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『いま、私は私人として電話をしております』
無事開放されたかのように思われた城山。
しかし、“レディ・ジョーカー”の取った本当の人質は
三百五十万キロリットルのビールだった。
巨大企業の抱える闇、社会に潜む闇・・・
外からは見ることのできない大きな歪みの中で起きた未曾有の大事件。
裏取引の疑惑のために城山の元へと送り込まれる捜査一課・合田雄一郎。
そして、独自に掴んだ情報を頼りに闇の渦の中へと身を沈めていく新聞記者たち。
企業の利益か、犯人の逮捕か。
為すべき正しいことは一体何なのか?
高村薫の重厚な文章にぐいぐいと引き込まれていきます。
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文章から受ける印象は理路整然とお話がすすんでいるように見える。だが、一読するだけでは解せない箇所がある。読んでいるうちにもんきり調の文章のせいなのか、会議の議事録を読んでいるような錯覚に陥った。緊迫感は伝わるのだが、どうも味気ない。
下巻で、いよいよ犯人たちの動向が詳細に知ることができるだろう。はたして計画は成功するのか、中巻では十二分に警察、マスコミの内幕を読まされたのでお腹一杯になった。なので、下巻への期待が更に膨らむ。
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それぞれの立場でみんな無力感を味わいながらも立ち向かっていく、どこが破錠するのか、この巻でも最後に自殺者が出た。さぁ、最後はどうなるのか下巻に読み進めたい。
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感想はまとめて下巻に。
登場人物が多くなってきて、
「あれ、これ誰だっけ?」だったり、
株の売買の話とか、ちょっと難しいけれど、
面白くなってきました。
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事件が動いていく。先に「犯人」側から話が始まっているので、追いかける警察と新聞が徐々に「犯人」に近づくに連れ「知っている人たち」の顔がちらついてくる。
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上巻を受けてのレディジョーカーとそれを取り巻く警察、マスコミ、そして日の出ビール社長との駆け引き。
レディジョーカーの描写は控えられ、翻弄される警察と、特ダネを狙うマスコミの奔走振りが中心となる中巻。
どういう結末に向かっていくのか、下巻への期待を膨らませる。
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読んで良かった。この巻では、社長と警官、記者の視点が中心に展開が進んでいる。
さて、上巻を読んでから、意味も無く半年の休憩を挟んで続巻読書を再開したわけ
であるけれども、楽しくなってきたので、後半は一息に読み切ってみましょう。
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面白かったです。
魑魅魍魎としてきましたな・・・
どう着地するんだろうか?
それにしても、合田刑事がかっこいい!
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中盤については、事件の被害者となる社長とその周囲の描写が多い。
若干ダレるか?と思ったけれど、そんなこともなく。
むさぼるように読了した。
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企業のトップや新聞記者、警察、地検等の内部がどうなっているかなんでこんなに細かく書けるんだろう?取材したのか?
小説のディテールの細かさと、それに織り込まれてくる感情のらせんに翻弄された。ただし、結末には不満。
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上巻から続けて、一気に読了。
相変わらず、“ここまで描かなくても”というぐらいの細かい描写……。
相変わらず、なかなか進展しない事件……。
相変わらず、出番が少ない主人公(合田刑事)……。
相変わらず、素人には訳の分からぬ株価をめぐるアレコレ……。難しい(笑)……。
それにも関わらず、物語世界に引き込まれ離れられない自分が不思議。
時折、急展開を見せる場面でのスピード感は心地好し。
少しずつ犯行グループの影に迫りつつあるのが、下巻への楽しみ。
社長が公衆電話からかけてきた第一声「私人として電話しています。」に感動。
……単行本上下巻を、文庫化にあたって上中下巻に分冊したとのこと……、“切りどころ”を心得た切り方だなぁと感心(笑)。
2011.11.30、了。
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レディジョーカー達に振り回される企業、新聞、そして警察。企業、警察は組み上げられた組織の大きさに絡めとられ、機能不全に陥り、後手にまわるなか、個人の裁量が多い新聞は、確実にその真相へと近づいていく。
企業の社長としての城山、左遷された一警部補合田の組織に対して、そして個として生きるための葛藤が事件を通じて見え始めてくる。何を守り、何を救うのか。答えは見えないまま、そしてレディジョーカーたちの姿は見えず、登場人物は各々冷たい熱を抱えたまま、中巻は終わり物語は終章に突入してゆく。
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上巻に引き続き、読みにくさがとても気になる。
企業、報道、金融、警察組織、競馬・・・
多分野に細かく言及しすぎてて若干ウンザリ。
下巻でのクライマックス展開に期待。
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レディ・ジョーカーに翻弄される会社社長と警察。
ふと気付くと、犯人側の背景が全く描かれない。
<下>で詳細が明らかになるだろうが、コトの発端である
<上>の冒頭の手紙がこんなにも複雑に絡んでくること自体に
頭痛を覚える。
世界感が沢山出てくる。
気付けば今自分は誰の視点で、どこの視点で情景を捉えれば
いいのか、主観すらわからなくなってくる。
<下>の結末に、大いなる期待。
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事件は動きを見せるが、犯人グループの描写が出てこない。
上巻では犯人グループ側からの描写が多くて情が移っていたため、どうなっているのか気になるなぁ。
しかしある意味、この巻で私にとって一番ショッキングな動きを見せたのは合田警部補の義兄であった。えっ、お兄さん、そうだったの?! その後も何度か疑惑が膨らむ場面があり…。本筋とは別の線でドキドキ。これは作者の茶目っ気なのか?
社長室での、合田と社長の緊迫したやり取り。ほんの数分間だか、印象に残るハラハラ感だった。