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うつ状態の人が読めば、「そうそう!ほんとにそんな症状になるよね!分かってくれる人がいてくれてうれしい。」と思えます。
うつ状態の人の周囲の人が読めば、「なるほど、彼・彼女の不調はこういうことに原因があるんだな。性格や気持ちの問題ではないんだな。」と、理解を深めることができると思います。
うつ歴4年の僕としては、甘えていると思われるかもしれませんが、一人でも多くの人にこの本を読んでいただいて、うつ状態ってどんななのかを知ってもらいたいと切実に願います。
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良書だと思う。「新型うつ病」などというものが主張されて久しいが、それでも(あるいは敢えてそう区別することによって)従来のメランコリー型うつ病のみを本来のうつ病と認め、それ以外は本人の未熟さや性格の問題にしてしまうという風潮は強い。しかしふと振り返れば、これはわれわれ精神科医にとって極めて虫のいい話だ。治療の道筋の決めやすいもの、薬に反応しやすいもの、医者の言うことをよく聞いてくれるもののみを「正当な」病気と認め、それ以外は性格の問題と切り捨てられるなら、どれだけ楽なことだろう。しかし人格障害と言う言葉が世間で一人歩きを始める前から、その萌芽は精神科医療の中にはあったのだ。
本書はそうした都合のいい区別を一掃してくれる。説得力をもってこれらがあくまでも連続的であることを示してくれる。若者の鬱に悩む管理職や家族だけでなく、医療に携わるものも目を通して損のない良書である。
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図が非常に秀逸!が読んでる途中での感想。
今までどうやって乗り切っていたんだろうと思う人に割り当てて考えたらスッキリ。
巻末には、それでもうつに当たらない人への対応も書かれていたことが印象に残った。
若年層のうつの現状も興味深かった。確かに、昔と環境が違うんだなと。