって初めて読んだときの内田百閒ぐらいかもしれない。
最早宮脇俊三は私の中で失われた故郷と化している可能性があるのだが、宮脇俊三の文からかつて思い描けたような景色が、残念だがこの本からはそれほど浮かんでこない感じがする。
この本はどちらかというと、鉄道に乗る自分について、が主なテーマで、それ自体は楽しいんだけどね。なんだろ。「鉄道文学」に何を期待してるんだろうかな私は。わからんけど。
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かなり面白かった。
鉄な人々を見ているのが好き、話を聞くのが好きな私。
酒井さんの気持ちがよく分かる。
スイッチバッカーが一番面白かったかも。
でも、どれも面白かった。
駅弁にも食いついた。
誰か私の旅のスケジューリングしてくれませんかねぇ。
(H22.2 図)
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目的地に行くことが目的ではない。電車にのりつづけることが目的なのだ。
艱難辛苦を乗り越えて・・・マニア的M感覚の持ち主。
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たまに「プチ乗り鉄」を標榜することがあるが、酒井さんの本書を読んで、乗り鉄の正しい姿を示していただいた、と言っても過言ではない。
内田百閒やら宮脇俊三さんへのオマージュや電車への愛情などがはしばしから感じられるものの、鉄道好きの猛者がたてた、殺人的ともいえる過密プランをもマイペースに楽しんでいる様子がほんとに楽しい。
タイトルもさることながら、サブタイトルが秀逸だ。
メトロな女─東京の地下鉄全線完乗16時間22分
鈍行列車の女─24時間耐久1343.9km
秘境駅の女─「鉄子の旅」同乗記
「鉄子の旅プラス」(菊池直恵さんのマンガ)
膝栗毛な女─東海道53乗りつぎ
トロッコ列車の女─紅葉独り占め京都「鉄道」の道
9to5の女─根室本線 宮脇俊三さんにささげる寝ずの旅
廃線跡の女─日傘片手に北陸線旧線を歩く
こだま号の女─東京~博多10時間半
スイッチバックの女─信越本線・篠ノ井線「スイッチバック銀座」
旧国名の女─四国巡礼「お線路さん」の旅
おまけ・鉄と油の二泊三日─九州1周揚げ物紀行
無謀ながら、いつかまねしてみたいプランもあるけれど、実は飛行機やのぞみの旅よりもはるかに高くつくプランが多いような。
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鉄(鉄道オタク)の女性作家による紀行エッセイ。T氏の指令をもとに、過酷な鉄道の旅に挑みます。大変だなと思う一方で、自分も鉄道で旅をしたくなります。鉄道への「愛」に満ちた一冊。
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他人に計画を立ててもらうという珍しい紀行文。
絶対に起きていないといけないとか、普通列車でないといけないといったような厳しさとは対極の、ビューポイントでも平気で寝てしまう緩さが良い。
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テーマ(縛り)のある、でもゆるい感じの酒井女史による鉄道旅行記。「メトロな女」が最高だった。鉄道に対する酒井女史のスタンスが良い。
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女子と鉄道に続く酒井順子の鉄道エッセイ。
普通のエッセイだと鼻持ちならないところのある酒井順子さんですが、鉄モノは違いますね。
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内田百けん先生の、「第一阿房列車」のもじりなのだが、如何にして、阿房になるかを酒井は考えている様だ。
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*列車に乗るのが大好きな著者が、地下鉄や鈍行列車を乗りつくす?*
栄えある最初の列車は地下鉄、しかも一日で全路線網羅です。食べる暇はもちろん、食料を調達することすら難しかったとか。いきなりハードルが高い(笑)。
他にも『鉄子の旅』という鉄道旅漫画に同乗してみたり、油物を食べる旅に出たりと、一味違った旅の面白さを、著者独特の文章が引き立ててくれます。
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『女子と鉄道』で鉄子ぶりを披露した酒井順子さん。今回は何と「阿房列車」を名乗ります。
内田百閒-阿川弘之-宮脇俊三と続いた系譜は、宮脇氏が亡くなつたことにより途絶えたかと思はれましたが、ここに後継者が現れたか、といふ阿房ぶりであります。
「女流阿房列車」の特質は、旅のプランはすべて新潮社のT氏(「出版界一の鉄人」ださうな)によるものであり、酒井さんはその過酷な旅程の遂行に全力を尽くす、といふ点でせうか。
従つてどちらかといふと「鉄子の旅」文章版と表現する方が近いかも知れませぬ。
(実際に「鉄子の旅」とのコラボレーションが実現、本書にも菊池直恵さんの漫画が収録されてゐます。)
東京の地下鉄を1日で完乗したり(メトロな女)、廃線跡を訪ねたり(廃線跡の女)、最終旅の帰途に「個室寝台車」に乗つたり(旧国名駅の女)、宮脇俊三さんへのオマアジュとしての旅も目立ちます。私は「東海道五十三乗りつぎ(膝栗毛な女)」が面白かつた。終盤で、あと3乗りつぎ足りない!とか言つて無理矢理近江鉄道に乗るくだりなど、笑ひました。また、愛知県人としては地元の愛知環状鉄道、リニモ、ガイドウェイバスなどが取上げられてゐるのが嬉しい。酒井さんの「しかし『愛環梅坪』って、妙になまめかしい駅名だなぁ」といふ感想には驚きました。旅人の視点とは面白いものです。
巻末には、『鉄道ひとつばなし』以来、「テツ学者」として有名になつた原武史さんとの対談があります。酒井さんとはなかなか意見が咬み合はないところが愉快であります。これは男女差といふよりも双方があまりに特異な嗜好を持合せてゐるためと思はれます。
「小説新潮」誌上での阿房列車は完結した模様ですが、酒井さんにはぜひとも列車に乗り続けてもらひ、続篇を期待するものであります。
では、失礼。
http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-61.html
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鉄道エッセイ。
『鉄子の旅』は読んだことあったので、タイアップ企画は面白かったです。様々な点で(例えば景色の描写ひとつとっても)視点が違っていてはっはんと思いながら読んでいました。でもやっぱりお弁当が楽しみなのは変わらないのねw
『鉄子の旅』よりはこっちの方が食にこだわりはないようでした。てか、感情の起伏があんまり…?
阿房列車読みたくなった。家のどっかにあったなあ。
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「負け犬の遠吠え」の酒井順子が「東京の地下鉄全線に、一日で乗ってみませんか」という編集者からの提案に、何となく「はあ」と答えた結果、「鉄道を使って、つらい体験をしてみる旅」を次から次へすることになる。編集者が提案してくる企画は、東京の地下鉄全線完乗16時間22分の他に東海道を53回乗り継ぎ日本橋から京都を旅する膝栗毛な女、東京から博多までこだま号で完乗するこだま号の女など。
「女子と鉄道」の筆者としても知られる鉄道好きの酒井さんが、内田百閒よろしく、鉄道に乗りつつ阿房になりきることの心地よさを伝える。