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この裏表紙を書いた人は、どんなつもりでビルドゥングスロマンと銘打ったのだろうか。日本で言うビルドゥングスロマンって、ドイツのそれと違うの?
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強靭な物語世界に捕われ、瑞々しくもほろ苦い思春期の、自身の奥底にも潜む『女』という生き物に怯える可憐な少女となり、その繊細な感性を愉しむ。
もちろん現実にそんな少女であったことなど微塵もなく、それでもなんだか懐かしいと思い、大人になってしまったのだなぁと少し寂しく憂鬱に頁を閉じたのでした。
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「ぼくの小さな黒猫ちゃん」
ちょっと危ない香りのするサブタイトルに引き寄せられて手に取った本。
黒猫のような女の子である荒野に興味津々だった。
これは主人公の荒野(12歳女子)にパパ(恋愛小説家)が言う言葉。
なんともはや…、自分と自分の父に置き換えると、ちょっとどうかと思う。
12歳の荒野の初恋。
もし彼とただのクラスメートでいられたら、どんな恋になっていたんだろう。
吊り橋効果から始まったかもしれない恋。
でも恋なんて多かれ少なかれ全部思い込みを含んでいるじゃない?
「本当の私」とかなんとかそういうのも全部思い込みじゃない?
そんなことを考えたり。
さてさて荒野はどんな女性になるのでしょう。
続きが楽しみ。
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桜庭一樹さんの作品は毎回テイストがガラリと違う。「荒野」は思春期の成長と恋愛がテーマで、少女漫画にありがちな甘くて優しいテイスト。引き出し多い!!適確な表現と読み易い日本語で、漫画を読んでいるかのように情景もしっかり描けて安心してすっと入り込める。そしてしっかりまとまってる。さすが桜庭一樹さん。
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荒野ちゃん可愛い。すずみたい。ところで、桜庭さんの本を手に取ると負けた気になるのがどうにも嫌だ。手に取るけど。好きだから。
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小説でキュンキュンしたのは初めて!
恋愛小説を読むとなんだか冷めた気持ちになってしまうのだけれど、この本にはその感覚がなかった。まるで少女漫画を読んでるようで、入り込んで読み終えた後は、やっぱり少女漫画を読み終わった時みたいな切ない気持ち(現実に引き戻された感…)になった笑
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ほぼ一日で読み終えられる位薄い。
書かれているのはランドセルから真新しい制服に身なりが変わるその時期。
子供にはわからない何かをすこしずつ雑音と一緒に自分の中に抱え込んでいく時、寂しいと思うか、ちょっと得意気になるか、そんな葛藤がある。大人になるほど喧嘩した後仲直りしづらくなるのは何でだろう?そういう答えがここにはあるかも知れない。
それからもうひとつのテーマは恋。
私は「好き」って何?とは思わなかったから新鮮。好きになる瞬間も好きっていう気持ち自体もよく分からない、でも感じられる。荒野ちゃんを通して色々見えてくる。
きっと好きの前兆、意識するっていうことは
その人が視界に入った時雰囲気の変わり方を感じられた時に起こること。きっと。
その素敵で苦しい瞬間を私もいつか懐かしく思ってみたい。
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少女漫画チックなストーリーは一見陳腐だが、その作り込みに「ああ、女性作家なら桜庭さんが一等好きだ」と再確認させられた。恐ろしい女よ。
ビルドゥングロマンスというだけあって、少女・荒野の成長が中心だが、彼女を取り巻く「女」達の生き様も見ものである。本当の主人公は小説家の父ではないかとたびたび思う。まだ一巻だから、続刊も読もう。
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【本の内容】
鎌倉で小説家の父と暮らす山野内荒野は、中学入学の日、通学中の電車で見知らぬ少年に窮地を救われる。
だが、それは彼女の身に起こる小さくて大きな変化の始まりでしかなかった―。
“恋”とは、“好き”とは?うつろいゆく季節のなかで、少しずつ大人になっていく少女の四年間を描くビルドゥングスロマン。
全三巻の第一巻。
[ 目次 ]
[ POP ]
主人公の山野内荒野は、母を早くに亡くし、小説家である父と暮らしている。
中学生になった荒野は、入学式の日に電車で助けてくれた少年、神無月くんとの出会いや、恋多き父の再婚を経て、人を好きになるのはどういうことか考えるようになる。
北鎌倉を舞台に、少女が大人になっていく過程を瑞々しく描く。
全3巻の第1巻。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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12歳の荒野は恋愛小説家の父親と住み込みの家政婦さんと一緒に暮らしている。
恋愛小説家らしく、父親はかなり女性関係が奔放で、彼女を取り巻く環境だけ見れば、なかなかハードなのだけど、物語は初恋の甘酸っぱさみたいなものに溢れていて、その対比が面白い。
自分が中学生だった頃を思い浮かべて、ああ、こんなことは私の周りにもあったなと遠い目をしそうになった。
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4冊目の桜庭一樹。
やっぱり手に取れるような生、人間味、暖かさがある。
続きも読んでみたい。
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何も知らぬ純粋な子供から。
変化のきっかけは人それぞれだろうが、確かに子供と大人の間には大きな違いがある。
一度知ってしまうと、もう子供に戻る事は出来ないんだよな…。
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桜庭一樹の描く少女の非現実的リアリティ。リアルの境界が溶ける違和感。
あくまで桜庭一樹の世界にだけ存在する少女のくっきりといた像は、小説ならではの造形。
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荒野がとっても可愛い。
可愛い黒猫ちゃん。
桜庭一樹の書く父娘の関係性がとてもすき。
恋を知る、という過程がとても丁寧に書かれてる。
文章も読みやすい。
三部作の第一部。
おもしろかった。
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再読。若いばあやの奈々子さんが素敵で、荒野との2度の別れの場面が切なかった。ぐいぐいくる新しいお母さんは苦手だけど、子供にとってはこういう曲げない大人も時には必要なんだろう。今後この子はどんな少女に、大人になっていくんだろうか。