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新井素子さんの七年ぶりの長編小説。
最初は「あれ? 新井素子腕落ちた?」と失礼な感想を抱いてしまったのですが、オタク青年”木塚くん”が登場してから俄然面白く読めました♪
そうそう、新井素子はSF作家だった!
忘れてた!
イヤ、実際には決して忘れていたわけではないのですが、「小説なんだから普通はこう書くだろう…」という”一般常識”でつい読んでしまっていて、「新井素子に普通の常識を期待する方がおかしい」という読み方を体が思い出すまでに時間がかかってしまったのです☆
新井素子初心者の方。
出だしはちょっと重めですが、途中から本来の文章になりますからね。
少し我慢して読み進めて下さい。
さて、肝心の物語の方ですが…
たった一つのことを除いて何も解決していません!
そして多分、普通の作家さんなら(失礼な言い方かな…)、そのたった一つのことは確かに重要なんだけれど、それは大前提で、そこから展開して物語が始まっていくはずなんです!
でもそれが新井素子♪
だからこそ新井素子♪
例えば恋人が実は未来から送られて来たロボットだったとしましょう。
この場合、常識的に「未来からきた」ということと「実はロボットだった」ということが大事件で、そこから物語は発展し、歴史を変えてしまったり、それを逆に防いだり、その間に愛が芽生えたり、作家は物語世界そのものを破壊することすら可能なはずです。
ところが、新井素子の場合は、”そんなことより”
「何で男には家事能力が信じられないくらいないの!?」
という事実の方が大事件になる!
いや、その設定でそんなこと言われても…(笑)
(強引すぎたらゴメンナサイ。でも本当にだいたいこんな感じなんです☆)
隕石が地球に衝突するという小説、『ひとめあなたに』という作品でも、主人公は隕石を阻止するでもなく、地球を救うでもなく、”そんなことより”ただただ好きな人に会いに行こうとします。
もちろん地球は救われません。
面白いです♪
ただ今回はファンとしては物足りないものも感じました。
物語の重要な鍵となるSF的な設定が、ある意味「常識的」で、いま一つワクワクできなかった…
『絶句…』という、作家の書いている小説の中の登場人物が次々と現実世界に現れるという新井素子さんの作品があるのですが、それくらいブッ飛んだ発想を読んでみたかった。
ま、ファンというものは勝手なものですし、今回はその設定がメインというお話ではないので(と思います)こういう作品になったのでしょうね。
でも、きっとこれが新人作家の作品だったら出版はされていないだろうなぁ(苦笑)
そこが新井素子の余人に変えがたき魅力であり、作品の特徴でもあるわけですが♪
というわけで、私の中では「大当たり」というほどではなかったにしろ、途中からは楽しく読むことができました。
もっと突っ走ってくれても良かったけど☆
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高校時代に大好きでした。あの文体が健在でなつかしかったです。
内容がちょっと物足りないかな~~。
うまく収まらない部分が多い気がしました。
主人公の感情丸出しというのも今の自分にはちょっときつかったです。
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7年ぶりの新作!待ってました!
という感じなのだけど・・・ちょっと中途半端、かも。
和と大介、そして澪湖の関係をもう少し掘り下げてほしかった。それと、陽湖はこの後どうなるんだー?!気になる。
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<内容>なんだか変!いったい何が起きてるの?大好きな和おばさんは、愛娘を亡くして大きなショックを受けているはず、だからあたしが力づけなくちゃ。でも、それにしても。―何かがおかしい。澪湖は、その謎を探り始める。失われた記憶と、関係のなかで醸成され増幅される呪詛…著者ならではの軽妙な文体でつづる濃密な物語。
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帯が卑怯な気がします。
一気に読みました。さすが、新井素子。しかし、八年もかけて書いていたのですね。なんて遅筆なんでしょう。なんだか、尻切れトンボな感じがして...不満です。いろいろな葛藤がそのまま放置されています。お母さんかわいそうすぎる。
木塚くん、萌えw
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おばさんの様子がおかしい、別人に入れ替わった?
みたいな状況が、何人かの視点で語られるお話。
……ホラーなのかと思ったら、そうでなくて安心……だけど、切ないし、当人にとっては、とても怖い話ですね。
あと、探偵役のオタクが無駄にカッコいい。
でも本当に相手をオタク呼ばわりするオタクはあまり見ないかも?
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おおおお。新井素子すごいね!
