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投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
再読。
ページ数もさることながら、内容が濃い。
登場人物も組も入り組んで、読むのが大変ですが、読み応えはバッチリ。
関西弁なので、好き嫌いの好みは分かれるとは思いますが、内容的には凄く面白い。
「繚乱」も再読開始。
大阪なのかマル暴なのか
2021/05/31 15:07
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
いまいち入り込めなかった。
大阪のマル暴って、こんな感じなの?
ヤクザと一緒じゃん。
そういう設定の主人公たちを選んだってことなのかなあ。
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期待を裏切らない出来である。疫病神を読んで以来の黒川ファンだが、久しぶりにのめり込んで読みふけった。人を知るにはこういう小説は参考になる。
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面白かったんだけど、
警察官がこんなにも裏で暗躍してるのが事実なら、
ちょっと複雑な気分になる。
でも多分ほんとにこうなんだと思うけど。
正義の味方なんて、どこにもいやしないのよね。
知り合いに一人、
警察官がいてるんだけど、
あんまり悪いことしてないといいなあ。
☆☆☆★ ホシ3.5つ
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読書【悪果】読了。丸暴担刑事が暴力団を利用しながら小遣い稼ぎをし、何時の間にか女性に溺れて行く。ミイラ取りがミイラになる。何処にでもあるストーリー…だが、その要所要所の細かい描写がページをめくるスピードを加速させる。星5つ!
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いつものあのペアの話ではなくむしろノワール色が濃い作品。警察内部の話だが実に現実的で本当にあるかのように錯覚してしまう。いつもと違った味わいがあった。しかしこの作者の作品はずれがなくいつも一気に読める。
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端役を除いて善良な人物がまったく登場しないという真っ黒な警察小説。ヤクザや不正を働くディベロッパーを相手に金を強請り取ろうともくろむ主人公・堀内の悪っぷりには脱帽するしかない。まさに悪VS悪の世界なのだが、堀内が地道な捜査と推理によってディベロッパーの不正を暴いていく過程はミステリとして読みごたえがあり、最後まで一気に読めた。個人的には主人公がもっと追い詰められる展開があってもよかったのではないか、結末がぬるすぎるのではないかという不満がないでもないが、最終章の暗い予兆を残す幕切れも決して悪くはない。
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勤務中にビール飲んで女を囲って、好き勝手やりたい放題のワルの刑事を描いて、癒着・横領・隠蔽・裏切り・暴力満載の痛快な黒川ハードボイルド・ワールド、渾身の一編。
大阪の、ひいては日本の警察の、名伏しがたい悪辣さ・闇の真実を描いて白日の元にさらした、でも颯爽とエンターテインメントです。
まあ何というハイテンポの展開であることよ、と今更ながら、そう思いながら、たしか4時間もかからないで、アッという間に読んでしまったことを記憶しています。
こういう書き方は、ひょっとすると安っぽく見られるきらいがあるかもしれないなどと、老婆心ながらフト思ってしまったりすることがありますが、名人芸に近いこのストリーテーラーの、まさか、その軽薄そうな関西弁を嫌悪している訳ではないでしょうが、本作品に直木三十五賞を出さずに候補のままにした選考委員の責任はたいへん重いはずです。
そういえば黒川のおっちゃんも、もうアラカンかと今しがた驚嘆の声を上げたところですが、『二度のお別れ』(1984年)や『キャッツアイころがった』(1986年)から、すでに25年余が過ぎようとしているのですね。
実物はきっと端正な繊細な人格者であると想像しているのですが、いや、だからこそ、透徹して、とことん悪を見定めた物語を構想できるのでは、と勝手に思い込んでいます。
願わくば、今後まかりまちがっても、どうか藤田宜永のように、恋愛小説を書くなどという見っとも無いことはなさらないよう、くれぐれもご自愛くださいませ。
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同居人の里で3日ほど避暑と休養。夜はさむいくらいだった。同居人の父上の本棚から、大阪の警察ネタを書いたこの小説を出してきて読んでみる。なかなかごっつい小説だったが、するすると読んでしまう。
