紙の本
いろいろな意味で怖い作品
2023/09/28 18:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kisuke - この投稿者のレビュー一覧を見る
クリスティ作品の中で最も有名な作品の一つで、ドラマ化・映画化もされています。数年前には日本でも映像化されました。
離島に閉じ込められただけでも怖いのに、次々と人が殺害され、過去が暴かれていく。お互いに疑心暗鬼になっていく。
私は途中で犯人に気づいてしまったのですが、それでも最後までハラハラしました。
クリスティはポアロのお話でも、通常では裁けない犯罪を書いていますが、これだけ観察力と洞察力があったら、日常生活がしんどかっただろうとも思います。
紙の本
トリックの不確実さを補うのは時代背景か
2023/08/03 16:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまり多くを語るとネタバレになるので避けるが、本作のトリックを成立させるには、現代的な感覚で言えば不確定要素に依存しなければならない。読み終えてから喉に小骨の刺さったような、無視できる程度の違和感を残してくる。
紙の本
純粋に楽しめた
2023/05/30 12:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:R - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーテリングとテンポの良さで、謎解きという点を気にせずに楽しめた。
タイトルで趣旨が分かってしまうので、原題の方が良いのにとは感じた。
紙の本
ミステリ史に永遠に残る名作
2020/03/09 21:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KTYM - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリの女王アガサ・クリスティの1939年の作品。
英国デヴォン州沖の孤島「兵隊島」に10人の男女が集められる。しかし招待主は姿を現さない。
晩餐後の団欒中に、突然、彼ら全員の過去の罪を告発するメッセージが流され、第一の殺人が発生する。
「小さな兵隊さんが十人、ご飯を食べにいったら 一人がのどをつまらせて、残りは九人」
マザーグースの童謡になぞらえたやり方で、招待客は一人、一人と死んでゆく。晩餐のテーブルに飾られた10体の陶器製の「兵隊」人形も、一つ、一つ減ってゆく。。。
「小さな兵隊さんが一人、あとに残されたら、自分で首をくくって、そして、誰もいなくなった」
逃げ場のない閉鎖空間の中で、罪の意識にも苛まれながら、「次は自分か」と追い込まれて行く登場人物たち。この辺りのサスペンスは凄まじく、頁を繰る手が止まりません。さすが、クリスティは読ませるのが上手い。
特に奇を衒ったトリックがある訳ではありませんが、ミステリの王道をゆく設定と、見事なリーダビリティ、人間描写の巧みさに圧倒され、読み終えると呆然としてしまいます。ミステリ史に永遠に残る名作です。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トコトコくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんとまぁ!!ラストが衝撃です。
感想を具体的に述べると、内容が分かってしまうかもしれないので、あんまり書かない方が良さそうです。音白いです。読んでいて、読者の頭に出る謎は全て解消法されます。スッキリします。
面白いです!
紙の本
ドラマになったので
2017/03/29 06:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひややっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校生のころからアガサクリスティが大好きで・・かれこれ30年40年近いファンでございます。先日本作が日本のドラマになっており、内容を大分忘れているなと読み返してみました。すごいなあ、さすがのプロット展開です。
紙の本
絶海の孤島に引き込まれるミステリー!
2016/12/05 19:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たれぱんだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで、アガサクリステイーらしいストーリーだと思いました!
犯人はの予想がついたところでまさかのどんでん返しが起こる、最後まで目が離せないストーリーです。
章も短く切られていて読みやすいし、どんどん読みたくなります。
絶海の孤島でのミステリー体験、いかがでしょうか?
投稿元:
レビューを見る
米澤穂信さんのインシテミルと少し似た雰囲気(書かれたのはこちらの方が断然前だが)。
ただ、登場人物が多く、一人当たりに割けるページが少なかったためか、あまりにアップテンポな作品になりすぎたように感じた。
投稿元:
レビューを見る
今から122年前の1890年9月15日、われらがアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティはイギリスで生を受けて、1920年のデビューから36年前の1976年に85歳で亡くなるまでの56年間ものあいだ、ミステリーの魔力にとりつかれて推理小説を書き続けた人。
およそアガサ・クリスティと名がついた長編66作・中短編156作や戯曲15作を中学高校でほとんど読みつくした私は、表むきはトーマス・マンの『トニオ・クレーガー』の芸術的苦悩のすばらしさとか、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の愚劣な残虐な不誠実な混濁した世界においても人は真実を貫き通せるのかなどといった口当たりのいい、でも歯の浮いたような純文学的話題を口にしていましたが、本当のところは、あの殺人のトリックやこのアンドロイドの苦悩の方が気になって気になって、つまり片一方で怒涛のごとくSFとミステリーにのめり込んでいった時期でもありました。
U・N・オーエンという人物から招かれて英国デヴォン州沖の孤島インディアン島に集まったのは、一面識もない10人の男女。当の招待主が不在では心落ち着かず、しかもその初晩餐に際して、いきなり彼方から全員の過去を暴露する声が響きわたり、そして童謡『10人のインディアン』のフレーズに合わせた連続殺人がスタートする。一人殺されると同時に一体ずついなくなってしまう人形達。はたして最後に残るのは誰なのか?
