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コンスタンティヌス帝らの異教排除政策がなかったら「ギリシア・ローマ宗教は現在まで生きのびていたかもしれない」。絶対王政は成立しなかったかもしれない、イスラム教は興らなかったかもしれない、アメリカは建国されなかったかもしれない。ちょっと想像がつかない。
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現代の世界においてキリスト教の広がりはすごいし、キリスト教の教えにある程度共感できる部分もある。これだけ世界に広がっているんだから、一定の心理もあるんだろう。しかし、この時代の他宗教他宗派の排除の仕方などみていると、とてもキリスト教に味方をしたい気持ちもなくなる。ここまで読んできたローマ人の世界がもろくも崩れていく様子が忍びなすぎる。ローマ人に寛容が失われ、一つの神とキリスト教徒しか認められない世界は、外から見るとつまらないものに見えてしまう。大昔のことながら、なんか残念だ。
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ずいぶん遠くへ来てしまったなあと何だかしみじみしてしまった40巻目。
巻末の光輪つきの皇帝には何だか複雑な気持ちに。
これも残すところあと3巻かな?
次が出る前にまたちょこちょこ読み返したい。
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★2010年69冊目読了『ローマ人の物語40 キリストの勝利<下>』塩野七生著 評価C
ユリアヌス帝の死後、キリスト教復活の数代の皇帝を経て、テオドシウス帝によりキリスト教が国教化されるまでを描くが、ミラノ司教アンブロシウスが、とうとう皇帝を従える形になる。宗教が前面に出て来ることによって、帝国内の人々の生活は、次々に侵入する蛮族の侵攻を食い止めることができずに、坂道を落ちるように悪化していく。人が中心にある時代から、宗教の時代に入ることで、物語も急激につまらなくなってくる。そう、中世の暗黒時代が近づいてくるのだ。
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ついに、東ローマ帝国と西ローマ帝国に分割。
遠い昔、世界史の授業で聞いたような・・・。
次でいよいよ滅亡なんだね。
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ユリアヌスが亡くなった後、ローマ帝国のキリスト教化が大きく進んでいく。皇帝テオドシウスがキリスト教を国教と定め、皇帝もキリスト教徒となる。結果として、キリスト教の司祭が皇帝より権力を持ち始めていく。そのきっかけを作ったのがミラノ司教アンブロシウス。キリスト教の歴史を垣間見る一冊である。
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ユリアヌスが亡くなり、後継の皇帝たちにその業績を抹殺されるとともに、皇帝テオドシウスがキリスト教を国境と定めたように、キリスト教国へと大きく舵が切られる。
キリスト教内部の対立は、ミラノ司教アンブロシウスにより表面的には収まり、皇帝を上手に操る姿も、もう一つの「ローマ人の物語」かも知れないと思った。
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皇帝支配から宗教支配へ。神との共存から神への服従へ。。これにより,旧システムには矛盾が生じ,ローマ帝国が崩壊する。ローマ人にとってのキリストの勝利はローマ帝国の敗北だった。栄枯盛衰もかくあることかと考えさせられた。。
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司祭アンブロシウスvsシンマクスの書簡対決が、時代を映し出しているようで興味深かった。キリスト教化されていく帝国。皇帝も羊として、羊飼いの司教に操られていく。
2011/03/19読了
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現在まで続くキリスト教中心の世界は、たった一人の司教によって作られた。それまでのローマの神がみがあっさり否定される呆気なさ、なんてはかないんだろう。恐ろしいなぁ。
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キリスト教がヨーロッパに広く伝播されたのは,ローマ帝国による.迫害・弾圧を受けながら,キリスト教が国教化された過程は興味深い.(2010:小林茂之先生推薦)
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ユリアヌス後の蛮族対策に触れたのち、テオドシウスのキリスト教国教化とその陰にいたミラノ司教アンブロシウス司教を淡々と描く。決定的な東西分割の395年に簡単に触れて締めくくっている。
なにか非常に物悲しい寂しさを感じる。崩れゆく、転がり落ちる、退廃する、朽ちていくなにかそのような時代。歴史は発展ばかりではなく後退もすることを否応なしに認識させられる。
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ユリアヌスの死後、帝国のキリスト教化はさらに進み、ついにテオドシウス帝によりキリスト教が国教となります。
アンブロシウスとシンマクス、途中までの境遇なら似ている二人の「これからの時代」と「去る時代」を象徴しているかのような対照的な生き方には考えさせられるものがあります。
「異端」と「異教」の排斥、「宗教」と「権力」の関係が古代の終わりと中世の始まりを告げているようです。
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ネロのあたりでしばし中断しているのですが、大森君の結婚式の往復の新幹線用に厳選した構造デザイン論を読もうと思ったら間違えて持ってきた嫁の購入したしつけの本だったので失意の中、駅の本屋で次善の策として購入。ローマ帝国もかなりきつい状況になっちゃってます。
国のシステム化はもうできちゃっているので、創造の瞬間も、その創造を可能にするアルゴリズムも出てこない。だから読んでいて「こいつは」って人物も、「そうだったのか」っていう史実もあんまり出てこない。代わりに忍び寄るのはキリスト教、宗教が国のシステムを乗っ取る。宗教ってのは、つまりは、想像上のもので、想像上のものに関して理論を研ぎ澄ましたシステムはたいていのシステムよりも強くなる。一神教をめぐる多数の宗派による理論の戦いによって、このキリスト教のシステムは一番強力になっていったのでしょうね。
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11/5/11
テオドシウス帝。キリスト教を国教と定める。異端、異教を迫害。ミラノ司教アンブロシウスがテオドシウス帝を裏で操る。