紙の本
学校の怪談が新・旧入り乱れて大混乱
2011/08/23 08:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまでもその片鱗はみえていたけれど、やっと麻衣の活躍が始まる。
みそっかす卒業か?
今回の舞台はとある女子高校。
そこには怪異が蔓延していた。
昔から語り継がれている旧怪談に、真新しい新怪談。そして不安になった生徒たちが作り出したと思える「枯れ尾花」。
なぜ、性質の異なる新・旧の怪談が存在するのか。
そしてなぜ、両方の怪談が一気に活発化したのか。
そしてキイパーソン・超能力少女の役割は?
今回も怖いだけでなく、冷静沈着なナルが理詰めで解決していく。
そして今回も、なぜか霊能者御一行様が全員集合。
ナルと麻衣のかけあいとか、ぼーさんと麻衣のかけあいとか、綾子と真砂子の言い合いとか、とても賑やかで楽しい。
また、舞台が女子高なのでガールズトークも炸裂。
今回も怪異は怖いけど、前回よりは軽い感じで仕上がっていて、ホラーが苦手な人にも(たぶん)読みやすい。
加えて、ホラーが好きな人も満足する怪異場面の恐ろしさ。
今回も面白かったです。
このシリーズは全巻読むまで、終われないな。
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欲張り読者にオススメのシリーズ
2011/05/05 21:29
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風鈴音 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホラーの怖さは、微妙なバランスの上に成り立つと思います。
現実とフィクション。理論と想像。
そのバランスが、絶妙なのがこのシリーズ。
フィクションや想像ばかりに寄ったホラーは、怖く描こうと思えば、いくらでも怖くは描けているものの、現実から離れすぎて、ちょっと考えてしまうと、怖さ半減。ご都合主義に走ってしまいます。
また、最後が灰色(黒の場合も・・・)のものも、それが現実的だとは思うものの、すっきりしない。
そんな欲張り読者に、このシリーズはぴったり!現実とフィクションのバランスが本当に絶妙です。
ただ、この「乙女ノ祈リ」は、そのバランスが良すぎて、ちょっと地味な仕上がりになってしまっています。
現実に織り込まれる創造と想像が、あまりにも自然にはまり込んでしまって、いわゆる「ホラー小説」的な怖さが少々減、なところがちょっと残念。
けれども、現実に何か理論や理性を越えたことが起こった場合、一体人はどう行動するのか?それが、現実的に描かれていて、後で想像すると、怖さがじんわり染みてきます。
理論的にストーリーが展開するので、頭を働かせながら読むハメに陥り、それによって、ぐんぐんと引き込まれて行きます。
人間の心の闇まで描かれている最後のシーンが絶妙!
是非、シリーズを通して読んでもらいたい本です。
しかし、ず~っと小説の方だけ読んで来ましたが、ここに来て、ナルの美貌が気になってきました。コミックの方にも手を出すべきか?悩むところです。
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面白かったです
2022/03/14 13:49
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
恐怖に耐えつつも、一気に読んでしまいました。先の展開が読めず、何が起こるか分らない感がより一層怖く感じました。
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狐狗狸さんによる狐憑き、美術準備室に出る幽霊、部室のポルターガイスト現象、坐ると事故に遭う席。SPRへの立て続けの依頼は、すべて女子高・私立湯浅高校からのものだった。学校へ赴いたナルたちは、超能力を使うという少女に出会う。彼女が放った呪いの言葉とは・・・?尋常ではない数の異常現象の原因を追うナルと麻衣の前に立ちはだかる、何者かの邪悪な意志。彼らは無事事件を解決できるのだろうか。
面白かったー。女の人がずるっと鎌を出したりするシーンはホントにぞっとしました。ナルはこういうとき口先だけじゃなく強いんだなと思う。何だかんだ言いつつも麻衣を守ってくれるところが憎めない理由です。真砂子にいったいどんな弱みを握られてるんだろうか。怪奇現象のトリックは最後まで分からなかったけど、犯人は明らかに怪しいと思った通りの人物でちょっと拍子抜け。親切面してる人が一番危なかったりするんだよね・・・。ゲラーのスプーン曲げの話は興味深くて自分で調べてみたくなりました。こういうの、念入りな下調べが必要なんだろうなあと感嘆。
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先にいなだ詩穂さんの漫画版で読んでいるのですが、天井から垂れ下がる女はやはり怖いです。しかもその口から…。
漫画版は簡略化してあるので、旧怪談のくだりは省略されていましたが、さすがに小説版では複雑な経緯。簡単には原因がつかめなかった様子が良くわかります。
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超能力、霊能力は、どちらも一部の人物しか持っていない力です。この常人には世迷言としか思えない力が本当に存在するなら、異能力肯定派にとっての敵は否定派ではなく、「自分は異能力者だ」とトリックで偽る偽者でしょう。
しかし、現実の肯定派と否定派の人たちの議論は、得てして相手を論破しようという攻撃的な言い争いになります。根幹の事件は、そんな負のスパイラルがもたらした哀しい事件でした。