これは童謡殺人の最高峰といってもいい傑作で、クリスティ好みの(昔の私好みの!)犯人当てミステリの基本的なものを含んで、しかもスリルとサスペンスに満ち溢れた、そして演劇・映画的な視覚的効果も十二分に発揮されたとてもダイナミックな小説です。多作だった彼女ですが、これ一作でも歴史に残る作家として君臨したことでしょう。
それとこの本の表紙で、ひときわ光彩を放っているのが日本SFの同伴者である真鍋博の鮮やかなイラストです。彼は、星新一のみならず黎明期の日本SFの動向に呼応して、本の中の挿画や表紙のイラストにSF的な独自のタッチの描写・表現を創出して、日本SFをより豊かにそして深く実りあるものにしてくれた大恩人でもあると思います。試みに、1970年代前後のさまざまなSF本を並べて、真鍋博とその他の人たちの絵柄と比べてみれば一目瞭然で彼のすごさがわかります。
投稿元:
レビューを見る
すごく評判が良い。名作だし。
だからすごく期待して読んでしまった。期待しすぎたせいなのか、あまり面白味がなかったように感じた。もちろん、次々に人が死に、次に死ぬのは誰なのか、犯人の検討もつかなかった。その点は良かったけど、犯人の動機も、なーんだ。って感じで微妙。なにより、話に引き込まれる事がなかった。
たまたま手にとって読みはじめた本だったら、純粋に楽しめたんだろうな。
投稿元:
レビューを見る
互いに面識のない10人の人間が、ある孤島の屋敷へ招待、または就労のために集められた。多くの者がが招かれた理由に疑念を抱く中、レコードから10人は全員が過去に故意・重過失の殺人を犯しているという音声が流れる…。
孤島のミステリーの元祖であり、大変満足のゆく出来の作品でした。
ぜひ真相を推理し、答えを見つけて頂きたい。
投稿元:
レビューを見る
アガサ・クリスティー著
『そして誰もいなくなった』
読んだ。
昔から読みたかったんだけどな〜んか機会がなくて、
この前『インシテミル』のあとがきでクローズドサークルの定番?王道?みたいな感じで書かれていたので、良い機会だ!と、本をお借りして読んだ。
私、なぜか、本当に純粋に次は何が起こるんだろう!みたいに読んでて、誰が犯人だとか考えずに読んでたから最後の方『誰が犯人だと思う?』って友達に聞かれた時、自分なりに推理とか全くしてないことに気づいた。
というのは、なんだか人がどんどん死んでいってるのにそれがグロくないといったら変なんだけど、
いやらしくないというか、
きれいで、
考え抜かれていて、
シンプルだけど綿密で、
『そして誰もいなくなった』の中の独特の雰囲気で殺人が起こっていく。
登場人物も特徴的ですごく魅力的。
なんか不思議な本だった。
うん、私、買うな♪
投稿元:
レビューを見る
U・N・オーエン氏に招かれて「兵隊島」に集まった10人の男女。
マザ−グースの歌に合わせて殺害される被害者たち。被害者ともに消えていく10体の兵隊人形の謎。
2011年1月1日読了
投稿元:
レビューを見る
言わずもがな、非常に有名なミステリ小説。
まず島があって、外界と遮断されていて、内部の人間が次々殺されていく。今となっては典型中の典型な設定だが、それでも面白い。面白いのだが、しかし場面転換が早すぎて、また登場人物も多いので名前が覚えられずじまいに終わってしまった。
個人的には複数犯だと思っていたがそんなことはなかった。
以前、綾辻行人の『十角館の殺人』を読んだが、この作品を相当モチーフにしていると感じた。十人という人数といい、最後の告白といい、また読み直してもいいだろう。
しかしもっと残念なことが一つだけ。おそらく、確認は取っていないが翻訳が酷い。この小説の鍵となるひとつの童謡があるのだが、この訳では、「小さな兵隊さんが……」という文面で始まる。しかし父親がかつて映画を見たときには「One Little Indian ...」というものだったらしい。ということは物語の舞台となる「兵隊島」も「インディアン島」だったのだろうか。確かに人権問題などあるかもしれないが、それを翻訳の段階で切ってしまうのはどういうつもりだろう。その時代を反映したものが文章となって記録として残っているのに、それを排除するなど断じて許されない。どうも作中人物のセリフに不具合があると感じていたが、人種差別の概念の上に成り立っていると考えれば納得がいく。当時の世相も考えて訳し、注釈などをつけるなどして配慮する方法の方が良かったのではないか。
一応念のため、確認は取っていないと一言付け加えておく。
投稿元:
レビューを見る
生誕120周年の新訳。内容のせいか新訳のせいか翻訳本にしては随分読みやすかった。
話自体は何度も使い回されていて新鮮味が無いものの、余計なアレンジが無い分、この形式自体の面白さを改めて感じられた。この分なら、今さらと倦厭していた他の作品も楽しめそう。