紙の本
今から見れば牧歌的
2019/07/16 20:01
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF映画を先取りするような昨今の中国サイバー事情からすれば、たった10年前なのにものすごく牧歌的な内容です。インターネットに未来があった時代を振り返るにはいいかも。
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人民網について、内部から報告している。
結構、おもしろかったです。
ト、2010.1.18-22
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中国の政府系メディアに派遣された新聞記者の体験記。
ものすごく日本のマスコミらしい視点。
「ジャーナリスト」ではなくマスコミ。極右よりちょっと左にいるから自分を中道だと信じきっている感じ。
折に触れ自分も含めた日本人やエリートの偏見や無自覚を書いてはいるけれど、気づいてさえ拭い去れない「所詮中国」の意識が常に底を流れているから読んでいてとても不快。
そういう視線があるから、「中国」から「日本」への敵意(かもしれない)エピソードを見ても、単にこの人の持つ敵意の投影にすぎないんじゃないだろうかと思ってしまう。
ただ、気づこうとしてはいるから、最後まで読めばそれほど悪くない。
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中国のニュースサイトの多くhあ一部の民間サイトを除き、無料ニュース交換協定をお互いに結んでいる。ニュースの質よりも更新頻度の速さと量を求めるユーザをひきつけるには、記者は転載を繰り返すしかない。
人民網には占いはまずい、という上層部が反対するらしい。宗教は民衆の阿片というマルクスの言葉はインターネット社会の今でも生きている。
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本書は、中国共産党の機関紙「人民日報」のインターネット部門「人民網」に人事交流で派遣された新聞記者の日々を綴ったノンフィクションである。著者は北海道新聞の記者、終戦60周年にあたる2005年に開始した赴任中には、小泉元首相の靖国参拝、在上海の日本総領事館職員の自殺など、日中関係を震撼させるような出来事もおこる。しかし、著者は”あいまいさ”を許容する東洋的なアプローチで立ち回り、伏魔殿とも形容される組織の実態を、実にフラットな視線で描いている。
◆本書の目次
・序章 北京到着
・第一章 「人民網」のなかへ
・第二章 急成長する中国ネット社会
・第三章 規制の実態
・第四章 ”温度差”を感じながら
・第五章 発展のかげに
・第六章 人民とは誰のことか
・終章 建国六十周年の北京から
グレートファイアーウォールと呼ばれ、中国全土を覆う検閲システムはあまりにも有名だが、人民網においても、掲示板システムのようなインタラクティブ・コンテンツを運用する際には、検閲ソフトを使用しているとのこと。また、版主と呼ばれる監督役の職員もおり、発言の削除やときには議論に参加したりもするようである。さながら、言論統制のためのGoogleとFacebookといった感じであろうか。
しかし、これらの”有形のファイアーウォール”より根深いと思われるのは、情報発信する側の心の中に潜む”無形のファイアーウォール”であろう。何せ、著者が赴任した「人民網」というのは、中国共産党の中央宣伝部の管轄にあるのだ。中国という国家をクライアントに持つ広告会社が、報道というキャンペーンを行っているようなものである。国のPRという目的の前には、台湾、チベット、天安門、著作権、貧富の格差、教育の問題などは、ことごとく”無形のファイファーウォール”に引っかかってしまう。
ただし、目的こそ違えど、同じようなことが日本に全くないかというと、そんなこともないだろう。いわゆるタブーやアンタッチャブルと呼ばれるようなことだ。ピンとこない方は、Googleで”報道におけるタブー”とでも検索してみるとよいと思う。つまり本書を、隣の国の話と思って読まない方が良い。そうすれば、我々の心の中にも潜む”無形のファイアーウォール”を実感することができるだろう。モノゴトを真っ直ぐに見るとは、実に難しいことなのである。
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203ページ
人民網の幹部になったていたZ氏は、友人に熱弁をふるった。
◆なったていた→なっていた
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[ 内容 ]
「人民日報」のインターネット部門「人民網」に派遣された日本人新聞記者の目に映じたものは…。
有人宇宙飛行の成功や北京五輪を前に高揚する大国意識。
想像を絶する首都と地方の格差。
そして投げつけられた「日本鬼子」の罵声。
中国共産党の報道観、世論観に触れて考えた清新な記録。
[ 目次 ]
序章 北京到着
第1章 「人民網」のなかへ
第2章 急成長する中国ネット社会
第3章 規制の実態
第4章 “温度差”を感じながら
第5章 発展のかげに
第6章 人民とは誰のことか
終章 建国六十周年の北京から
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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日本とは一桁違う規模・格差・潜在的パワー、それをコントロールしている共産党。いつまで統制制御し続けられるのか。