黒川博行は、今年の上半期に、日経夕刊の「プロムナード」で週1度のコラムを書いていて、それで名前をおぼえた。よめはんとの会話のあれこれが書き込まれていて、毎回ぷっと笑えた。小説家、という肩書きだったので、どんな小説を書きはるんやろと思っていたのだ。
『悪果』は、大阪府警のマル暴担当の刑事・堀内が主人公。読んでいると、堀内は事件の情報を集めてるんか漏洩してるんか分からんようになるくらい、こまごまと貸しと借りを積みながら、小金を稼ぎ、酒を飲み、女を買い、事件を暴き、あるいは隠蔽する。「金」でそこまで人は動くんかなと思いもしたが、相当な取材をしているようで、この小説に書かれてるのは全くの絵空事でもないんやろなと思った。「極道よりも性根が腐っとる」という帯の文句も、嘘ではないんやろう。
堀内がいるのは今里署。架空の署だが、出てくる地名が妙に具体的で、かつ、ビミョウなもじりになっていたりして(西長堀が北長堀とか)、堀内や同僚たちが歩き回り、クルマで移動する場所は(これはあそこのことやなー)とそれなりに分かる。そこがおもしろかった。
大阪弁の会話も、日経のコラムでよめはんとの会話を書き込んでいたのと同じように、よくよく書き込んであって、そこもおもしろかった。
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全員悪人
作品の紹介
大阪府警今里署のマル暴担当刑事・堀内は、淇道会が賭場を開くという情報を拇み、開帳日当日、相棒の伊達らとともに現場に突入し、27名を現行犯逮捕した。取調べから明らかになった金の流れをネタに、業界誌編集長・坂辺を使って捕まった客を強請り始める。だが直後に坂辺が車にはねられ死亡。堀内の周辺には見知らぬヤクザがうろつき始める...。黒川博行のハードボイルドが結実した、警察小説の最高傑作。
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いわゆるマル暴の刑事が主人公のハードボイルド。心理描写のほとんどない、ひたすら冷淡な文章で状況が綴られているため、ノンフィクションのドキュメンタリーかと見紛う雰囲気が漂っています。
ただその反面、メンタル的に刺激される要素がないため、気分が高揚したりハラハラさせられるようなことがないまま読了を迎えてしまった感があります。特に中盤までのガサ入れのシチュエーションは冗長にすら感じられてしまいました。後半の展開上、必要な場面であったのは理解できるのですが、全体の比重を考えたらもっとシェイプアップできるのではないかと思います。
もしかしたらリアリティに比重をおいたための文体だったのかもしれませんが、個人的には登場人物の内面や、その場その場の雰囲気や空気感を描くタイプの小説が好みなので、その点で自分とは“合わなかった”印象です。文章ボリュームは増大するでしょうが、心理描写などを強化・アレンジしたバージョンがあれば、読み直してみたいとは思います。
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警察といえば、警視庁的な感じで小説を読んでいた。流れで大阪府警とか神奈川県警はでてくるんだけど、(でも神奈川県警は結構登場してるなぁ。)ドラマもそんな感じかな(昔大阪の刑事ドラマはあった気がする。)どっこい大阪府警のしかもマル暴刑事。仕事は仕事でちゃんとシノギで稼いでいる。しかし、見事に悪人だらけの登場人物。ただあまり嫌な感じもなく一気に読み切った。小説だけじゃなく大阪府警にはこんな刑事がいっぱいいるような気がして怖い。初めて読んだ「黒川 博行」、今後もアリだな。
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大阪府警のマル暴刑事の伊達と堀内信也の活躍が面白い.大阪弁のやり取りが軽妙で、出てくるヤクザ連中もそれぞれ個性がある.黒幕の森本の存在が重要で、小出しの事件の鍵を握っている.それにしてもこの両刑事の行動はやや常軌を逸しているが、こんな刑事がいそうな気もする.
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大阪の悪徳刑事コンビ。テンポも良く、相変わらず、この人独特の、関西弁のセリフが面白し。この人の作品はほとんど読んでいるが、この作品は知らずに、その後の作品から読んでしまったが、充分に楽しめた。
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大阪府警の腐敗したマル暴担当刑事の物語です。賭場が開かれているか否かの確認の為に金融機関の取引履歴を調べる過程や、一斉検挙のシーン等の描写は、スケールが大きくスピーディーな展開で迫力がありました。森本を巡る謎解きも面白く、全体的に完成度が高い作品だと思いました。
ただ、悪徳刑事・堀内があまりにも悪行っぷりが酷く、警察らしい一面が一つもありません。ヤクザみたいで違和感がありました。