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金子みすゞ きょうの私にさよならしましょ。 みんなのレビュー
- 金子 みすゞ (著), 矢崎 節夫 (選・鑑賞解説)
- 税込価格:1,320円(12pt)
- 出版社:小学館
- 発売日:2009/11/25
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紙の本
色鉛筆でなぞりたくなる詩集
2010/07/07 08:38
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
詩集というのはもっとも電子書籍になりにくいかもしれない。単に詩を読むのではなく、詩集を読むということで。
詩を読むことは言葉のつらなりを、言葉のありようを感じることだが、詩集を読むということは、本としての手触り、ゆるやかな重さ、活字の大きさ、詩の配列といった詩にまつわる諸々を感じとることのような気がする。
だから、同じ詩人の同じ詩であっても、編まれた詩集によって、その感じ方は変わってくるのではないだろうか。
小学館から刊行された「永遠の詩」シリーズ全八巻を手にして、いい詩集だなと気分が少し弾んだ。
有山達也と中島美佳による、表紙のデザインもいい。表紙にかかげられた詩の一節も目をひく。詩があって、その鑑賞解説がページの下段にあるのも親切だ。数枚の写真がはいった年譜も詩人の人生をたどるにはちょうどいい。
こういう詩集があれば、ゆっくりと珈琲をのみながら読んでみたくなる。読むというより、味わうという方が適切だろうか。
全八巻シリーズの最初が「金子みすゞ」である。
いまや詩集のシリーズ化からははずせない人気詩人といっていい。
金子の詩は「鈴と、小鳥と、それから私、/みんなちがって、みんないい」(「私と小鳥と鈴と」)に代表されるように、そのまなざしはやわらかく温かい。何度読んでも、ほっとする。
色鉛筆で言葉のつらなりをなぞれば、もっと素敵になるだろう。鈴には何色を、小鳥には何色を、そして私、そう金子みすゞには何色が一番似合うだろうか。そんなことを想いながら、詩集を読むのも楽しい。
ちなみに、表紙の「きょうの私に/さよならしましょ。」は「さよなら」という詩の一節である。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。
紙の本
きょうの私に さよならしましょ。
2010/06/21 22:26
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サムシングブルー - この投稿者のレビュー一覧を見る
『永遠の詩』シリーズ全8冊の最初は金子みすずさんです。
表紙には『さよなら』の一節が書かれていました。
きょうの私に さよならしましょ。
本書は、金子みすずさんの童謡詩を甦らせた矢崎節夫さんが選・鑑賞解説をしています。
『さよなら』の解説に、
「目で活字を追うのだけでは、この作品は見えてこない。声を出して読むと、見事に絵になって見える。」と、ありました。
声を出して読んでみました。
すると、大切な人の思いを素直に受け入れられなかったことを思い出しました。
そして金子みすずさんの代表作『私と小鳥と鈴と』の一節
「みんなちがって、みんないい。」をも、思い出しました。
大切にしたいのに、相手を受け入られない。
そんな私は嫌いです。
『私と小鳥と鈴と』の解説に
「自己中心から自他一如にならない限り,『みんなちがって、みんないい。』は生れない」と、ありました。
私は自己中心でした。
金子みすずさんは26歳のとき、自らの命を絶ちました。
最後の年譜に娘・ふさえと母・テル(みすず)は、同じ黒曜石のような深い瞳をしていました。
彼女の遺した512篇の童謡詩は、これからもずっと私たちの琴線に触れ、永遠に輝き続けることでしょう。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
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