相容れない相手でも、相手の言い分に耳を傾ける姿勢は忘れてはならなりませんね。
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リライトで現代風になってはいるものの、背景の古さは隠せない。そもそも今の子供達はユリゲラーや超能力ブームなどは知らないだろう。そもそもジュブナイルでホラーの導入的なシリーズものなので、解説が多く、だんだんとホラーにおける用語の解説等が読み進んでいくにつれて深化していくという話の展開となっているため、分かっている人にはじれったく感じるのはしょうがないだろう。また、そのお約束が分かっていないまま読んでいくので、いきなり新しい概念で種明かしとされるのは、ミステリーとしては少々、反則技に近い。ただし、本作の犯人は、種は分からなくても、消去法で直ぐに分かってしまうのが玉にキズ。
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発売日に買ったのに、読むタイミングを逃していた。
さて、今回はかなり加筆したな、という印象。
「学校がつるし上げをした」という描写に関しては、ティーンズハートの時点では「厳しい学校はそれくらいしそう」という印象が当時の私にはあったのだけど(高校生か中学生だったな)、いま考えると確かにこのやり方はかなりおかしい。先生が一人の生徒を全校生徒の前でつるし上げ、ってかなり常軌を逸している。それをフォローするエピソードが挟まっているのに、なるほど、と思った。
ティーンズハートでは全ての現象が呪詛で、だから真砂子には感知できなかった、という形だったけど、これを「旧怪談」「新怪談」「枯れ尾花」の3パターンに分類して、謎を解いていく、という形もよかった。
タカとか笠井さんの描写も厚みが出てよかったな。3人女子高生の会話とかかわいかった。
そういうわけで、ほかの巻も同様だけども、それぞれのエピソード、キャラクタへの肉付けがよくなっているから、読み応えあり! っても綾子のね、印象の薄さといったらもう・・・(苦笑)早くあのエピソードまで行ければいいんだけどねぇ・・・
んでもって、中澤さん、いい味しているな〜。ははは。「あれは観賞用」って(笑)ちょっと桜庭一樹の「読書クラブ」に出てきそうなしゃべり方がつぼった。
次の巻は安原少年登場だよね?楽しみ〜ふふふ
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ゴーストハントの第三弾です。
発売後、すぐに購入しました。
名古屋に向かう新幹線で読んだのですが、あっという間に読めましたよ。
第2弾でも書いたかもしれませんが、ホントこんな(ややこしい)内容で少女小説で書けたなと思いますよ。
リライト版だからその辺が加筆されてるのかなぁ。
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女子高生wな三人の会話が良かった。
すごいサクサク読めて楽しかった!
初版/2011.3.19 購入/2011.3.30 読了
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狐憑き、幽霊、スプーン曲げ。
女子高で巻き起こる、異常現象の数々。事件の中心に潜むものとは?
そのクラスには呪われた席がある……
「この学校の三年生にいるの。超能力少女が」
狐狗狸さんによる狐憑き、美術準備室に出る幽霊、部室のポルターガイタスト現象、坐ると事故に遭う席。SPRへの立て続けの依頼は、すべて女子高・私立湯浅高校からのものだった。学校へ赴いたナルたちは、超能力を使うという少女に出会う。彼女が放った呪いの言葉とは?
尋常ではない数の異常現象。原因を追うナルと麻衣の前に立ちはだかる、何者かの邪悪な意志!
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学校の怪談が盛り沢山。
霊的な怖さもあるけど、人間の怖さも……
ナルの特技が可愛らしくておもしろかった。
あれを真面目にやってる姿を見たい!
麻衣の今後の活躍に期待。
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漫画版で主なストーリーを知っていても楽しめました。
寧ろ漫画版との違いを見つけたりして、その点でも楽しめます。
今回は幽霊が怖いとかではなくって、ひとの内側のあまりの怖さにビビりました。
最後の、犯人のあっけらかん、どうしていけないの?と問うセリフでは初めて小説で背筋が凍りました。あれは怖い。
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ゴーストハントシリーズ三冊目。
今回は、「お堅い女子高」といわれる学校で超能力騒ぎがあったのち、さまざまな怪異が起こり始め、麻衣たち「渋谷サイキックリサーチ」とお馴染み霊能力者たちが解決に乗り出す。
これまでのような「科学的な」調査とは違い、怪談の聞き取りを中心に調査が勧められる。また二冊目ですでに示唆されていた、「一般人」である麻衣の能力が確認されたりと、新たな展開も。
二巻のような怖さは薄れているが、これまでの3冊の中では一番気軽に楽しく読める一冊になっている。
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この辺りから、本格的にSPRのメンバーが身の危険を感じる展開になる。
そして、麻衣ちゃんがいよいよ本格的に!
その中で、タカと笠井さんの組み合わせが好き。
物語途中の「そうでなきゃ、あたくしは霊能力を失くしたことになります!」という真砂子の言葉が
色んな人の気持ちを代弁している気がする。