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タイトルのおもしろさに惹かれて手に取ってみた。チョコレート好きなのも理由の一つかも。現在のチョコレートになるまでの過程を、様々な歴史的背景と交えて知ることができた。チョコレートがこんなにも歴史と深く結び付いているとは思いもよらなかった。
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ヨーロッパ諸国の歴史にはチョコレートが関係していた。黒人奴隷の廃止、保護貿易から自由貿易への転換、名誉革命。チョコレートと歴史の思いがけない接点がいくつも書かれている。世界史、地理に詳しい人はより楽しんで読めそう。
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コンパクトによくまとまっている。ただ、多少はイギリスの歴史が分かっていないとつらいかも。
カカオ、ココア、チョコレートを縦軸に、植民地経済、世界システムが形成され、工業国家、福祉国家に変遷していく様子がよく分かった。
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図書館で。
チョコレートの大まかな作り方とかは知っていたのですがより深く色々知ったような気になりました。希少性の高い種のチョコレート・・・食べてみたい…
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もうすぐ読み終わる。すごく感心したのは、イギリスのクエーカー教徒の社会とのかかわり方。ロウントリー社の経営者かつ研究開発者は社会貢献活動家。従業員の労働意欲を掻きたてるやさしいアイディアを実行。教育やサークル活動、女性従業員への配慮、気持よく働いてもらおうとするシステムを心から作り上げていく。こんな企業あってこそ。あっぱれ立派!
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思っていた内容と違って少し難解だった。
キットカットの元々の会社の、昔なのに福利厚生がちゃんとしていたことに感心した。
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チョコレートというものが、アステカからマヤにかけて生まれ、ヨーロッパの植民地であったことから、スペイン、ポルトガルに広まり、フランスのルイ14世がスペインのハプスブルク家のマリーテレーズと結婚して、ココアがフランスに広まり、イギリス、オランダがやがて独占して、世界に広まっていったことが面白かったです。
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「○○の世界史」シリーズ。一つの物にフォーカスして見ることで、単なる事項羅列、年号暗記だった歴史が物語になる。チョコレートに関しては、砂糖と同様に大航海時代から大きな変化が生じる。面白いのはカトリック圏とプロテスタント圏とでチョコレート(ココア)の生産体制、消費スタイルが異なる方向に進んでいったこと。これは「プロ倫」ともつながって興味深い。特にイギリスのクエーカー教徒がチョコレート会社を発展させたことは、歴史の流れの一部でもあるし、それ自体が歴史を作っている側面もある。
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2010年刊。著者は武蔵大学社会学部教授。
チョコレート。
それはカカオ、砂糖、そして常温でも溶けぬ技術を要する嗜好品で、大量生産=価格低下を実現した近代では労働者の栄養補助食品に変じていく。
そのチョコの世界史的(近世以降か)意味合いを解読する本書。
この点「コーヒーが廻り世界史が廻る」「砂糖の世界史」と内容は被る。が、①チョコ精製の技術史・化学史、②大西洋三角貿易に絡む米欧交易史、③チョコを題材に、保護主義的重商主義から低関税の自由貿易体制へと移行した欧州(英中心)の社会史・経済史、④③と関連する労働者階級の社会史、⑤近世期のチョコの持つ文化史面。
このように広い事象を具体的に解説する。
さらに言えば、これらの解説内容は、時に政治史とも絡まるものだ。
こういう具体的実例を端緒に問題意識を醸成し、色々探索できるのは、世界史音痴にとっては実にありがたい。
中でも印象的なのは、18世紀初期の英国工場制手工業の在り方である。チョコ自体も食品工業産物であって、その製造工程と労働者の役割、あるいは原材料たるカカオ輸入との関係や、製造業者が社会的地位を向上させていく在り方などは、一つの素材が社会において多面的な側面を有していることを雄弁に語るものといえよう。
以下備忘録。
重商主義的保護貿易政策は、高関税・輸入業者優遇。名誉革命期以降の政権支持基盤。
が、製造業の進展(産業革命前の工場制手工業を含む)による変貌。輸入原料の低価格化、輸入食糧品の低価格化のために低関税を要望するように。
日本の戦前戦中、カカオ以外を原材料にするチョコ。百合根・チューリップ球根・オクラ・チコリ・芋類・小豆がカカオ代用、カカオバター代用はヤブニッケイ油、大豆油、椰子油など(ギブ・ミー・チョコレートと言う筈だ)。
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近世に奢侈、薬品として欧州に伝わったカカオ。産業革命期を経てそれは商品となり、大戦時における貴重な栄養補給源となっていく。
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19世紀までは、(チョコレートの原料である)カカオはとても希少価値が高く、「薬」として摂取されていた。20世紀になって量産体制が整ってから「スイーツ」としてのチョコレート・カカオが普及したそうです。
書籍の後半の主役は英ロウントリー社のKit Kat。戦時下では、十分な材料が確保できなかったために、青色の包装紙のKit Katで販売されていたというくだりは意外でした。今はちまたにKit Katはありふれており、その頃の食べ物のありがたさは分からないなと思います。
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チョコレート・ココアの歴史がよく分かる名著。ただし、後半はチョコ産業を通した社会構造の変化に重きを置き過ぎてて、チョコマニアとしてはもっとチョコに特化して欲しかった。
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●カカオ豆からどうやってチョコレートが作られるか、ヨーロッパで普及していくまでの歴史等、チョコレートの知られざる歴史について書かれた本。
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砂糖の世界史という本を読んだら、ブクログで関連図書としておすすめされたのがこれ。で、チョコレートは自身がとても好きなので、是非読んでみようと早速図書館で借りてきた。
端的に言ってチョコレートは砂糖とはまた違う感動があった。というのは、このチョコレートの世界史では、現代に繋がってくる感覚が非常に強い書き方がされているからだ。今身近にあるあの商品やこの商品、これらがどんな状況で、どんな人達によって生み出されて大量に流通するようになったのか…これが非常に興味深かった。特にチョコレートの発明に化学に精通した者や薬学に精通した者が関わったというのに感動した。
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カカオ豆、ココア、チョコレートにまつわる歴史。カカオ豆が通貨の代わりだったり、ココア、チョコレートが宗教と密接だったり、薬として用いられたり、製造過程が変化していき、人々への浸透の仕方も変化していった変遷が興味深かった。カカオ豆は、長い年月を経て、さりげなく人々の生活のそばにあった。