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紙の本

お貴族様の恋

2021/04/18 08:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

こちらはカフェシリーズのスピンオフというところ
紅茶は媚薬のヒューイット・モームのご先祖様ということでしょう。
(ヒューイットは弟のベンジャミンの血統ってことでしょうかね)
ですが、まったくカフェシリーズ読んでなくても
読める仕立てになっております。

アーネストの縮こまった心がダニエルに寄って開くという
描き方が秀逸です。
ダニエルは鬱屈したものを持ちながらも
アーネストに対する気持ちが純で
先代公爵の秘密まで抱えた上での男前な男でした。
っていうか・・・学生時代からの恋を成就できてなによりです。

・・・ただ、作中でも出てきたようにオスカー・ワイルドの裁判でもわかるように
この時代同性愛は法律で禁じられておりました(死刑もありで)
なので、そこらへんの背徳感ももう少しあってもな感じなのですが
作者さんの硬質できっぱりすっきりな文章で描かれているもので
なんかそこらへんの色はまったくなかったですね。

マーネストのやっぱりお貴族様な感覚と
(バスタブないと生きていけない・・・)
純な精神にはダニエル同様やられた感はありますけどね。
それと実はモーム家は恋に正直に生きている家系なんですよね(笑)
子々孫々まで。

☆3.5評価です。

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