口語体でここまで滑らかに読ませるのは、やはり新井素子ならではの描写力だと思う。すごい。
それから、日常生活において、新井素子は、他人をどこまで細かく観察しているんだろうと、感心するとともに恐ろしくなった。どんな視点で日常を送っているんだろう。たぶん、彼女にとって平凡な日常なんてのはありえないんだろうなと。
(以下ネタバレありです)
現代ホラーと思わせて実はSFというのは、プロローグで透けていた。んでもって各人の視点から見せるってのは……いいんだけど、いいのか?
お母さん視点は、正直いらんかった。
それから、各大人が、人生で生きてきて「それまでは駄目だったけど年を重ねることにより身に付けた何か」が全く見えず、若人にしか見えない。
一人称の口語体だからエゴだと言えばそれまでなんだけど。そこに違和感が大きい。娘と両親で視点の若さというか精神年齢に差が見えず、娘のほうが建設的なのが痛い。
ただ……これってもしかして、続編のある作品なのかしら。だとしたら、ちょうどいい伏線な気もしないでもない。
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初新井さん。
軽いノリの漫画のような文体が、
慣れるまで読みづらくて疲れた。
ツッコミや説明くさい台詞ばかりだし、
「っ」がやたらと多いし、
言い回しがまどろっこしい。
新井さんがSF小説作家で
あることを知らなかった私が悪いけど、
パラレルワールドという言葉が
出てきたときは、パニックになった。
どこかにSF小説って書いてほしい。
“パラレルワールド”のところに
持っていくまで時間がかかりすぎかも。
あと登場人物全員好きになれない。
みんなわざとらしく見える。
澪湖の優しさは気持ち悪いし、
大介の性格はなんか御都合主義のような。
最後のやまとばちゃんの語りは好き。
やまとばちゃんが次に飛ばされるのが
幸せな世界であってほしい。
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某Twitterでオススメされていた書籍のひとつだったので購入しました。新井素子ワールド初心者の私には、テンポが終始つかめず。。。
現代の働く女性の悲しみ、苦しみも描かれていたりして、いろいろなものが織り交ぜられた小説でした。
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ああ、20年以上ぶりだ、新井素子を読むのは!
なんで読んでしまったんだろう!!
だって、新井素子は、こんなにも変わっていない!!(笑)
子どもの頃は許せた、このザ・新井素子文体が、
今は無性に読みにくい・・・
そして、くどい・・・
パラレルワールドに持って行くのはいいけど、
持っていき方がちょっと無理があるんじゃ?
よく彼は信じたなあ・・・
・・・「星へゆく船」でも読み返すかな・・・
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語り口は子供の頃から苦手ではあったがやはり苦手な語り口だった。
しかしお母さんの独白は、う、っと思い(重い)かつ和さんの境遇、それは不幸の連鎖ではなくて共感できない状況の連鎖には、は、っとした。その二点に意味がある。
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母親代わりに育ててくれた和おばさんは、小さいころから不幸があっても泣かない「強い女」といわれていた。そのおばさんに待望の赤ん坊が生まれたのに、5か月で亡くなってしまった。叔母さんはそれでも、泣かない。でも、変。この和おばさん・・・私のしってる叔母さんなの?・・・・って話。久しぶりに新井素子さんを読んだけど、う~ん。。。ちょっと、文章がくどいような気がする。でも、読んじゃうんだよな~。
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ずいぶん久しぶりだと思ったら、7年ぶりの新作長編ですか!昔から筆が早い方ではないのかな、とは思ってましたが…あしかけ8年ってのには驚きました。そして、相変わらず新井素子でした(笑)ええもうほんとにくど過ぎるくらいに新井素子で…話が動くまでにページかけすぎ、そのわりに中途半端に終わってしまったのが残念すぎです。
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久しぶりの素子さんです!
うん、やっぱり素子さんは読みやすいです、私的に。
うん、でもそうきたかって思いました。
とりあえずは、木塚くんに座布団一枚です。
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このお話を書くのに七年かかったそうです。
とっても面白い主題なのですが、最後まで読んでなんか、ちょっと首をひねる感じが残りました。
お話に無駄が多すぎて、それならそれでもっとお話が膨らんでいるのならそれも良いのですが、初めから謎解きに突き進んでいる中で、まったく伏線にもなっていない話が出てくるのかが、あれは一体何だったのでしょう。
こんなに面白いお話なのですから、う~ん、と言わざるを得ません。