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紙の本
国会議員は仕事をしなさい
2010/07/18 21:17
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mikimaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
つい数日前、IMF(国際通貨基金)から消費税15%の提言を受けた日本。ついにきたか、このままでいいのかという思いはあるものの、はっきり書いてしまえば、個々人がやきもきしてどうにかなる話ではない。社会の仕組みと人の意識に流れをつける、大きな力が必要なのだ。
自分たちの社会のことではあるが、財政危機といわれても、その辺を歩いている一般人同士で具体的にどんな危機感を共有すればいいのかと考えると、そこで思考が止まってしまう。大きな力が個々人に道筋を示してはじめて、人はそこに向かって協力していくことができるのだろう。
それぞれの思惑はあるにせよ、国会を空転させている場合ではない。選ばれた人たちの集団であるはずで、烏合の衆ではないのだから、国会議員はしっかり仕事をしてもらわねば困る。ことは急を要する。
本書では、公務員や独立行政法人の職員などに使われている膨大な人件費ほか、厚遇のわりに業務内容に乏しく、その上で予算消化のために無理にカネを使うなどの無駄を書いている。財政赤字のすべてがこれに帰するわけではないが、3月になると予算消化のために組まれる不必要な出張旅行、業務に何の関連があるのかわからない大量の買い物など、読んでいて実に不快だ。そして公金を横領しても減給などの軽微な懲戒で済んでしまうこと(例:p.179の千葉県)やら天下りの渡りなど、これはもう「盗人に追い銭」のような気がしてくる。
2007年の本ではあるが、2010年に文庫化される際に必要な箇所に加筆をおこなっていて、データは新しい。あとがきによれば、著者の取材活動によりいくつかの手当てが消えた場合もあるようだが、残っている場所も多いとのこと。
私事ではあるが、わたしは地方公務員の家庭に育った。うちの近所に限ってなのかは不明だが、同級生にも公務員の家庭は多かった。親が「公務員は職場がつぶれることはないけれど、会社はつぶれることがあるんだよ」と話しているのを聞き、子供心に「じゃあどうしてみんな公務員にならなかったんだろう、会社はあぶないのに」と、思い悩んだのは、小学校低学年のときだ。だがよく考えると、公務員が多すぎれば社会がつぶれる。全員が公務員だったらたいへんな事態である。
自分の親はきちんと仕事をしている公務員だった。家に近かったため、わたしはその仕事ぶりを覚えている。まじめな人も一緒くたに公務員として敵視されるような時代がこないよう、国会議員にはさっさと適切な改革をしてもらいたい。
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