紙の本
海外版短編集第2弾!
2009/12/13 17:01
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K・I - この投稿者のレビュー一覧を見る
『めくらやなぎと眠る女』を読み終わった。
といっても読んだのは、「ハンティング・ナイフ」、「人喰い猫」、「蟹」の3編だけだが。
「ハンティング・ナイフ」は新たに推敲されたものだし、「人喰い猫」は読んだことがなかった。(ただこれを発展させた『スプートニクの恋人』は読んだことがある)。「蟹」は書き下ろしである。
他の作品は文庫本で読んだか、図書館で借りた、講談社から出ている「全作品」で読んだことがあった。
僕は、読み終わった本をノートに記録しているのだが、この3編を読んだだけで、そのノートに『めくらやなぎと眠る女』と書くことだろう。
新たに読んだのが3編だけで、1500円程度。これは高い買い物だろうか?
いや、この本は、本棚にしまって、いつでも好きなときに、思いついたときに、手に取るようにできるようにしておく。
村上春樹の短編は長編に劣らず、魅力的だ。短編が気に入らなかったら、僕は村上春樹という作家をこんなにも気に入ってないだろう。
『象の消滅』と本書を並べて、本棚に、背表紙が見えるように置いておいて、気が向いたときに、あるいは、「本が向こう側から呼んでいるときに」、短編を1つか2つ読む。そんなぜいたくなことはない。
人生が残り少ないと分かったとき、誰が長編小説など読む? と誰かが言っていたような気がするが、短編は人生の黄昏時まで、人と親密な関係でいられる、特別な存在だ、と個人的に思う。
紙の本
海外でも人気
2020/05/11 19:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
深い孤独をテーマにした「トニー滝谷」など、国境を越えて愛されているのも頷けます。異国情緒漂う、「ハナレイ・ベイ」も魅力的です。
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村上春樹の短編集は面白い!同じ作品の書き直しを繰り返して“丁寧に仕事をしている”ことがわかる。でもファンとしては新しい作品をもっと読みたい!
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11/26購入
12/1読了
村上春樹の本に関して感想を書くことは放棄しています。
読み終わったときの充実感とかすごいのだけど、でもそれをうまく説明することができないの。
でもよかったってことはわかる。
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装丁が素敵。
カバー外せば、ペーパーバックっぽくて格好いいなぁ。
日本で出てる短編集だとほぼ同時代に書かれたものばかりで、雰囲気似てますが、
これは複数の時代に渡っていて、一粒で二度おいしい感じ
全部読んでるはずだけど、久々に読むと新鮮。
短編集に収録されてるのと読み比べしてみたいなぁ。
『シャンパンに用途は無い。あるのは、開けるべきタイミングだけだ。』
ちょっと違ったかな??
でも、カッコヨス・・・・♪
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書き下ろし短篇「蟹」、どこかで読んだことがあると思ったら、案の定「どこかで読んだことがあ」った。20年以上も前に読んだ短篇「野球場」で。覚えているものですね。
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村上さんは、やはり優れたストーリーテラーだ。特に最初の話とか、sごくよかった。後半は自分の体験が多くなるけど、それはそれで味がある。
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これは、お見事な短編集。
村上春樹は、個人的には短編の方が好きである。
買って損はない。装丁も美しい。
悲しく、切ない、もやもやとしたものが読後に心に残るが、それでも村上さんの持つ世界観が数十ページの短編に凝縮されている。
濃い。
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人喰い猫のことばっかり考えている。
村上春樹の描くある種の関係ってきれいごとにしか聞こえないんだけど、
実際自分がそういう状況に陥ってみると、
とてもそんなことは言えない。
「国境の南、太陽の西」「チャタレイ夫人の恋人」「門」とリンク。
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こうやって既読のものを改めて読み直すのも良かったです。
あと装丁が最高だなぁ、素敵すぎて…。
「われらの時代のフォークロア」の出だしが結構改編されているのにも驚いたなぁ…こっちの出だしの方が好きかも。
もちろん、うわさの「蟹」もよかったですよ。
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本短編集もとても面白かった。24もの短編が収められていると、自分はどういう物語が好きなのかがよくわかる。
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英語圏の読者に向けて刊行された
『BLIND WILLOW,SLEEPING WOMAN』の日本版。
英語版と同じ作品構成で、24の短篇が収録されている。
現実と非現実が絡み合う、不思議な物語群。
地に足が着いたまま、夢を見ている感じ。
既読のものが3篇くらいしか無かったので、楽しんで読みました。
ただ、24篇も入っていると私にとってはボリュームが大きすぎて、
思ったより時間がかかってしまった。
気持ちが入ってくると物語の終盤、というパターンが多かった。
こういう体裁でも小説、小説足り得るのだ、という認識。
逆にいうと、小説だから語れる、語ることのできる話。
2010/01/04 読了
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「蟹」以外どれも読んだことのある作品で、読み返してみて新鮮さを失わないことに心踊った。しいて一つ選ぶなら「蛍」。最後の蛍が飛んでいく描写は叙情的な喪失感で震えるほど美しい。
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読んでいる間はわかったつもりになるのに、閉じればよくわからなくなるのは短編も長編も変わらず。好きな作品が多すぎて「これがよかった!」と言い切れない短篇集は珍しい。あと装丁は素晴らしいです。小口塗りラブ。
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本邦初登場の「蟹」は、名作「野球場」に登場した作中小説を、実際の作品として書き上げた衝撃の掌篇!
ニューヨークで編集された英語版と同じ構成の自選短篇集。
冒頭、筆者も書かれていますが、長編のあとに短編、その後はまた長編へと生かしていく。
読者である私自身も、「1Q84」を読み終えた後に短編を読んでみたかったので、楽しく読むことができました。
次は春に発売されるであろう「1Q84」を。